アルファロメオ 「ジュリエッタ」が欧州NCAPで最高の安全水準を達成
アルファ ロメオ 「ジュリエッタ」が、欧州NCAP で5つ星評価を獲得した。総合点は100 点満点中87 点と、コンパクトカーセグメントで最高の安全性が認められた。
欧州NCAP では2009 年より評価項目として「成人乗員保護」、「子供乗員保護」、「歩行者保護」に加え、新たに「安全支援」を加えた4 項目の新しい評価方法を採用しているだけに、今回の評価はいっそう意義のあるものといえる。シートベルトリマインダーやESP、スピードリミッターといった負傷防止・軽減機能も評価の対象となり、5つ星評価の獲得は2009年、2010年、2011年、2012年と、年を追うごとに厳しくなっていきますが、今回のアルファ ロメオ「ジュリエッタ」の項目別得点率は「成人乗員保護」97%、「子供乗員保護」85%、「歩行者保護」63%、「安全支援」86%となっており、評価体系が最も厳格となる2012年においてもやはり5つ星評価を獲得しうる結果となった。
今回の欧州NCAP の結果は、アルファ ロメオが乗員および歩行者を守るべく、あらゆる面で真摯な取り組みを進めていることを改めて示すものと言える。アルファ ロメオ 「ジュリエッタ」は、パッシブセーフティとアクティブセーフティを最大限に高めることを目標に設計・開発したモデル。ヒルホルダーやトラクションコントロール、パニックブレーキング支援などの主要機能を管理する車両ダイナミックコントロールシステムや、スロットルを閉じた際のホイールロックの発生を防止するMSR システム、DST(ダイナミック・ステアリング・トルク)システム、電子制御によりセルフロッキング・ディファレンシャルと同等の機能を実現したエレクトロニックQ2、それに、アクセルペダルからドライバーの足が離されたことをブレーキシステムに伝えて準備させることでブレーキ作動開始までの時間を縮め、制動距離を短くする最新のプレフィルシステムなど、最新の電子ダイナミックコントロールシステム(ブレーキングおよびトラクション)を搭載している。
数千時間にも及ぶコンピューターシミュレーションにより、「ジュリエッタ」で初採用となった新しい「コンパクト」構造が実現。プロトタイプはわずか4 台で済ませることが可能だった。この仮想設計のクォリティについてはその後、カッシーノ工場で生産された実車を用い、部品やサブシステムに対する200 件のテスト、100件以上のスライドショックテストシミュレーション、80件以上のクラッシュテスト(前面衝突、側面衝突、横転および回避。さまざまな速度や障害物、体格が大きく異なる乗員を保護する必要性を考慮)を実施して確認された。このテストの種類の多さからも、アルファ ロメオ「ジュリエッタ」の開発に当たっては、欧州屈指の安全性を備えたクルマを実現するために最新の安全システムを導入する真剣な作業が行われたことが分かる。
標準装備となる6個のエアバッグ(うち2個はマルチステージ式)をはじめ、ダブルプリテンショナーとロードリミットリミッターを搭載した3点式シートベルト、それに衝突時にヘッドレストを乗員の頭部に近づけることで、「むち打ち」を軽減するフロントシートバックレスト内蔵新型第2世代SAHR(自動調節ヘッドレスト)など、包括的な保護機能が実現した。また、ボディ、ボンネット、ドア、ダッシュボードクロスメンバーや、シート、ステアリングコラムもやはり乗員および歩行者保護に寄与している。これらの部分の乗員保護性能を最大限に高めるのが、3つの負荷経路を備えたフロント構造。この構造はその均質性により、前面衝突の際、障害物や相手車両の種類を問わず同様に反応するもので、これにより相手車両の前面や側面に衝突した際に相手側に与えるダメージが軽減されるため相手車両に対する保護性能が大きく改善されただけでなく、均一な変形によって衝突の形態によらず拘束システムの効果が強化されることから、自車の保護性能も大幅に向上した。
また、予防的安全性については、2012 年より実施予定の欧州基準に合わせ、エンジンをスタートすると自動的に点灯するデイタイム・ランニング・ライト付きヘッドライトと、従来の電球より明るいLED テールランプを採用することで改善を図っている。
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