新型エルグランドの「買い得」「やめとけ」グレードはどれ? 納期はどれくらい? 価格・装備の違いとお得な選び方を解説
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:茂呂 幸正/日産自動車
2026年7月にフルモデルチェンジを果たした日産のLサイズミニバン、新型エルグランド。全車に第3世代「e-POWER」と4輪駆動「e-4ORCE」を搭載し、優れた走行性能を手に入れた一方で、689万7000円からという価格を前に「どのグレードを選ぶべきか」迷っている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、カーライフ・ジャーナリストの渡辺 陽一郎さんが、新型エルグランドの価格・装備の違いから、おすすめの「買い得」仕様と「やめとけ」グレードを徹底解説します。
さらに、最安グレード「X e-4ORCE」にオプションを追加する賢い買い方や、「G e-4ORCE」専用セットオプションの中身、納期の目安まで分かりやすくご紹介します!
新型エルグランドの納期目安は5〜8か月
今の新型車では、2026年7月にフルモデルチェンジを行った日産 新型エルグランドが注目されています。売れ行きや納期を販売店に尋ねると、以下のように返答されました。
「新型エルグランドは先代型からの乗り替えのお客様を中心に、堅調に売れています。それでも納期は延びておらず、一般グレードのX e-4ORCEやG e-4ORCEは約5か月です。ただし、ボディカラーがフジドーン&シゴクのプレミアム2トーンになったり、NMC(日産モータースポーツ&カスタマイズ)のVIP e-4ORCEなどを選ぶと、納期は約8か月まで長くなります」。
このように新型エルグランドの納期は5〜8か月です。話題性の高い新型車の中では、さほど長くありません。購入を検討するユーザーも増えるでしょう。
新型エルグランドの納期の目安
| X e-4ORCE/G e-4ORCE | 約5か月 |
|---|---|
| プレミアム2トーン VIP e-4ORCEなど | 約8か月 |
グレード構成・価格と全車共通の特徴
新型エルグランドの標準グレードは、「X e-4ORCE」(689万7000円)と、「G e-4ORCE」(757万9000円)の2種類です。
そのほかにNMCが手がけたモデルとして、「AUTECH(オーテック) e-4ORCE」(824万7800円)、「VIP e-4ORCE」(869万8800円)などがあります。
グレード別の価格一覧
| X e-4ORCE | 689万7000円 |
|---|---|
| G e-4ORCE | 757万9000円 |
| AUTECH e-4ORCE | 824万7800円 |
| VIP e-4ORCE | 869万8800円 |
パワーユニットとe-4ORCEは全車共通
新型エルグランドのパワーユニットは、直列3気筒1.5Lエンジンが発電を行う第3世代の「e-POWER」のみです。
駆動方式も全車が4輪駆動の「e-4ORCE」を搭載して、電子制御でショックアブソーバーの減衰力を変化させる機能も備えます。走行性能に関係したメカニズムは全車共通なので、グレード間の違いは装備です。
優れた走行性能は価格が最も安い「X e-4ORCE」でも十分に体感できる
新型エルグランドの一番の特徴は、ミニバンでありながら、走行性能が優れていることです。
全高が1975mm、車両重量は2430kg(「X e-4ORCE」)という高重心でボディの重いLサイズミニバンながら、運転感覚や走行安定性は、全高が1720mmで車両重量が1870kgの日産 エクストレイル「G e-4ORCE」に近いです。
4WDの「e-4ORCE」やショックアブソーバーの減衰力を変化させる機能の相乗効果により、Lサイズミニバンの欠点をほとんど感じさせません。乗り心地も快適です。
この新型エルグランドの魅力は全グレードにわたり共通なので、価格が最も安い「X e-4ORCE」でも実感できます。
「買い得」「やめとけ」グレード徹底比較
おすすめ買い得グレード:最安の「X e-4ORCE」が最も買い得な理由
装備と価格のバランスを考えると、一番の「買い得」グレードは「X e-4ORCE」です。
新型エルグランドでは価格が最も安いグレードですが、装備は充実しています。
12.3インチの「アドバンスドドライブアシストディスプレイ」(デジタルメーター)や「日産コネクトインフォテイメントシステム」(カーナビ画面)、車載通信ユニット、1列目・2列目のシートヒーターを標準装着。
さらに、運転支援機能の「プロパイロット」や、車線変更時の危険を回避する「インテリジェントBSI」(隣接車線後方の車両を検知し元の車線に戻す操作を支援)などの安全装備も備わっています。
「G e-4ORCE」との装備の違いと68万2000円の価格差
上級グレードの「G e-4ORCE」には、フロントオートエアコンのプラズマクラスター機能、後席専用モニター取付パッケージ、テーラーフィットのシート生地、1列目・2列目シートのベンチレーション機能、100V・1500Wの電源コンセント、前後のドライブレコーダーなどがプラスして装着されます。
そして「G e-4ORCE」では、「プロパイロット」に高速道路の渋滞時にステアリングホイールから手を離しても運転支援が続く機能も加わります。
「アドバンスドドライブアシストディスプレイ」と、「日産コネクトインフォテイメントシステム」は、「X e-4ORCE」では画面サイズが両方とも12.3インチですが、「G e-4ORCE」では、両方とも14.3インチに拡大されます。
「X e-4ORCE」は、これらの「G e-4ORCE」に加わる装備を標準装着していませんが、価格は68万2000円安いです。
「X e-4ORCE」と「G e-4ORCE」の主要装備比較
| 装備項目 | X e-4ORCE | G e-4ORCE |
|---|---|---|
メーター/ナビ画面サイズ | 12.3インチ | 14.3インチ |
プロパイロット(運転支援) | 標準機能 | 渋滞時ハンズオフ機能付 |
1・2列目シート機能 | シートヒーター | ヒーター+ベンチレーション |
シート生地 | 標準 | テーラーフィット |
後席専用モニター取付パッケージ | -(オプション設定) | 標準装着 |
100V・1500W 電源コンセント | -(オプション設定) | 標準装着 |
前後ドライブレコーダー | -(オプション設定) | 標準装着 |
プラズマクラスター機能付エアコン | - | 標準装着 |
車両本体価格(税込) | 689万7000円 | 757万9000円 (+68万2000円) |
約35万円のオプション追加で「G e-4ORCE」と同等の先進装備に!
しかも「G e-4ORCE」に加わる装備の中で、人気の高い内容は、「X e-4ORCE」にもメーカーオプションとして装着できます。
前後のドライブレコーダー、「プロパイロット」の渋滞時にステアリングホイールから手を離しても運転支援が続く機能などがあります。
「アドバンスドドライブアシストディスプレイ」と「日産コネクトインフォテイメントシステム」のディスプレイも、それぞれ14.3インチに拡大されます。
これらの人気の装備を組み合わせたセットオプションは、「X e-4ORCE」に24万9700円で用意されます。災害時にも役立つ100V・1500Wの電源コンセントも9万9000円で装着できます。
「X e-4ORCE」の装備に不満を感じた時は、上記のオプション(合計価格:34万8700円)を加えることも検討しましょう。
34万8700円オプションの内訳と「G e-4ORCE」との装備比較
| 装備・機能 | X e-4ORCE (+34.87万円オプション) | G e-4ORCE (標準装備) |
|---|---|---|
メーター/ナビ画面(14.3インチ) | ○(セットオプションに含まれる) | 標準装着 |
プロパイロット(渋滞時ハンズオフ) | ○(セットオプションに含まれる) | 標準装着 |
前後ドライブレコーダー | ○(セットオプションに含まれる) | 標準装着 |
100V・1500W 電源コンセント | ○(単品オプション 9.9万円) | 標準装着 |
1・2列目シート ベンチレーション | ×(装着不可) | 標準装着 |
テーラーフィット シート生地 | ×(標準生地のまま) | 標準装着 |
後席専用モニター取付パッケージ | ◯(セットオプションに含まれる) | 標準装着 |
プラズマクラスター機能付エアコン | ×(装着不可) | 標準装着 |
合計金額(税込) | 724万5700円 | 757万9000円 |
※「X+オプション」は価格を抑えつつ先進安全機能が揃うため最も買い得ですが、シートのベンチレーション機能(送風)は装着できません。これらの快適装備を重視する場合は「G e-4ORCE」が選択肢となります。
「X e-4ORCE」の車両価格と合わせた合計金額は724万5700円なので、「G e-4ORCE」の757万9000円に比べて33万3300円安いです。
この買い方の注意点は、1列目・2列目シートのベンチレーション機能などがオプションに含まれず、装着されないことです。
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快適性重視のグレード:「G e-4ORCE」と73万2600円の専用セットオプション
「G e-4ORCE」には、「X e-4ORCE」では選べない専用のセットオプション(73万2600円)が用意されています。
ここには、高速道路を巡航中にステアリングホイールから手を離しても運転支援が作動する「プロパイロット2.0」をはじめ、「BOSEプレミアムサウンドシステム」(22スピーカー)や、静粛性の優れた「IRカット&スーパーUVカット高遮音グリーンガラス」などの上級装備が含まれます。
そうなると「プロパイロット2.0」や「BOSEプレミアムサウンドシステム」が欲しい時は、必然的に「G e-4ORCE」を選びます。
この73万2600円のセットオプションと、「G e-4ORCE」の車両価格となる757万9000円を合計すると831万1600円です。
「G e-4ORCE」専用セットオプションの概要と金額
| 項目 | 詳細・金額 |
|---|---|
含まれる装備 | ・プロパイロット2.0(高速道路巡航時のハンズオフ運転支援) ・BOSEプレミアムサウンドシステム(22スピーカー) ・IRカット&スーパーUVカット高遮音グリーンガラス
|
セットオプション価格 | 73万2600円 |
オプション装着時 合計金額 | 831万1600円 |
プロパイロット2.0やBOSEサウンドを求めるなら「G e-4ORCE」一択
以上のグレード構成を踏まえると「買い得」グレードは前述の「X e-4ORCE」で、必要に応じて14.3インチディスプレイのセットオプションや100V・1500Wの電源コンセントを加えます。
「G e-4ORCE」は充実装備のグレードですが、これだけでは選ぶ価値をさほど感じません。
それでも「プロパイロット2.0」や「BOSEプレミアムサウンドシステム」をオプション装着できることは魅力です。
セットオプション価格は73万2600円と高額ですが、高速道路の快適性は格段に向上します。
つまり「G e-4ORCE」は発展性があるため「買い得」といえなくても、「やめとけ」グレードでもありません。
購入注意グレード:「VIP e-4ORCE」が「やめとけ」と言われる理由
ほかの仕様の装備と価格を検討すると、NMCの手がけた「VIP e-4ORCE」は「やめとけ」グレードに該当します。
「VIP e-4ORCE」は「G e-4ORCE」にプレミアムナッパレザーのシート生地、「BOSEプレミアムサウンドシステム」、後席専用モニター(15.6インチ)、読書灯、「IRカット&スーパーUVカット高遮音グリーンガラス」、などを加えて内装の装飾も上級化させました。
112万円高の価格差に見合う価値はあるか?
「VIP e-4ORCE」の価格は869万8800円なので、「G e-4ORCE」に比べて111万9800円高いです。これは割高でしょう。
価格を100万円以上も上乗せするなら、2列目シートは、トヨタ アルファード「ハイブリッドZ E-Four」のような両側に固定式アームレストを備えた見栄えの良いタイプにして欲しいです。
「G e-4ORCE」と「VIP e-4ORCE」の価格差と追加装備比較
| グレード | 主な装備・特徴 | 車両本体価格 |
|---|---|---|
G e-4ORCE | 標準上級仕様(14.3インチ画面、シートベンチレーションなど) | 757万9000円 |
VIP e-4ORCE | プレミアムナッパレザー、BOSEサウンド、読書灯、高遮音ガラス、後席専用モニター、専用内装飾など | 869万8800円 |
まとめ
新型エルグランドのグレード選びと納期のポイントを整理します。
どのグレードを選んでも、新型エルグランドは689万7000円からの大きな買い物です。買うグレードの目星がついたら、次は「いくらで買えるか」を左右する準備に取りかかりましょう。
新型エルグランドの購入予算を増やす! まずは今の愛車の最高額をチェック
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