“スバリスト(スバルヲタ)”視点から見る「スバル インプレッサ マイナーチェンジ」マニアックすぎる新型車解説/マリオ高野(4/5)
- 筆者: マリオ 高野
- カメラマン:小林岳夫・マリオ高野・富士重工業(株)
エンジンフリクション低減で、燃費は僅かながら向上
パワートレインでは、2リッターのみエンジンのフリクションの低減がはかられました。
具体的にはピストンスカートのコーティングの二層化、ピストンリングのトップとセカンドの張力低減、バルブのシャフト部分の鏡面仕上げなどです。
さらに補器ベルトの掛け方を変更し、アイドラプーリーを2個から1個に集約することでもエンジンの負担が軽くなっております。
JC08モード燃費の向上はわずかですが、実燃費では確実に良い数字が出しやすくなり、85~100km/hで巡航すると20km/L台も狙いやすくなりました。
ちなみに、EGR(排気再循環)率を変えたことに合わせてスロットル開度の制御にも微妙な変更を受けております。
リニアトロニックは抵抗を減らす改善が施される
リニアトロニックは潤滑オイルの撹拌を減らし、余計な抵抗や流れを作らないよう改善されました。バッフルでかき回さなくても潤滑部分にしっかりオイルが浸るようになり、オイル自体の低粘度化もはかられています。
粘度指数に現れるほどの変化ではないようですが、今後、ディーラーで使用されるCVT用のフルードも同時に変わるとのこと。
さらにミッションケースにリブを入れて補剛し、遮音カバーを最適化したことで、CVT特有の金属音が減少しました。
サスペンションとパワートレーン以外では、全車ともフロントのブレーキパッドの裏にあるシムの仕様を変更。従来は重ね合わせタイプだったのを積層タイプとすることで、制動初期の応答性がアップ。より繊細なペダルワークに応えられるようになったという印象です。
この記事にコメントする