センチュリーのSUVタイプとは? セダンとの違い、世界の高級SUV3選などを紹介

  • 筆者: MOTA編集部
  • カメラマン:トヨタ自動車/MOTA編集部
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2023年9月、トヨタの高級車「センチュリー」に新型のSUVタイプが登場し話題となりました。

当記事では、新型として登場したSUVタイプのセンチュリーの外観や内装、パワーユニット、価格などについて、セダンとの違いとあわせてそれぞれ解説。さらに、センチュリー SUVタイプに並ぶような高級SUVを3車種ご紹介します。

目次[開く][閉じる]
  1. トヨタ センチュリーとは?
  2. センチュリーにセダンではないSUVタイプを出した理由
  3. センチュリー SUVタイプのボディサイズと車両諸元
  4. センチュリー SUVタイプの外観
  5. センチュリー SUVタイプの内装
  6. センチュリー SUVタイプのパワーユニット・ボディ構造
  7. センチュリー SUVタイプの価格とグレード
  8. センチュリーに肩を並べる「世界の高級SUV3選」

トヨタ センチュリーとは?

センチュリーは、トヨタが1967年に発売した最上級ショーファーカーです。それまでの日本のショーファーカー市場は欧米の高級車ブランドが席巻していましたが、センチュリーは「日本の伝統的な美」と「人中心」の思想を設計コンセプトに、日本の技術の粋を注ぎ込んで開発されました。

そうして開発され続けてきた同車は、圧倒的な静粛性と快適性を実現。日本独自の「おもてなしの心」を備えた、唯一無二のショーファーカーとして、半世紀以上に渡り大切な方を快適に目的地まで送迎する役目を担っています。

センチュリーにセダンではないSUVタイプを出した理由

センチュリー SUVタイプは、近年のショーファーカーに対するニーズが多様化していることを踏まえ、移動時間をより有効に活用し、車内でのビジネスやリラクゼーションを楽しめるように開発されました。

そのため、従来のセダンではなく、後席をより広く快適な空間にするため、SUVタイプの新しいスタイルになりました。

センチュリー SUVタイプは、これまでのセンチュリーを愛用してきた方はもちろん、新たなニーズを持つ方にも受け入れられるような、日本を代表する最上級ショーファーカーとして登場。「The Chauffeur」というコンセプトが掲げられ、センチュリーにふさわしい品格や静粛性・乗り心地が継承されています。

なお、センチュリーのセダンも継続して販売されています。

続いて、センチュリー SUVタイプの外観や内装、パワーユニットや価格など、セダンとの比較をしながら詳しくご紹介しましょう。

センチュリー SUVタイプのボディサイズと車両諸元

センチュリー SUVタイプは、全長5,205mm、全幅1,990mm、全高1,805mmです。

セダンとSUVタイプの違い

センチュリーのセダンは、全長5,335mm、全幅1,930mm、全高1,505mm。フォルムは伝統的な3ボックス型セダン。乗車定員は5名です。

センチュリー SUVタイプは、セダンタイプよりも全長は短いですが、全幅は少しだけ広め、全高は300mm高く存在感があります。乗車定員はセダンに比べ少なく4名です。

その他の寸法や重量、乗車定員などの違いは以下のとおりです。

車両諸元SUVタイプセダン

全長

5,205mm

5,335mm

全幅

1,990mm

1,930mm

全高

1,805mm

1,505mm

ホイールベース

2,950mm

3,090mm

前後席間距離

1,220mm

1,135mm

車両重量

2,570kg

2,370kg

乗車定員

4名

5名

センチュリー SUVタイプの外観

センチュリー SUVタイプは、水平・垂直を基調とした、堂々とした品格のあるボディデザインが特徴です。

リアに重心のあるショーファーカーならではのプロポーションと、よどみなく大らかなドア平面を几帳面(※)でくくった織機の「杼(ひ)」をモチーフとした造形を組み合わせ、時代に左右されないセンチュリー独自の世界観が表現されています。

(※)安時代の屏障具(へいしょうぐ)の柱にあしらわれた面処理の技法

職人による精緻な彫刻が施された「鳳凰エンブレム」や、塗装面を徹底的に磨き上げボディに圧倒的な光沢をもたらす「鏡面磨き」など、ものづくりを極めた“匠”の手による細部にわたる仕上げがなされています。

セダンとSUVタイプの外観の違い

センチュリー SUVタイプは、力強いデザインを取り入れています。特に、フロントマスクやホイールアーチのデザインが顕著です。

一方でセンチュリー セダンは、伝統的なセンチュリーの外観デザインを踏襲したデザインとなっています。

センチュリー SUVタイプの内装

センチュリー SUVタイプの内装には、リフレッシュ機能など、後席に乗る方が心からくつろげる機能を備えたリアシートが採用されています。足をのばせるフルリクライニングも可能です。

また、長年楽器づくりに携わってきた匠の研ぎ澄まされた音の感性、卓越した技術をオーディオ開発に注入。生演奏を彷彿とさせる心地よいリスニング空間が展開されています。

そして最大75°まで開くリアドアによって優れた乗降性を実現。

乗降時に便利なオート電動格納式ステップやセンターピラーに取り付けられた握りやすい大型アシストグリップで、後席に乗る方の自然で美しい乗降所作をサポートしてくれます。

後席だけではありません。センチュリー SUVタイプは、プロドライバーの方をサポートする機能と装備を集約し、使い勝手を高めたコックピットも注目ポイント。オーナー自身で運転する際にも、ドライブに集中できる環境が実現されています。

セダンとSUVタイプの後席や荷室の違い

センチュリーのセダンは、後席のヘッドルームが低く、足元はSUVタイプに比べればやや狭いながらも後席の居住性は重視され、ゆったりとした空間です。

一方でセンチュリー SUVタイプは、セダンに比べて天井が高く、開放感のある室内空間。後席の足元空間も広々としています。セダンより視線が高く、前方視界が良好です。

荷室容量にも違いがあります。センチュリー セダンは、荷室容量は410Lと十分な容量ですが、センチュリー SUVタイプはさらに荷室容量が大きく535L。開口部も大きいため、荷物の積み下ろしがしやすくなっています。

センチュリー SUVタイプのパワーユニット・ボディ構造

パワートユニット

シリーズパラレルプラグインハイブリッドシステム(2GR-FXS 3.5L V型6気筒エンジン)

トランスミッション

電気式無段変速機

駆動方式

E-Four Advanced

センチュリー SUVタイプは、ショーファーカーにふさわしい静粛性と、力強く爽快な走りを両立した、新開発のV6 3.5L プラグインハイブリッドシステムが搭載されています。

日常はBEV(電動自動車)、長距離の移動やいざという時にはHEVとして活躍する、ショーファーカーのニーズに最適なパワーユニットとなっています。

モーターとエンジンによる力強く爽快な加速性能を備え、ショーファーカーとしてはもちろんのこと、時にはドライバーズカーとして、自身でもドライブを楽しめるような走行性能を確保。

センチュリー SUVタイプの駆動方式には、四輪操舵システム「ダイナミックリアステアリング」を設定。低速域では取り回しの良さ、中高速域ではシームレスかつ自然なハンドリングを実現しています。

また、ドライバーの運転操作をサポートし、後席に乗る方の快適な移動を実現する「REAR COMFORT」モードが初設定。後席に座る方が気づかないほどに、スムーズな車線変更を実現するほか、停車時の揺り戻しを抑えるブレーキ制御を支援してくれます。

さらにフロント各部の構造強化に加え、リアサスペンション取り付け部に「ラゲージルームセパレーター骨格」を結合することで、ボディねじり剛性や乗り心地を大幅に向上。

ラゲージルームセパレーターの室内側には「遮音機能付クリア合わせガラス」を採用し、ショーファーカーにふさわしい、荷室とは切り離されたプライベート空間と圧倒的な静粛性が実現されています。

セダンとSUVタイプのパワーユニットや乗り心地の違い

センチュリーのセダンは、センチュリー伝統のV12エンジンを搭載。駆動方式には重量配分などいくつかの理由で伝統的なFR(後輪駆動)が採用されており、低重心で安定した上質な乗り心地と静粛性が追求されています。

一方でセンチュリー SUVタイプは、V6エンジンのプラグインハイブリッドを搭載。セダンタイプより燃費性能が向上しています。また車高が高いため、視線が高く視界が良好であるものの、セダンに比べると重心が高く、コーナーや段差を超える際などに車体が揺れやすいでしょう。

センチュリー SUVタイプの価格とグレード

センチュリー SUVタイプの価格は2500万円です。また、カタログモデルとしては1種類のみのラインアップです。

ただし、センチュリー SUVタイプではフルオーダーに対応します。

たとえば、写真でご紹介している「GRMN」モデルはトヨタの豊田章男会長が注文しているモデルであり、同一のパーツを備えた車両もオーダー次第で購入することが可能です。

ボディカラーやフロントグリル、後席のドア形状、ホイール、足回りなど多くの内外装パーツがフルオーダーに対応します。

センチュリーに肩を並べる「世界の高級SUV3選」

これから紹介をする世界の高級SUVの3車種は、どれもショーファーカーとしての使用を念頭に置いて設計されており、センチュリー SUVタイプと並ぶラグジュアリーさと快適さを提供しています。

ロールス・ロイス カリナン シリーズ2

メーカーについて

ロールス・ロイスは、1904年に設立されたイギリスの高級車メーカーです。

超高級車の象徴であり、手作りによる高品質な車両を提供しています。ロールス・ロイスは、徹底したこだわりと伝統的な工芸技術を持つことで知られています。

車種の特徴について

カリナンは、ロールス・ロイス初のSUVです。車名は世界最大のダイヤモンドである「カリナン」から取られています。そしてカリナンの改良モデルが「カリナン シリーズ2」です。ユーザーからのフィードバック、ブランド独自の情報を収集し、数々の新技術を採用しながら進化しています。

同車は、ロールス・ロイス ファントムと同じアルミニウム製アーキテクチャを採用しており、強靭でありながら軽量です。また、四輪駆動と高度なサスペンションシステムを備え、あらゆる地形での快適な乗り心地を提供します。

ショーファーカーとしての魅力

ロールス・ロイス カリナン シリーズ2は、圧倒的な豪華さと快適さを提供するために設計されています。後部座席にはリクライニング機能やマッサージ機能があり、独立したシートや豪華な内装素材が使用されています。また、静音性が高く、長時間の移動でも快適に過ごせるように設計されています。

ベントレー ベンテイガ

メーカーについて

ベントレーは、1919年に設立されたイギリスの高級車メーカーです。高性能かつ豪華な車両を提供しており、レースの歴史も持つブランドです。ベントレーの車両は、クラフトマンシップと最先端技術を融合させたものとして評価されています。

車種の特徴について

ベンテイガは、ベントレー初のSUVであり、スポーツカーの性能とラグジュアリーSUVの快適さを兼ね備えています。6.0LのW12エンジンや4.0LのV8エンジンを搭載し、圧倒的なパフォーマンスを提供します。内装には最高級のレザーやウッドが使用され、細部にまでこだわった仕上げが特徴です。

ショーファーカーとしての魅力

ベンテイガは、カスタマイズオプションが豊富で、ユーザーの好みに合わせた豪華な仕様が可能です。後部座席にはリクライニング機能やエンターテインメントシステムがあり、移動中も快適に過ごせるように設計されています。静音性も高く、リラックスした環境を提供します。

メルセデス・マイバッハ GLS

メーカーについて

メルセデス・ベンツは、1926年に設立されたドイツの自動車メーカーであり、日本の高級車市場で広く認知されています。マイバッハはそのメルセデス・ベンツの超高級ブランドで、極上のラグジュアリーを提供することを目的としています。

車種の特徴について

マイバッハ GLSは、メルセデス・ベンツのSUVラインナップの中で最高級モデルです。メルセデス・ベンツのGLSをベースに、マイバッハの豪華な内装と最新のテクノロジーが融合されています。4.0LのV8エンジンを搭載し、パフォーマンスも優れています。

ショーファーカーとしての魅力

マイバッハ GLSは、後部座席の快適さに特化しています。リクライニングシートやマッサージ機能、エンターテインメントシステムが完備されており、ビジネス利用や長距離移動に最適です。また、静音性が高く、プライバシーを重視した設計も魅力です。

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