迷惑ドリ車も一斉摘発! 大黒や芝浦PA、舞浜、正丸峠など、首都圏中で深夜の暴走車両取締り検問が実施された【現地レポート】

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毎年6月は「不正改造車を排除する運動」の強化月間として首都圏を中心に全国で街頭検査が強化されるが、2021年も5月末~6月末の1か月間、首都高のパーキングエリアや走り屋たちが集まるスポットなどで特別街頭検査(通称“無料車検”)が実施された。

主に二輪車を対象にした埼玉県飯能市の正丸峠近辺や、騒音苦情が増加している千葉県浦安市の舞浜地区(通称:ディズニー裏、D裏)でも取締りが行われたのが新しいところ。また6月26日に大黒PAで行われた特別街頭検査も近年まれにみる大規模な街頭検査となった。首都圏で実施された一斉取締りの模様をレポートする。

>>これが“無料車検”の模様だ! 警察などによる一斉取締りの模様を写真で見る[画像ギャラリー]

2021年6月深夜の「無料車検会」総決算! 浦安・ディズニー裏、芝浦、正丸峠、大黒ふ頭で実施された取締りの結果は?

2021年5月29日(土)~30日(日):東京ディズニーシー西側道路(千葉県浦安市)

通称「D裏」「ディズニー裏」と呼ばれる東京ディズニーシーの西側道路(千葉県浦安市)では、かねてから深夜に暴走する車両の排気音やスキール音(ドリフト走行などでタイヤが地面に激しく擦れるときに発生する音)が問題となっていたが、このたびこれら深夜の暴走車両を対象に自動車技術総合機構関東検査部千葉事務所と関東運輸局千葉運輸支局、千葉県警察の連携で特別街頭検査(通称“無料車検”)が実施された。

その結果、検査した25台のうち違法な灯火器の取り付け、最低地上高不足、騒音基準を満たさないマフラーの取付け等の不正改造があった15台に対し整備命令書が交付された。

■実施日時: 令和3年5月29日(土)22:00 ~ 30日(日)3:00

■実施場所: 千葉県浦安市舞浜1-12(東京ディズニーシー西側道路)

■検査車両台数: 25台(内訳:四輪車12台、二輪車13台)

■整備命令書交付台数:15台(内訳:四輪車 8台、二輪車 7台)

2021年6月12日(土)~13日(日):首都高・芝浦PA(東京都港区)/西武秩父線 正丸駅付近(埼玉県飯能市)

首都高・芝浦PAでは、これまでも何度か“無料車検”が行われてきたが、珍しいのは西武秩父線正丸駅付近にて特別街頭検査が行われたことだ。自動車機構のリリースを検索したが一件もヒットしなかったので、恐らく史上初かも? 首都圏のバイク乗りにとって聖地のひとつとなる正丸峠が近いとあって、正丸駅での街頭検査では主に二輪車を対象としていた模様。

この日は2か所合計で19台の車両を検査し、騒音基準を満たさないマフラーの取付け、回転部分の突出、前面窓ガラスへのステッカー貼付、基準外の後写鏡取付け等による保安基準不適合によって芝浦4台、正丸4台の合計8台に対して東京運輸支局及び埼玉運輸支局より整備命令書が交付された。

★芝浦PA

■実施日時:令和3年6月12日(土)21:00~13日(日)2:00

■実施場所:東京都港区海岸3丁目 首都高速道路11号台場線上り 芝浦パーキングエリア

■検査車両台数  7台(すべて四輪車)

■整備命令交付台数 4台

★正丸駅

■実施日時:令和3年6月12日(土)23:00~13日(日)3:00

■実施場所:埼玉県飯能市大字坂元 1658 番地 西武鉄道株式会社西武秩父線正丸駅駐車場

■検査車両台数 12台(四輪2台、二輪10台)

■整備命令書交付台数  4台(すべて二輪)

2021年6月26日(土)~27日(日):首都高大黒PA(神奈川県横浜市)

6月最終週末には、大トリにふさわしい? 大規模な無料車検が大黒PAで実施された。この日、大黒PAは19時頃から閉鎖および無料車検の兆候があり、20時頃から閉鎖され大黒PA内にいたクルマに対して一斉検問のような形で特別街頭検査が行われた。

かなり気合の入った無料車検が行われたようで、ふだんの無料車検ならパトカー1-2台、警察官数名のところ、パトカー10台以上がずらりと並んで一斉検問を行った。東京オートサロン開催時期に幕張メッセ駐車場など周辺道路で実施される大規模な無料車検でおなじみの白くて大きなぼんぼり(LEDバルーンライト)も出現。

神奈川県警のパトカーの他に、恐らく運輸支局や自動車機構の職員などを乗せて来たであろうマイクロバスも数台停車していた。とにかく検査する側の人数が警察官、自動車機構の検査員など合計で50名前後はいたと思われる。

主な不適合箇所としては騒音基準を満たさないマフラーの取付け、タイヤやホイールのはみだしなど回転部分の突出、前面窓ガラスへのステッカー貼付等。

なお、前面窓ガラスへのステッカー貼付等について自動車機構に確認したところ、写真のクルマの場合、フロントガラス上部に貼られた「VERTEX」のステッカーがNGとのこと。ガラス上部20%のエリアであっても、透過性ゼロのステッカーなどは標識や信号が見えない可能性があるため保安基準不適合となる。(信号機などが確認できる透過性のあるステッカーなどはOK)

■実施日時: 令和3年6月26日(土)19時~27日(日)0時

■実施場所: 神奈川県横浜市鶴見区大黒ふ頭15番地

■検査車両台数: 27台 (内訳: 四輪車27台、二輪車0台)

■整備命令書交付台数: 25台 (内訳: 四輪車25台、二輪車0台)

「整備命令書ステッカー」をはがしたり確認をしないままにすると最悪の場合車検証とナンバー没収も

なお、不正改造車として整備命令書が交付された車両には「整備命令書ステッカー」がフロントガラスに貼られる。貼られた日から15日以内に不正改造箇所について保安基準に適合するよう改善作業を行う必要があり、運輸支局など最寄りの車検場で正しく整備されているか現車を持ち込んで確認を受ける。

そこで、保安基準適合が認められれば初めて検査員によってフロントガラスのステッカーがはがされる仕組みだ。

なお、指定期日までに改善を行わず、確認を受けないまま走行したり許可なく整備命令書ステッカーをはがしたりすると、道路運送車両法54条の2・3に基づいた処分が下されることになる。

具体的には一定の期間(最大6ヶ月)クルマの使用ができなくなり、最悪の場合には車検証とナンバープレートが没収される。

[筆者:加藤久美子/撮影:加藤博人・MOTA編集部]

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加藤 久美子
筆者加藤 久美子

山口県下関市生まれ 自動車生活ジャーナリスト 大学時代は神奈川トヨタのディーラーで納車引き取りのバイトに明け暮れ、卒業後は日刊自動車新聞社に入社。出版局にて自動車年鑑、輸入車ガイドブック、整備戦略などの編集に携わる。95年よりフリー。2000年に第一子出産後、チャイルドシート指導員資格を取得し、チャイルドシートに関わる正しい情報を発信し続けている。 得意なテーマはオリジナリティのある自動車生活系全般で海外(とくにアメリカと中国)ネタも取材経験豊富。愛車は22年間&26万km超の916アルファスパイダー。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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