選考は波乱含み!? RJCカーオブザイヤーでトヨタ「ヤリス/ヤリスクロス」が受賞
2020年11月17日、 NPO法人RJC(日本自動車研究者・ジャーナリスト会議)による2021年次の「RJCカーオブザイヤー」が決定し、国産車ではトヨタ ヤリス/ヤリスクロスが、輸入車ではBMW 2シリーズ グランクーペがそれぞれ受賞を果たした。
コロナで中止の危機!? 30年目のRJCカーオブザイヤー
「RJC カーオブザイヤー」とは、日本における二大カーオブザイヤーの1つで、1991年から始まり今年で第30回目を迎える賞である。国産車と輸入車それぞれの6ベストカーのほか、技術や人物のカテゴリも設けられているのが特徴だ。
今年のクルマ、ヤリスは2位のあのクルマと大接戦!
RJCカーオブザイイヤーで今年のクルマに輝いたのはトヨタ ヤリスだ。
ヤリスと言えば、2020年9月10月の車名別新車販売台数(日本自動車販売協会連合会調べ)において2ヶ月連続総合トップを飾ったことも記憶に新しい。長年首位に君臨しているホンダの軽自動車、N-BOXを抜いたことでも話題となった。
大人気のハスラーと激戦!
ただ、RJCカーオブザイヤー選考においてはヤリス一強ではなかった。得点を見ていくと、1位のヤリス/ヤリスクロスが152点、2位のスズキ ハスラーが146点、3位の日産 キックスが117点となっており、1位と2位がわずか6点差と大接戦だったのだ。
これまでのRJCカーオブザイヤーでは、スズキが7回受賞、トヨタはわずか2回の受賞にとどまっている。プリウスでの受賞以来23年ぶりの快挙は、僅差の勝利であっても大きな意味があると言えよう。
日本カー・オブ・ザ・イヤーはどうなる!?
さてもうひとつのカーオブザイヤー、「日本カー・オブ・ザ・イヤー」も気になるところだ。
こちらは11月4日にノミネート車45台の中から10ベストカーが選出され、12月7日に行われる最終選考会にて本賞などが発表される。今年の1台にはどんなクルマが選ばれるのか、こちらの動向も注目したい。
インポート部門、テクノロジー部門も興味深い結果に
輸入車はBMW 2シリーズが独走
ここまで国産車の受賞を紹介したが、RJCインポート・カーオブザイヤーはBMW 2シリーズ グランクーペが179点と、2位以下にほぼダブルスコアをつけての独走となった。
2位、3位はアウディで、A1スポーツバックが97点、e-トロン スポーツバックが94点。6ベストカーにはめずらしくルノーがルーテシアで6位にランクインした。
技術はe-POWERとアイサイトが接戦
またRJCテクノロジーオブザイヤーには日産の進化したe-POWERが選ばれた。こちらは2位のスバル 新世代アイサイト/アイサイトXと僅差であった。以下、マツダのSKYACTIV Xが善戦したほか、極細ミラーによる爽快視界(ホンダ)、新開発CVT(スズキ)、TNGAプラットフォーム(トヨタ)が6ベストにランクインした。
あの車も大賞に!? RJCカーオブザイヤー過去5年の受賞車
■2020年次:日産/三菱「デイズ/eKワゴン」
新開発のプラットフォーム、パワートレインの採用により、優れた居住性と走行・環境性能を両立。軽で初めて先進運転支援システム「プロパイロット」(三菱名「マイパイロット」)を搭載し、その活用領域を大きく広げた。
■2019年次:三菱「エクリプス クロス」
スタイリッシュなクーペスタイルのコンパクトSUVというだけではなく、三菱自動車独自の電子制御4輪駆動技術「S-AWC」により、高い走破性、操縦安定性を確保した。
■2018年次:スズキ「スイフト」
スイフトシリーズの6速MTのスイフトスポーツは動力性能、操縦性も優れ、高いスポーツ性を持つ。独自の機構を持つハイブリッドは、5AGSともマッチングしたもので、利点の多いハイブリッドを廉価に提供した。
■2017年次:日産「セレナ」
足先の動きでサイドドアが開閉できる「ハンズフリースライドドア」などミニバンとしての利便性を徹底的に追求すると同時に、レベル2の自動運転サポート技術を比較的価格の安いモデルで実現した。
■2016年次:スズキ「アルト/アルトラパン」
軽量化と剛性のアップにより操縦性や燃費が大幅に向上。アルトだけでなくスポーティモデルやワークス、ラパンなどモデルバリエーションも多い。基本性能の高さに加え、選択肢の多彩さも授賞のポイントとなった。
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