“リコール無視”!エアバッグ破裂事故から学ぶべきこと【コラム】

リコール対応していなかった事が起因の一つとなってしまった、痛ましい事故

エアバッグイメージ

アメリカで昨年9月に「エアバッグの異常爆発のためドライバー死亡」という痛ましい事故が起きていたと、ホンダは公表した。

この事故、若干複雑だ。クルマはレンタカーとされている。アメリカでレンタカーを使ったことのある人なら御存知の通り、基本的に車齢が浅い。3~4年落ち程度までといったイメージだ。

今回の事故は2001年型というので、車齢は14年ということになる。どうやらレンタカー屋が中古で買ったようだ。それでもホンダはユーザーを追いかけており、リコール通知も送っていたという。

にも関わらず、レンタカー屋はリコール対応していなかった。要はそのまま使っていた、ということです。亡くなった方は完全に被害者であり、落ち度は全く無し。残念でならない。

皆さんのクルマがリコール対象となっていないか、今すぐチェックを!

この事故から、何を学ぶべきか。

もし皆さんのクルマがリコールとなったなら、可及的速やかにディーラーへ連絡し、対応してもらうことだと思う。通知が無かったとしても、国交省のWebサイト上で現在リコールとなっている全ての車種を公開しているので確かめて欲しい。

ちなみにディーラーへ行くと、その場でエアバッグが稼働しないような措置を行ってくれる。交換部品の在庫があるクルマなら数日後に、無いクルマでもそう待たされることなく交換してくれるという。

作業時間は古いクルマほど長く、年式の新しいモデルだと1時間も掛からない程度。 交換する部品は運転席か助手席のエアバッグ。運転席用だとホーンボタンの下側に格納されている。

暴発すれば非常に「危険」

運転席エアバッグイメージ

どんな形状をしているか見たことが無いと思うので、写真を撮ってみた。握った手の大きさより、一回り大きいくらい。バッグはパラシュートのように折りたたまれ、奥にインフレーター(炸薬)が付く。

助手席エアバッグイメージ

助手席用エアバッグは食べ物を包む「ラップ」のような大きさ。折り畳まれるように収納されている運転席側に対し、巻き込まれている。

これまた奥側にインフレーター付く。両方とも衝突の大きな減速Gを感知し、表面の樹脂破って展開。乗員を受け止めるという役割を果たす。 暴発事故の写真を見ると、文字通り爆発し金属部品(インフレーターのケース)が飛び散っている。

人間の皮膚より間違いなく強いだろうエアバッグの“袋”に穴を開け、窓ガラスはもちろん、屋根部材まで突き破っているため乗員に破片当たれば非常に危険。リコール対象車は急いでディーラーへ!

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国沢 光宏
筆者国沢 光宏

1958年生まれ。ベストカーガイド編集部員を経て自動車評論家に。空気を全く読まず言いたいことを言い、書きたいことを書くので自動車メーカーから嫌われている。現在所有しているクルマは日産 リーフやトヨタ MIRAIなど多数。趣味はラリーに出場すること。人気のない(本人談)Webサイトを運営中。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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