オペル アストラ 試乗レポート

オペル アストラ 試乗レポート
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コンパクトクラスなのに装備は高級車と肩をならべる実力派。

アストラは1991年に初代が登場したが、その前身モデルは、カデットだった。カデットはヨーロッパの小型車のなかでも歴史、伝統、実力ともにトップクラスのクルマ。その流れを受け継いだアストラも、たちまちトップセールスのモデルになったのだ。

日本市場にも初期から投入された。新型のアストラは04年3月からヨーロッパでは発売されている。しかし、現地での人気が高く、日本向けモデルの生産が遅れ、ようやく10月発売にこぎつけたというわけだ。

人気のポイントは、コンパクトクラスのクルマなのだが、装備はかなり高級車やスポーツカーに近いレベルのものが投入されていること。しかも、車両価格がヨーロッパのライバル車にくらべて、安いという点がある。

具体的にはスイッチひとつでショックアブゾーバーの減衰力とステアリングフィール、ミッションコントロールができるアダクティブサスペンションの実用化などだ。

迫力のあるグリルやヘッドライトはスポーツモデルの雰囲気をかもし出す。

新型アストラのボディはこれまでのアストラとはイメージが違う。これまでは比較的大人しいデザインで、あまり目立たないのが特徴のようになっていた。

でも、今度のアストラはかなりアグレッシブだ。フロントグリルは大きなヘッドライトと抑揚のあるプレスラインが迫力。サイドに回りこむと、前後のフェンダーはオーバーフェンダーのように盛り上がり、スポーツモデルの雰囲気。リアビューも鋭角的な面構成が個性的だ。

ボディバリエーションは、とりあえず5ドアハッチバックだけ。ワゴンやカブリオレは05年以降の追加になる。ボディサイズは5ドア車で旧型よりも全長145㎜、全幅50㎜全高も50㎜大きくなった。このクラスではもっとも大きいハッチバック車だ。

インテリアもメーターパネルからセンターコンソールは折り目のハッキリとしたデザインが上級感を演出している。

レスポンスのよい加速、キビキビした感じで存分に走りを楽しめる。

日本にまず導入されたのは、1.8CD、1.8スポーツ、2.0ターボスポーツの3グレード。エンジンは1.8L125馬力と2L200馬力。ミッションは1.8Lが4速AT、2Lは6速のマニュアルシフトが組み合わされている。

200馬力ターボ+6速マニュアルのモデルから試乗。やや重めのクラッチペダルとシフトレバーは、スポーティモデルの雰囲気。1速にシフトしてクラッチとミートすると、2000回転からレスポンスのよい加速を味あわせてくれる。ターボのラグもなく、運転しやすい。

ダッシュボード上の「SPORT」スイッチを押す。瞬時に乗り心地がゴツゴツとかたくなり、ハンドルもクイックになる。小気味よくフロントがコーナーをクリアしていく。

1.8Lのスポーツは4速ATだが、このキビキビした感じは2.0ターボと同じ。こちらでも充分に走りを楽しめる。

充実の装備だが、リーズナブル。時代を先取りしたハッチバックに乗りたい人におすすめ。

今回の試乗は1.8スポーツと2.0ターボスポーツの2グレードだったが、どちらも走りを楽しむことができた。

6速MTの2.0は当然、速いし、ドライビングを楽しめるのは想像できる。しかし、1.8スポーツも、ATとエンジンのバランスがよく、「SPORT」モードを使えば2.0ターボスポーツに近い、フィーリングは味わえる。雨のなかでの試乗だったが、接地感の不安はなかったのも印象に残った。

室内もフロント、リアシートは広く、リアシートの背もたれは4/2/4で分割可倒する。

車両本体価格は1.8スポーツで265万円。1.8CDは235万円というリーズナブルプライス。2.0ターボスポーツも315万円だ。

オペルはもともと装備充実で、低価格が特徴だったが、アストラはその路線をきちんと踏襲してきた。ちょっと時代を先取りしたハッチバック車に乗りたい人にすすめたい。

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石川 真禧照
筆者石川 真禧照

1947年東京都生まれ。1970年日刊自動車新聞社入社。翌年同社退社後、フリーの自動車評論家となる。1982年「I.W.OFFICE」を設立し、自動車を中心としたメディア活動を開始。「自動車生活探検家」として、『GORO』『DIME』(小学館)、『HOT DOG PRESS』(講談社)、『カーセンサー』(リクルート)など多数のメディアで活躍、現在に至る。日本モータースポーツ記者会会員。日本自動車ジャーナリスト協会副会長。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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