「GX81系マークII 3兄弟」庶民でも手の届くハイソカーからドリ車ベースに転身!?【MOTA写真館】
- 筆者: MOTA編集部
1980年代、バブル経済で賑わっていた日本経済。高級化が進み、自動車も高級感あるモデルが続々誕生した。ハイソカーブームと呼ばれた高級感ある乗用車が流行した時代、上質な室内空間とスタイリッシュな4ドアハードトップを持つトヨタの3兄弟といえば、マークII、チェイサー、クレスタの「マークII3兄弟」だ。
バブル期を代表する大人気ハイソカー
バルブ絶頂期に一世を風靡したGX71系の後を継ぎ、1988年に誕生した、マークII、チェイサー、クレスタの「GX81系マークII 3兄弟」。基本的なメカニズムこそほぼ同じではあったが、硬派でフォーマルな印象が強い マークII、スポーティー路線の チェイサー、高級感漂う上品な クレスタとそれぞれに異なった個性が与えられている。
1988年から1992年まで製造販売されていたGX81系は、トヨタ クレスタが最も好調なセールスを記録。スポーティーでありながら上質感に磨きをかけたトヨタ チェイサーは、クラスを越えた上級装備でバブル経済を感じさせる。トヨタ マークIIは、松本幸四郎がCMに出演し、法人ユーザーが多かった。同じ車でもキャラクターが違うだけでユーザー層や販売台数に差が出ていたのも「マークII 3兄弟」の面白いところだ。
駐車場で自分のクルマを見失うほど大人気
また、景気の良さが車作りにも反映されているのがハイソカーブームの特徴で、ソファーのように分厚いシートや、可動式のエアコン操作パネルなど、贅沢な装備が満載。まさに、世の中はハイソカーブーム真っ只中、スーパーの駐車場に行けば、ほとんどが「GX81系マークII 3兄弟」なんてことも珍しい光景ではなかった。
ハイソカーセダンから走り屋ご用達のドリ車へ
当時の風潮としては、今のように環境や燃費の性能は二の次とされたスペック至上主義。その結果、「GX81系マークII 3兄弟」は非常に多くのエンジンをラインナップする。その中でも、後期モデルに搭載された直列6気筒 2500cc ツインターボ 1JZ-GTE型と、直列6気筒 3000cc 7M-GE型というハイパワーエンジンは、他メーカーのライバルたちを一蹴するほどの動力性能を誇っていた。
GX81系はマークII3兄弟の中で最も販売台数が多く、また、ハイパワーエンジン+FRというパッケージングは、ドリフト用ベース車として中古車市場でも人気を獲得。もともとはファミリー向け高級セダンという使われ方をしたのち、ドリフト用車両としての余生を送った車両も少なくないだろう。
スペックや価格
■サイズ:全長×全幅×全高=4,690mm×1,695~1,170mm×1,375mm
■エンジン
・直列6気筒 3000cc 7M-GE型
・直列6気筒 2500cc ツインターボ 1JZ-GTE型
・直列6気筒 2500cc 1JZ-GE型
・直列6気筒 2000cc ツインターボ 1G-GTE型
・直列6気筒 2000cc スーパーチャージャー 1G-GZE型
・直列6気筒 2000cc 1G-GE/1G-FE型
・直列4気筒 1800cc 4S-FE型
・直列4気筒 2400ccディーゼルターボ 2L-T型
・直列4気筒 2200cc ディーゼル 2L型
■駆動方式:後輪駆動
■トランスミッション:4速AT/5速MT
■販売期間:1988年~1992年(マークII ハードトップは1993年まで)
■価格:111万9000円~285万6000円(1989年式、セダン・ハードトップを含む)
※データモデルは、トヨタ マークIIハードトップ 2000 グランデG(前期)
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