欧米向けカローラがカッコいい! 日本向けと違う!? 同じはずなのに妙に格好良く見える秘密とは

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何でもかんでも「欧米最高!」と外国カブレのように言うつもりはない。でも…欧州や北米仕様のカローラは、やっぱりちょっと格好良かった! なんで!? 改めて欧州カローラと日本のカローラを比較してみた。

妙にカッコいい! 欧米仕様のカローラを写真で見比べてみる

累計4750万台! 世界の大衆車ブランド「カローラ」

1966年に登場して以来、累計4750万台というとんでもない台数を販売してきたトヨタのグローバルカー「カローラ」。

2019年9月(ハッチバックのカローラスポーツのみ先行して2018年6月登場)にフルモデルチェンジした現行型で12代目となる。

これだけ長く、しかも数多く造られてきた大衆車ブランドは世界でもなかなかない。

ユーザーの需要に寄り添って、自在に変化し続けてきた

世界中で愛され続けきたブランドだけあって、単にカローラと言いながら、そのバリエーションは実に多い。

定番のセダン、ハッチバック(現行型ではカローラスポーツ)、ワゴン(同カローラツーリング)に加え、歴代モデルの中ではクーペ(カローラレビン、カローラセレス)やハイトワゴン(カローラルミオン)、コンパクトミニバン(カローラスパシオ)、そして近年ではSUVモデル(日本未導入のカローラクロス)まで存在している。

節操がない!? いや、常にユーザーのニーズに寄り添い、時代の流れに合った幅広い展開を繰り広げてきた努力こそ、カローラブランドが永年にわたり支持され続けてきた理由のひとつなのは間違いない。

欧米向けカローラにも、各地域オリジナルの専用モデルが用意されていた

幅広い展開は日本だけに留まらない。北米や欧州、アジアなど、それぞれの国や地域に応じた仕様は常にカローラに設定されている。

上の写真のモデルは、北米仕様の「Apex Edition」(2021年モデル)だ。なかなかイカツくてカッコいい! アペックスと聞くと往年のカローラレビンに設定された上位グレード名を思い出す方も多いはずだが、これは専用エアロパーツやローダウンサスペンションなどを備える特別仕様の限定車だ。

続いてこちらは、欧州仕様のワゴンモデル「カローラ ツーリングスポーツ」を派生させたクロスオーバーモデル、『カローラ トレック』。黒い樹脂パーツによるフェンダー部などの加飾や専用グリル、専用アルミホイール、専用内装などでSUV風の雰囲気を持つ。これは自転車ブランド「トレック」とのコラボモデルだ。

欧州では早くもカローラのGRスポーツも誕生している。派手な加飾は抑えられ、ぱっと見では気付かれないほどかもしれないが、ピアノブラックの加飾や大径ホイールがなかなかシブい雰囲気を醸し出している。セダンの他にワゴンや5ドアハッチ版にも設定されている。

海外仕様のカローラが妙にカッコいい理由とは

それにしても、海外仕様のカローラは妙に格好良く見える。写真の背景に映る欧米の景色がそう想わせるのだろうか。種明かしをすると、日本仕様のカローラだけは、世界のカローラとはちょっと違う特別版だったのだ。

日本仕様のカローラは、ちょっと小さな特別版だった

日本仕様のカローラセダンのボディサイズは、全長4495mm×全幅1745mm×全高1435mm、ホイールベースは2640mm。

これに対しグローバルモデルは、全長4630mm×全幅1780mm×全高1435mm、ホイールベース2700mmとなっている。全長で135mm、全幅で35mm、ホイールベースで60mmと、それぞれ海外向けモデルのほうが長くて幅が広い。

数値で見るとわずかなようにも思えるが、この差が大違い。見た目の印象も大きく左右していたのだ。

カローラならではの精神が日本独自の仕様を誕生させた

先代のカローラ(カローラアクシオ/カローラフィールダー)は、既に3ナンバー化していたグローバル仕様とは異なり、日本専用の5ナンバーモデルだった。

新型では全世界でプラットフォームを新開発のTNGA GA-Cプラットフォームに統一。その際、従来同様の使い勝手を死守するため、わざわざちょっと小さめな日本仕様を用意した。3ナンバーサイズにはなったものの、最小回転半径を従来同様に収めたり、ドアの開口角度を工夫してドアの開く幅は5ナンバーの従来型と同等とするなど、きめ細かな配慮が加えられた。

こうした姿勢は、まさに「ユーザーの需要に寄り添う」カローラの精神そのものと言える。そう思うと、急に日本仕様も格好良く見えてくる!?

[筆者:トクダ トオル(MOTA編集部)]

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筆者トクダ トオル(MOTA)

昭和44年生まれ。週末は愛車に乗って(時に鉄道に乗って)家族とともにドライブやキャンプを楽しむ1児のパパ。自動車メディアに携わるようになってから15年余りが経過。乗り換えに悩むユーザーの目線に立った平易なコンテンツ作りを常に意識し続けている。記事一覧を見る

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