自動運転へまた一歩近づいたか? 日産プロパイロット2.0を使ってみた

  • 筆者: MOTA編集部
  • カメラマン:小林 岳夫
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  1. そもそもプロパイロットとは?
  2. プロパイロット2.0は何がすごい?
  3. ナビと連動して車線変更も自動!
  4. スピードを出す気にならないという発見も
  5. 関連コンテンツ

2019年7月にマイナーチェンジした日産 スカイラインの大きなトピックは二つ。一つは400Rが復活したこと。もう一つは高速での手放し運転が可能になった“プロパイロット2.0”の搭載だ。今回はその“プロパイロット2.0”を実際に使用した感想を速報でお伝えする。

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そもそもプロパイロットとは?

プロパイロットは2016年にデビューした現行型の日産セレナに初搭載されたもの。高速道路で同一車線であればアクセル・ブレーキ、さらにはステアリング操作をクルマ側が行ってくれるというものである。

単眼カメラで道路状況を確認するというシステムだったのだが、まっすぐな高速道路を走行していてもステアリングが常に左右に振られ、筆者にいわせれば「少し頼りない」という印象であった。

とはいうものの実際に遠出や渋滞時には重宝するのは事実で、搭載車種も国内だけで見てもエクストレイルにリーフ、さらにはデイズと4車種にまで増えていて、完成度も年々向上している。

プロパイロット2.0は何がすごい?

先ほど記述したとおり、プロパイロットは同一車線のみでの使用で、ステアリンングをしっかり握っていなければならなかったが、今回のプロパイロット2.0はハンズオフが可能となった。簡単に言えば、作動中はステアリングを手から離してOKというわけ。ここが最大の違いとなる。

技術的な話をすると、車両に搭載したカメラ、レーダー、ソナー、GPS、3D高精度地図データを組み合わせることで、車両の360度の情報と道路上の正確な位置を把握していることで可能となっている。

もっといえば、今までのプロパイロットはカーブに差し掛かってから道路状況(どれくらい急なのか)を読みとり、制御していたが、プロパイロット2.0は予めデータがあるのでカーブでも自然な運転が可能となる。

ナビデータとは別に車線の数や標識、勾配など非常に詳細な地図データがメモリされており、こちらを元に作動するという。

ちなみにプロパイロット2.0の作動スピードは最大100km/hで、それ以上(〜135km/h)はこれまでのプロパイロットと同じ機能となる。

ナビと連動して車線変更も自動!

SF映画などに出てくる“未来のクルマ”は、目的地を入力すればクルマが勝手に目的地まで運転してくれる。そこまではいかないが、プロパイロット2.0では世界で初めてナビとの連動が可能になった。目的地をセットしたと同時に、そのルートの地図データを呼び出して走行ルートを引いてくれるというもの。その際に、“どこの車線がベストか?”や"いつ車線変更するのがいいのか?"なども考えるそうだ。ちなみに地図データの更新は、画面に更新するか? 否か? が表示され、任意のタイミングでも可能。データ更新中もナビの使用は可能だ。

つまり目的地を設定すれば、ナビと地図データから分岐などのデータを元に車線変更を提案してくれたりするのだ。もちろん、ナビを設定していなくてもプロパイロット2.0の起動は可能である。

筆者は中央自動車道の河口湖I.Cから談合坂SAまで試乗したのだが、結論から言うと極めて自然な動きでアシストしてくれた。高速に入ってすぐに、ステアリングスポークにある青のスイッチでON。白線の読み込みも以前よりもはるかに素早く読み取ってくれ、すぐに手放し運転OKのアニメーションが表示された。

分岐の際は、車両に入っている地図データと照合し適切なタイミングで「車線移動した方がいい」と教えてくれ、OKとこちらでボタンを押せばウィンカーが作動。この時ばかりは、ステアリングを握る必要があるが、スムースに車線移動をしてくれるのだ。

法定速度は標識+10km/hまでの範囲で設定が可能。工事や制限速度が変わったタイミングで、クルマが判断し速度を下げてくれるなど、至れり尽くせり!

ただし80km/hで巡航している際に、工事区間に入って制限速度が50km/hとケースでは、急激に減速される。流れに乗って走っている後続車は不意を突かれて驚いてしまうのでは? という懸念事項もあるのだが……。

スピードを出す気にならないという発見も

スポーティなクルマに乗ると、ついつい飛ばしてしまいがちだ。だが、新型スカイライン プロパイロット2.0を使っていると「運転してくれるなら急がなくても……」と気持ちに余裕が出来るのか、あえてスピードを出す気にならないという意外な発見があった。

まだ完璧な制御とはいえないものの、今後の改良に期待したい。

【筆者:MOTA編集部 撮影:小林 岳夫】

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