20年近くにわたった日産“ゴーン体制”で、生まれた車と消えた車を振り返る | 名車「プリメーラ」も紹介 【プレイバック】
- 筆者: オートックワン 編集部
2018年11月19日、日産代表取締役会長カルロス・ゴーン氏及び代表取締役グレッグ・ケリー氏の両名が、開示されるゴーン氏の報酬額を少なくするため、長年にわたり、実際の報酬額よりも減額した金額を有価証券報告書に記載していたことが判明しました(両名の役職は当時のもの)。
報道によると2人は現在勾留されており、また日産は両名の職を解くことを同年11月22日の取締役会で決定しました。これで日産はゴーン体制から脱却し、新たな道を歩むこととなります。
2000年から始まったゴーン体制下では、復活した車種もあれば消滅した車種もあります。今回はそんな4車種をピックアップ。オートックワンのアーカイブを交えながら振り返ります。
「ゴーン体制」で復活した日産車:GT-R
▲写真左:GT-R PROTO / 写真右:市販版GT-R
日産GT-Rは、2007年東京モーターショーで発表された同社のフラッグシップスポーツカー。2002年に一旦スカイラインGT-Rを生産終了した後、2005年の東京モーターショーでコンセプトモデル「GT-R PROTO」を公開し、ゴーン氏が復活を宣言。2年後、公約どおり再登場を果たしました。
GT-Rに搭載されるエンジンは、3.8リッターV型6気筒DOHCターボエンジン。GT-R専用に開発されたもので、クリーンルームで「匠」と呼ばれる職工が1台1台手組みで仕上げる特別なユニットです。最高出力は570PS/65.0kgf・m(GT-R NISMOは600PS/66.5kgf・m)と、日本車トップレベルの性能を誇ります。
>>試乗レポートはこちら:GT-R NISMO “Nアタックパッケージ“は公道OKなレーシングカーだ!2800万円のモンスターマシンを試す!
「ゴーン体制」で復活した日産車:フェアレディZ
日産 フェアレディZも、GT-Rと共にゴーン体制化で復活を果たした1台。2000年に一度生産終了した後、2002年に再登場しました。
“Z34”こと6代目フェアレディZがデビューしたのは2008年。ロングノーズ・ショートデッキのボディに、336馬力を発揮する3.7リッターの大排気量エンジンが搭載され、スポーツカーらしい力強い加速を楽しむことができます。
GT-Rが1000万円を超えるプライスタグとなっているのに対し、フェアレディZはエントリーグレードで400万を切る価格設定となっている点も魅力的です。
「ゴーン体制」で消滅した日産車:プリメーラ
日産 プリメーラは、2006年まで販売されていた同社の中型セダン。1990年に初代が登場し、ハンドリングの良さに定評のあるモデルとして人気を博しました。
オートックワンに掲載されている2001年の試乗記事では、6速マニュアルトランスミッションが搭載されたスポーツモデルがリポートされています。
プリメーラの乗り味について、リポーターの鈴木 泰典氏は「回転数が上がるにつれ、その性格は豹変してくる。7800rpmから始まるレッドゾーンまで踏み込んでいくと、カムが切り替わり、官能的なエンジン音が身を包み込む。それに呼応するようなキビキビとしたハンドリングもスポーツ心をそそってくれる。まさに『意のままに操りたく』なってしまう。適度に固めのシフトフィーリングもいい」とコメント。
クルマ通好みの車種でしたが、あえなく生産終了となりました。
「ゴーン体制」で消滅した日産車:プレサージュ
日産 プレサージュは、1998年に初代モデルが登場し、現在は生産終了となっている同社のミニバン。2003年に登場し最終モデルとなった2代目は、ミニバンらしさの薄いスタイリッシュなスタイリングや、両側スライドドアが特長的な車種でした。
2006年に掲載された松下 宏氏によるリポートでは「プレサージュに乗ってみると、やはり大きめボディによる広々とした室内と、ラゲッジスペースの使い勝手の良さが大きなポイントになる」と、同車の利便性の高さが伺える内容となっています。
「特にバックドアのガラスハッチだけを開くことができるのは上級ミニバンではプレサージュだけだし、3列目シートの簡単収納もプレサージュならではだ。大きめボディの死角をカバーするサイドブラインドモニターは、プレサージュから採用が始まって今では上級ミニバンの常識となりつつある装備。これによって女性ユーザーなどにも扱いやすいクルマに仕上がっている」と好意的なコメントが寄せられていました。
しかし、その後2009年に生産終了となっています。
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[筆者:オートックワン編集部]
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