トヨタ アルファード vs ハイエースワゴンどっちが買い!?|意外に共通点が多い2車種を徹底比較!(1/3)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:茂呂幸正/トヨタ自動車
目次
- 意外に要件が共通するハイエースとアルファードを徹底比較!
- ハイエース vs アルファード|ボディサイズ比較
- ハイエース vs アルファード|視界・運転のしやすさ比較
- ハイエース vs アルファード|内装デザイン・質感比較
- ハイエース vs アルファード|後部座席の居住性比較
- 乗り心地比較
- ハイエース vs アルファード|乗り降りのしやすさ比較
- ハイエース vs アルファード|荷室の広さ比較
- 関連コンテンツ
- ハイエース vs アルファード|エンジン・動力性能比較
- ハイエース vs アルファード|走行安定性比較
- ハイエース vs アルファード|安全&快適装備
- ハイエース vs アルファード|燃費・エコカー減税比較
- ハイエース vs アルファード|グレード構成・コストパフォーマンス比較
- ハイエース vs アルファード|どっちが買い!?
- 主要スペック
- 関連コンテンツ
意外に要件が共通するハイエースとアルファードを徹底比較!
「なぜハイエースとアルファードを比較するのだろう?」と疑問に思う方は多いだろう。ご存知の通りハイエースワゴンとアルファードではボディサイズからシートの配列まで異なる要素が多い。そもそも商用車をベースに、機能性をつき詰めた乗用車と、ラグジュアリー要素をつき詰めた乗用車とでは比較の土俵に乗らないことが多い。
しかし、7~8名で乗車したり、荷物を多く積んでレジャーに行くことが頻繁にある場合は、選択に迷うこともあるだろう。
ハイエースワゴンであればシートが10人分に区分されるから、7~8名で乗車しても窮屈には感じないし、そのうえ荷物も沢山積むことができる。その代わりボンネットを備えない商用車がベースのワゴンだから、運転して違和感が生じることもある。
逆にアルファードは乗用車として開発されたミニバンだから運転感覚は自然だが、乗車人数が6名を超える場合、2列目や3列目に3人掛けする必要がある。左右に分割された部分に座ることになるため、中央に座る乗員は快適とはいい難い。両車ともに一長一短だから、機能別に比べてみたい。
>>【比較】トヨタ ハイエース vs 日産 NV350キャラバン どっちが買い!?
トヨタ ハイエースワゴンとは
トヨタ ハイエースはワンボックス商用車のベストセラーカーだ。2017年4~9月には2万9900台が登録されている。乗用車でいえばノアの販売台数とほぼ同等で、しかもこの内の5600台がワゴンというから驚きだ。姉妹車のレジアスエースも1万500台を登録した。
一番の特徴は広い室内で、エンジンと前輪が前席の下に位置するためにボンネットが備わらず、全長に対して荷室を含めた室内長がきわめて長い。
そのためにバンの場合は全長が4695mmの4ナンバーサイズに収まるボディでも、前席の背面から荷室後端までの荷室長は3000mmに達する。全長の64%が荷室になるわけだ。
広い荷室は仕事に限らず、一般ユーザーにも魅力がある。モーターサイクル、自転車、サーフボードなどを運んだり、休憩やメンテナンスの空間としても使いやすい。
エンジンは直列4気筒2リッターと2.7リッターのガソリンに加えて、3リッターのクリーンディーゼルターボも選べる。国産ミニバンでクリーンディーゼルターボを用意するのは三菱デリカD:5のみ。広い室内が欲しいディーゼル車のファンも、ハイエースを積極的に買っている。
そのためにハイエースの販売動向を見ると、仕事ではなくプライベートで使うユーザーが30%以上に達する。日産キャラバンは20%程度だから、ハイエースはプライベート比率が高い。
またハイエースではワゴンの需要も根強く、前述のように19%を占める。ただしハイエースのワゴンは、4列のシートを備えて乗車定員は10名だ。大勢の乗員を乗せるマイクロバス的な性格が強い。
さらに5列シートで14人乗りのコミューターもあるが、乗車定員が11名以上となるため中型免許が必要になる。
トヨタ アルファードとは
アルファードは内外装が豪華なLサイズの高級ミニバンで、ヴェルファイアの姉妹車に位置付けられる。1列目から3列目まで居住空間が広く、多人数で乗車した時の快適性はミニバンの最高峰だ。
シートアレンジも多彩で、3列目を左右に跳ね上げると広い荷室になる。1~3列目のシートをリクライニングさせて連結させ、車内をベッドのような空間に変更することも可能だ。
ハイエース vs アルファード|ボディサイズ比較
ハイエースワゴンは、すべて3ナンバー車として登録されるが、2種類のボディがある。ベーシックなDXと中級のGLは全長が4840mmで、ホイールベース(前輪と後輪の間隔)は2570mmだ。上級のグランドキャビンは全長5380mm・ホイールベース3110mmと長い。
グランドキャビンの前後席の間隔はDXと同じだが、ボディの後部に荷物を置くスペースを確保した。全幅は全車が1880mmになる。最小回転半径はDXとGLが5.2m、グランドキャビンは6.1mと大回りだ。
アルファードは全長が4915mm(エアロパーツ装着車は4935mm)、全幅は1850mm、最小回転半径は5.8m(ノーマルエンジンのXとハイブリッドは5.6m)になる。
トヨタ アルファードとトヨタ ハイエースワゴンのボディサイズ比較 | ||
---|---|---|
車種名 | トヨタ アルファードX | トヨタ ハイエースワゴンGL |
全長 | 4,915mm | 4,840mm |
全幅(車幅) | 1,850mm | 1,880mm |
全高(車高) | 1,895mm | 2,105mm |
ホイールベース | 3,000mm | 2,570mm |
乗車定員 | 7/8人 | 10人 |
ハイエース vs アルファード|視界・運転のしやすさ比較
ハイエースワゴンのDXとGLはアルファードと同程度のサイズだが、ホイールベースが短いから小回りの利きが優れている。
視界もハイエースワゴンが良好だ。水平基調のボディは視線の位置に対してサイドウインドーの下端が低く前後左右ともに見やすいため、ボディの四隅が分かりやすい。
その代わりハイエースワゴンでは、前輪の上にドライバーが位置するため、カーブを曲がる時にはハンドルを回し始めるタイミングが少し遅くなったように感じる。
交差点で左折する時には、ボンネットのあるミニバンではドライバーが交差点の入口にきた時にハンドルを回し始めるが、ワンボックスではこの時にはドライバーがすでに交差点内に進入しているからだ。
ただしこれは慣れの問題で、自分で所有すればハイエースの方が運転しやすい。
*勝者:ハイエース
ハイエース vs アルファード|内装デザイン・質感比較
内装のデザインは、ハイエースワゴンとアルファードでは考え方が異なる。ハイエースは基本的に仕事で使うクルマだから、操作性や車内での作業性を重視する。
メーターはシンプルな形状で見やすく、エアコンのスイッチも比較的高い位置に装着されて手が届きやすい。ATレバーなどは車内に向けた張り出しを抑え、特に前席が3人掛けとなるバンでは左右方向の移動を容易にした。
ワゴンGLではシルバーのパネルを装着するなど、質感に対する配慮も見られるが、基本的には実用的な機能を優先して設計されている。
一方、アルファードはセダンでいえばクラウンに相当する車種とあって、メッキを含めて光沢の強い装飾が多い。インパネの形状も立体的だ。
ハイエースのように車内の移動性は良くないが、デザイン性や質感は優れている。
*勝者:アルファード
ハイエース vs アルファード|後部座席の居住性比較
6名以内で乗車する場合はアルファードが快適だが、3列目の居住性は、ハイエースワゴンの3列目・4列目に比べると少し劣る。床と座面の間隔が不足して、膝が持ち上がったり足を前側に投げ出す座り方になるからだ。
その点でハイエースワゴンは、全高がDXとGLで2105mm、グランドキャビンでは2285mmと高くアルファードを200mmほど上まわる。そのために3列目に座っても床と座面の間隔に余裕があり、頭上も広いから多人数でも快適に乗車できる。
さらに7~8名で乗車する時は、アルファードでは前述のように中央に座る乗員が窮屈な座り方になる。ハイエースワゴンのシートは10名分に区分されるので、快適に乗車できる。
つまりアルファードは3列シートの快適なミニバンではあるが、重視しているのは1列目・2列目の快適性だ。4名で乗車して荷物を積む使い方も想定している。
一方ハイエースワゴンは多人数乗車の機能を優先しているから、どの席に座っても居住性の格差が小さい。
*勝者:ハイエースワゴン
乗り心地比較
ハイエースワゴンの場合、1列目のシートがボディの先端に位置するため、アルファードの1列目に比べるとブレーキを掛けた時の沈み込みが大きく感じられる。特に1列目に2名が乗車して後席が無人の場合は、前輪側の荷重バランスがさらに大きくなって上下動が強調されやすい。
しかし2列目以降はハイエースワゴンが快適だ。重厚感が伴って路上の細かなデコボコを伝えにくい。リア側のサスペンションにはリーフスプリングが使われ、形式としては突き上げ感の吸収で不利だが、ハイエースワゴンは快適に仕上げている。
*勝者:ハイエースワゴン
ハイエース vs アルファード|乗り降りのしやすさ比較
ハイエースワゴンはエンジンを前席の下に搭載する後輪駆動車だから、駆動力を後輪に伝えるプロペラシャフトが床下に配置される。その上で床面をフラットに仕上げたから床の位置が高い。
アルファードはハイエースワゴンと違って前輪駆動を採用する。燃料タンクの張り出しをカバーできる位置まで床を持ち上げたフラットフロア構造のため床は高いが、ハイエースワゴンに比べると低く抑えられて乗降性も良い。
*勝者:アルファード
ハイエース vs アルファード|荷室の広さ比較
ハイエースワゴンGLでは、4列目がスペースアップシートになる。4列目は4人が横並びに座るレイアウトで、左右各2名分ずつシートを跳ね上げるようにして格納が可能だ。そのために6名乗車の状態であれば、車内の最後部が広い荷室になる。さらに10名乗車時でも、2列目・3列目の左側は通路になるから、ここに荷物を置くことができる。
アルファードも3列目を跳ね上げて荷室に変更できるが、左右両方ともに跳ね上げると最大でも5名しか乗車できない。荷物の積載性はハイエースワゴンGLの方が優れている。
*勝者:ハイエースワゴン
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