【速報】トヨタ 新型ヴォクシー・新型ノア(ハイブリッド) 試乗レポート/渡辺陽一郎(4/4)

【速報】トヨタ 新型ヴォクシー・新型ノア(ハイブリッド) 試乗レポート/渡辺陽一郎
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蘇ったトヨタの“絶対に負けないクルマ造り”

トヨタ 新型ヴォクシーV [7人乗り]<ハイブリッドモデル>

機能に対して価格の割安なグレードは、新型ヴォクシー&新型ノアともにノーマルエンジンの「X」(240万円/7人乗り)とハイブリッド「X」(285万円/7人乗り)だ。

価格差と燃料代のバランスを考えると、1年間の走行距離が1万kmを超えるユーザーであれば、ハイブリッドも検討すると良い。

もっとも今は、ハイブリッドが一種のトレンド。

「価格差が燃料代の差額で埋まるか」という損得勘定ではなく、付加価値としてハイブリッドを求めるユーザーが増えた。根本的な話として、エコは損得勘定では語れないから、「1年間の走行距離は5000kmだけどハイブリッドを選ぶ」という判断も十分に成り立つ。

トヨタ 新型ヴォクシーV [7人乗り]<ハイブリッドモデル> 試乗イメージ2

新型ヴォクシー&新型ノアを試乗していたら、以前のトヨタ車のことをいろいろと思い出した。トヨタ「グランビア」は販売面で、日産「エルグランド」に大敗し、渾身の初代アルファードを成功させた。

初代フィットのプラットフォームを使って車内を大幅に広げたホンダ「モビリオ」が登場すれば、トヨタは初代ヴォクシー&ノアに似た薄型燃料タンクを開発し、空間効率の優れた「シエンタ」を発売している。これも好調に売れた。ホンダ「ストリーム」が注目されると、「ウィッシュ」を投入して販売合戦に勝利している。

あの頃のトヨタは、他メーカーから人気車が登場すると、必ず「刺客」を送り込んでシェアの拡大を防いだ。「ほかのメーカーが勝つことは絶対に許さない」執拗な開発姿勢にはゲンナリしたが、今となっては懐かしい。

トヨタはいわば頑固オヤジみたいなもので、他メーカーはなかなか太刀打ちできない。だから頑固オヤジに負けじと頑張り、日本車全体のレベルが高まった。ホンダのミニバンは典型で、トヨタの執拗な追撃があったからこそ、今日の商品力を築いている。

ところが今のトヨタはどうだろう。コンパクトカーの乗り心地や質感を見れば分かるように、商品開発ではライバル車の動向に向けた関心度が大幅に薄れた。「トヨタ ヴィッツ vs ホンダ フィット」「トヨタ パッソ vs スズキ スイフト」「トヨタ オーリス vs マツダ アクセラ」などを見ると、“あの時のファイティングスピリットはどこに行ったのだ!?”と思う。

特に前述のシエンタは、2003年に登場し、2010年に生産を終えながら、2011年に再開して今に至る。こうなった背景にあるのは、2008年に発売された後継車種の「パッソセッテ」が失敗したことだ。売れ行きが伸び悩み、3年少々で生産を終了。シエンタが呼び戻された。

トヨタ 新型ヴォクシーV [7人乗り]<ハイブリッドモデル>

こういった状況の中で、新型ヴォクシー&新型ノアは、セレナとステップワゴンを徹底的にマークして開発されている。

低床設計によって床の高さはステップワゴンよりも10~20mmほど低く、乗降性/居住性/走行安定性を向上。スライドドアの開口幅は805mmに広げ、セレナを2~3mmほど上まわる。

視界もライバル2車と同等に向上させ、ガソリンモデルでもJC08モード燃費はセレナ Sハイブリッドと同じ16km/Lだ。懐かしいトヨタの絶対に負けないクルマ造り”が蘇った。

これで次期ステップワゴンとセレナも、必ず優れたミニバンに成長するだろう。

雪が舞う中で、目頭が熱くなった新型ヴォクシー&新型ノアの報道試乗会。

この気持ちの高ぶりを、ほかのトヨタ車でも感じさせて欲しい。「86」や「G's」も悪くないが、子供たちに絶対負けない頑固オヤジであってこそのトヨタだ。

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渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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