ダイハツ、“走りを追求”した新型「ムーヴ」を発売 ~新グレード“ハイパー”を設定~

ダイハツ ムーヴ

ダイハツは、軽乗用車「ムーヴ」をフルモデルチェンジし、12月12日より発売開始した。価格は1,134,000円(消費税込)~1,792,800円(消費税込)としている。併せて福祉車両の「ムーヴ フロントシートリフト」もフルモデルチェンジとなった。

新型ムーヴは、「次世代ベストスモール」を目指し開発。軽の本質である低燃費・低価格をベースに、新開発の軽量高剛性ボディ骨格構造や足回りの改良などにより、基本性能を大幅に向上させた。

さらに軽初採用となる数々の先進装備を搭載し、軽の本流を一層追求。また上質感を極めた最上級グレードとなる“ハイパー”を新設定した。

◎関連記事:【解説】新追加のグレード名は「ハイパー」!ダイハツ ムーヴがフルモデルチェンジ

軽量高剛性ボディ骨格構造は、高剛性化による基本性能向上のみならず、軽量化による低燃費や、低コスト化にも貢献する技術であり、今後の他車種への展開もにらみ開発を推進することで、ダイハツ車の総合力向上を図る。

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▼車両概要

【基本性能】あらゆるユーザーが満足できる高い基本性能

(1)ユーザーが「運転が上手くなった」と感じられる基本性能で安心感を提供

新ボディ骨格構造を軸とした外部からクルマにかかる力とクルマから外部へ伝える力をコントロールする「フォースコントロール」に着目して開発。また、ドライバーの頭部のふらつきを小型車並に低減するなど、ドライバーにかかる疲労を軽減し、快適性と安心感を提供。

◇軽量高剛性ボディ骨格構造「D monocoque(モノコック)」

・軽量高剛性ボディ骨格構造は、サイドアウターパネルの全面厚板ハイテン化を行い、構造断点を低減し、骨格全体で力を受け止める構造。外板樹脂化なども含めボディで20kg軽量化しながら、従来と同等の衝突安全性を確保。その上でアンダーボディに最適な補強を行い、高剛性化による基本性能向上を実現した。

・基本性能向上、および軽量化による燃費向上や、部品点数削減、効率化による低コスト化といった、軽に普遍的に求められるニーズにも大きな効果があり、今後、他車種への展開をにらみながら開発を推進することで、ダイハツの総合力を向上。

◇足回りの細部まで改良を加えた「D suspension(サスペンション)」

リアサスペンション、ストラットの剛性アップ、ブッシュの特性見直し、コイルスプリング/アブソーバ特性の最適化、さらにブレーキフィーリングの向上など、新型ムーヴの車両特性に合わせ、細部に至るまで最適に改良したことで、ユーザーにさらなる安心/安全、フラットで快適な乗り心地を提供。

◇軽初のパワーモード切替ステアリングスイッチ「D assist(アシスト)」

ステアリングスイッチで、ワンタッチ操作による「パワーモード」への切り替えが可能。エンジン・CVTの制御を変更することにより、アクセル操作に対するレスポンスが良くなり、出足加速時や登坂時にストレスない運転を実現した。

ダイハツ ムーヴ

(2)ユーザーの声から生まれた走行性能への着目

企画に際しユーザーの声を徹底してヒアリング/分析し、登録車からのダウンサイザーから、軽の走りに多くの要望が寄せられている点に着目。また企画関係部署とサプライヤーが一体になった新しいユーザー評価会でアイデアを検証し、新規採用アイテムの選択や最適なドライビングポジションなどをスピーディに実現。

ダイハツ ムーヴ X“SA”

(3)従来からより向上した静粛性

◇高い静粛性を実現

ボディに空いている水抜き穴などの数を低減し、騒音の元となる音響の車内進入経路を約20%削減。また吸音材の配置見直しやステアリング支持剛性の大幅向上により、従来のムーヴに比べノイズや振動を大幅に低減。その他、空力を考慮した意匠開発を行い、フロントからサイドにかけての段差や、ミラー形状を見直したことで、風の乱れを抑制し、風切り音を低減させた。

(4)長時間運転でも疲れにくいドライビングポジション

◇体へのフィット性とホールド性を両立した新シート構造

直進時と旋回時のシートにかかる座圧の変化などを分析し、高い性能を有するシートを開発。骨格とシートパッドの構造見直しにより、最適な支持圧を実現し、フィット性を向上。またシートバックの形状変更などにより、ホールド性を向上し、運転時の適正な姿勢を保持。

◇ステアリングレイアウトとペダルレイアウトを見直し

ステアリングとドライバーの距離を縮めることでより適した運転姿勢を実現。またアクセル、ブレーキ両ペダルの同時踏みをしないよう考慮し、ペダル間の段差を見直し。

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ダイハツ ムーヴ X“SA”

【デザイン】カスタムに新グレード“ハイパー”の設定と、迫力と上質感ある新デザイン

(1)ムーヴカスタムに「ハイパー」グレードを新設定

ダイハツ ムーヴカスタム RS “Hyper SA”
ダイハツ ムーヴカスタム RS “Hyper SA”ダイハツ ムーヴカスタム RS “Hyper SA”

◇上質感・高級感を際立たせた専用エクステリアデザイン

ムーヴカスタムにダイハツ車で初めて“ハイパー”グレードを設定。ハイパーではダークメッキのグリル&ブランドマークで上質感・高級感を演出。グリル下部とフォグランプ周りにもLEDイルミネーションを施し、存在感を一層強調

◇高級感あふれる専用インテリア

インテリアには、ハイパー専用ギャラクシーマーブル調のインパネガーニッシュ&ドアオーナメントパネルを採用。シートはブルーステッチを施した本革+ファブリックシートを採用し、別格の上質感を表現

(2)迫力と存在感を表現したムーヴカスタム

ダイハツ ムーヴ カスタム RS“SA”
ダイハツ ムーヴ カスタムダイハツ ムーヴ カスタム

◇エクステリア

上級指向の意匠を目指すことで、「ムーヴ」を含め、迫力、質感を底上げ。スクエアで伸びやかなシルエットや、ダイナミックなウインドウグラフィック、さらにフロント・サイド・リアに“X”を用いた意匠とし、カスタムに相応しい迫力と存在感を表現。また、バックドアは、樹脂外板による意匠の自由度向上を活かし、ベルトラインスポイラーをイメージさせる意匠を実現。

◇インテリア

カスタム専用のシルバーヘアライン調インパネガーニッシュと立体ファブリック&ファインタッチシートを新たに採用。また自発光式2眼メーター中央には、軽で初の搭載となる多機能なTFTカラーマルチインフォメーションディスプレイを搭載し、先進性を向上させた。

(3)塊感と立体感あるデザインで上質感と安心感を表現したムーヴ

ダイハツ ムーヴ X“SA”
ダイハツ ムーヴ X“SA”ダイハツ ムーヴ X“SA”

◇エクステリア

厚みのある造形を採用し、大型のヘッドランプ、グリル、平面ラウンドを強調したバンパー全体で、質感を向上。サイドはシャープで流れる造形とし、上質感・安心感を醸成

◇インテリア

新設定のダークグレー、ホワイト、グレージュの3トーンインテリアが上質さと華やかさを演出。またダークグレー×ホワイトのインパネに、ブラックシートや革巻ステアリングを組み合わせたシックで上質なブラックインテリアパックをメーカーオプションで設定。また表示が大きく見やすいメーターは、全車タコメーターを標準装備

(4)ムーヴ史上最多となる全21色のカラーバリエーション

◇ムーヴ、ムーヴカスタムに、それぞれ2トーン含む13色を設定

高級感あるダークカラーから華やかなライトカラーまで、2トーンを含めムーヴ史上最多となる、全21色(ムーヴカスタム13色、ムーヴ:13色)を設定

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【低燃費】NA車全グレード同一の低燃費31.0km/L(2WD)

(1)全グレードで31.0km/Lの低燃費を実現(2WDNA車)

◇NA、ターボとも全グレードでエコカー減税免税レベル適合

NA車は31.0km/L、ターボエンジン車はクラストップの27.4km/L(共に2WD)を実現し、それぞれ全グレードで同一の燃費に設定。全車がエコカー減税免税レベルに適合

◇空力性能の大幅向上

デザイン段階から空力を考慮した設計を行い、空力と意匠を両立。また、フロントアンダースポイラー、リアタイヤ前スパッツ、スポイラー一体型バックドアなど、各種空力改善アイテムを搭載し、Cd値は従来比約10%低減

ダイハツ ムーヴ カスタム RS“SA”

【先進装備・快適機能】多数の先進装備を採用

(1)衝突回避支援システム「スマートアシスト」に軽初の新機能「後方誤発進抑制制御機能」を追加し、さらに安全性を向上

◇バック時のペダル踏み間違いになどによる誤発進を抑制

従来のスマートアシストの機能に加え、後方に障害物を検知した際、Rレンジでアクセルペダルを強く踏んだ場合、約8秒間エンジン出力を抑えて急発進を防止する「後方誤発進抑制制御機能」を軽で初めて搭載。後方検知には、前方検知で使用しているレーザーレーダーとは異なる、ソナーセンサー(音波)を採用し、10km/h以下で走行時、後方約2~3m先までに壁などの障害物を検知している場合作動。価格は従来から据置き、全グレードにスマートアシスト搭載車を設定。また従来スマートアシストに含まれていた、「VSC・TRC」は全車標準装備

◇LEDランプを多数搭載し、夜間の視認性を向上

対象物が見えやすい白く明るい光で夜間走行時の安心感を高めるLEDヘッドランプをカスタムに標準装備、ムーヴにメーカーオプションで設定。フォグランプやリアコンビランプ、ルームランプにも設定を拡大し、省電力・低燃費にも貢献

◇バックカメラ機能を強化し、後方の視界をしっかりサポート

従来のノーマルビューに加え、真上から見下ろした視点で駐車時に便利なトップダウンビューをはじめ、ワイドビューやハンドル操作と連動し、進路方向を表示するステアリング連動ガイド線機能を追加

◇坂道からの発進をサポートする「ヒルホールドシステム」

登り坂での発進時、ブレーキからアクセルに踏み替える際、ブレーキ力を保持して車両のずり下がりを防止

ダイハツ ムーヴ X“SA”ダイハツ ムーヴダイハツ ムーヴダイハツ ムーヴダイハツ ムーヴ

(2)パッケージ・シートアレンジ

◇クラストップの荷室長575mmを確保(荷室最大時)

◇リアシートを左右分割リクライニング・スライド式としたことで、より多彩なシートアレンジを実現。リアシートは前後240mmの可動域としたことで、お好みに合わせてシート位置を調整可能

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(3)TFTカラーマルチインフォメーションディスプレイ

軽で初めてTFTカラーマルチインフォメーションディスプレイを採用し、カラーディスプレイ表示で大きく見やすくなった

(4)多数の快適・便利機能

◇軽量高性能エアコンユニットやスクロールコンプレッサを新開発し、エアコンシステムを一新したことで、高効率化を実現。またオートエアコン車は蓄冷エバポレータを搭載し、アイドルストップ中の送風時も冷たい風を維持する「スマートクール」を採用。これらにより、快適性とエアコン使用時の燃費が向上

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福祉車両「ムーヴ フロントシートリフト」

ダイハツ ムーヴ フロントシートリフト Xターボ“SA”/フレンドシップシリーズ

軽自動車の福祉車両は、コンパクトで取り回しのしやすいボディサイズや、優れた経済性、利便性が評価され、販売台数が増加している。ダイハツの「フレンドシップシリーズ」は軽福祉車両の中でも約50%のシェアを獲得するなど、ユーザーから好評を得ている。

今回の改良では、近年増加する登録車からのダウンサイザーを含め、より幅広いニーズに応えるべく、ムーヴフロントシートリフトにカスタムを追加・ターボ車を初めて設定すると共に、ムーヴと同じ全21色の豊富なカラーバリエーションを設定。

また、シート昇降機構を一新し、足元スペースや昇降時の開口高さを拡大するとともに、昇降時間を短縮。介助のしやすさとユーザーの快適性向上を実現した。さらに価格の見直しを行い、入り口価格を従来より4万円引き下げ、一層求めやすい設定とした。

価格は1,270,000円(消費税込)~1,570,000円(消費税込)。

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筆者
樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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