トヨタアルファード vs ハイエースワゴンどっちが買い！？｜意外に共通点が多い2車種を徹底比較！(2/3)

公開日:2017/11/07 13:29 最終更新日:2017/11/21 18:27

ハイエース vs アルファード｜エンジン・動力性能比較

ハイエースワゴンが搭載するエンジンは、直列4気筒2.7リッターのガソリンのみになる。3リッターのクリーンディーゼルターボはバンとコミューターのみだ。アルファードは直列4気筒2.5リッターとV型6気筒3.5リッターのガソリン、直列4気筒2.5リッターのハイブリッドをそろえる。

ハイエースの2.7リッターエンジンは最高出力が160馬力（5200回転）、最大トルクは24.8kg-m（4000回転）。車両重量が2トン弱に達するからパワフルではないが、ギヤ比の設定が細かい6速ATを採用して動力性能を有効に活用している。

一方、アルファードでは3.5リッターのガソリンエンジンがパワフルだが販売比率は低い。ハイブリッドはモーター駆動の併用で、加速感が滑らかでノイズも小さい。2.5リッターのガソリンはATがCVTになり、加速が滑らかで静粛性も優れている。運転感覚が馴染みやすいのはアルファードだ。

＊勝者：アルファード

ハイエースワゴンは全幅が1880mmに達することもあり、ワンボックスカーの中では走行安定性が優れている。ただし全高も2105mmと高く、高重心になる。

このボディ形状で走行安定性を確保するには、後輪の接地性を優先して高める必要があるため、ハイエースワゴンはカーブを曲がる時に旋回軌跡を拡大させやすい。峠道などを走ると少し曲がりにくく感じる。

これに比べるとアルファードは、操舵感の鈍さがない。走行安定性というよりも、運転感覚の自然な印象でアルファードが勝る。

＊勝者：アルファード

アルファードには緊急自動ブレーキを作動できる安全装備が標準装着、あるいはオプションで用意されるが、トヨタセーフティセンスCやPではなく、設計の古いプリクラッシュセーフティシステムになる。センサーにはミリ波レーダーのみを使うから歩行者は検知できない。

またこのセンサーを利用して、全車速追従機能付きのレーダークルーズコントロールが用意される。作動中は車間距離が自動制御され、ペダル操作が軽減される。

ハイエースワゴンには、緊急自動ブレーキや車間距離を自動制御できるクルーズコントロールが用意されない。快適装備も含めて、乗用ミニバンとして開発されたアルファードが充実している。

＊勝者：アルファード

アルファードでは、ハイブリッドのJC08モード燃費が18.4km/Lで、エコカー減税は免税になる。2.4リッターのノーマルエンジンも11.4～12.8km/Lだから、エコカー減税に該当してSグレードでは税額が2万5400円軽減される。

ハイエースワゴンは9.7km/Lで、エコカー減税の対象外だ。エコカー減税は購入後の維持費に含まれる項目でもあるので、ランニングコストなどを比較している場合は重要な要素となる。

＊勝者：アルファード

ハイエースワゴンGLの価格は296万4109円。これにアルミホイール（6万4800円）、LEDヘッドランプ（6万4800円）、スマートエントリー＆スタート（3万5640円）、スライドドアの電動機能（6万9120円）を加えると319万8469円になる。

アルファードの価格は、エアロパーツなどを備えた中級のSが357万8727円、廉価版のXが319万7782円だ。

つまり快適装備をオプションで加えたハイエースワゴンGLと、アルファードXの価格が同等になる。装備はアルファードXのほうが廉価版とはいえ若干充実するが、ハイエースワゴンGLであれば、同等の価格で10名分の座席を備えた広い室内が得られる。従って機能に対するコストパフォーマンスはハイエースワゴンが勝る。

＊勝者：ハイエースワゴン

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