マセラティ ギブリ試乗レポート/石川真禧照(1/2)

  • 筆者: 石川 真禧照
  • カメラマン:茂呂幸正/マセラティ ジャパン
マセラティ ギブリ試乗レポート/石川真禧照
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マセラティ史上初となるミドルクラスセダン「ギブリ」が日本に上陸

マセラティ ギブリ S Q4

イタリアの高級車メーカー、マセラティは2015年までに年間生産5万台という目標を掲げ、積極的な商品展開を進めている。すでに2ドアクーペの「グランツーリスモ」と4ドアセダンの「クワトロポルテ」は発売済で、欧州、中近東、中国などで人気になっている。

それに続くモデルがマセラティ史上初となるミドルクラスセダンの「ギブリ」だ。

ミドルクラスとはいっても、「クワトロポルテ」にくらべれば、の話し。「ギブリ」の全長はクワトロポルテの5,270mmから300mm短い4,970mmになったが、全幅1,945mm、ホイールベースは3,000mmもある。

しかし、ツインターボで武装したV型6気筒 3.0Lエンジンは410ps、550Nmという「クワトロポルテ」と同じ性能。8速ATを駆使しての動力性能は、「クワトロポルテ」に負けていない。

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8速ATシフトはスムーズで、高速走行での燃費もなかなかのもの

マセラティ ギブリ S Q4マセラティ ギブリ S Q4

「ギブリ」は、「ギブリS」と「ギブリS Q4」の2モデルが設定された。今回試乗したのは「Q4」で、フロントエンジンのAWD(4輪駆動)車だ。

トランスミッションは8速ATで、M/I.C.E(エコ)/SPORTを組み合わせた3つのモードが用意され、M(マニュアル)モードではコラムから生えたパドルでもシフトチェンジができる。

スターターボタンをプッシュし、V6ツインターボを目覚めさせる。排気音は抑え気味ではあるもののやや大きめで、早朝の住宅地だと早々にガレージから出て、すぐに走り出したい気分になる。

8速ATシフトはスムーズだ。しかも60km/hあたりで7速まで入るので、高速での経済走行も得意だ。80~100km/h前後の巡航で9~10km/Lを表示したのには驚かされた。

ちなみに7速60km/hでのタコメーター表示はわずか1000回転。そのまま100km/hまで加速すると8速1400回転、7速1700回転、6速2100回転、5速でも2700回転にすぎない。

スポーツカーをつくり続けてきたマセラティらしく、5m近いセダンとは思えないほどの身軽さ

マセラティ ギブリ S Q4マセラティ ギブリ S Q4

一方サスペンションの減衰力もノーマル/スポーツの2つのモードから選択することができる。ノーマルモードでは常に上下動はキツさのない、フラットな乗り心地が体感できた。

8速ATで「SPORT」をセレクトすると、まず排気音が変わる。エキゾーストのバイパスバルブが解放され、トルクが増し、サウンドがやや大きめになる。

とはいえ、「クワトロポルテ」の“バク音”モードほどではないのは、マセラティ好きにはちょっと物足りない?かも。

しかし、このスタイリッシュなスポーツセダンは、スポーツモードでも下品な硬さとは無縁のしなやかさを持ち合わせていて、さすがに高速になると上下動を抑えた硬さになるが、それも不快な硬さではなかった。

Q4の特徴であるAWDだが、アクセルオフやブレーキング時は前0、後100の完全後輪駆動。少しでもアクセルを踏み込むと、状況により50対50にまで変化する。

この駆動力が特徴を発揮するのは、コーナリング時。ハンドルをきると即座に、力強く、フロントが向きを変え、フロントとリアの駆動力がクルマを押し出す。このクイック感は、とても全長5m近い4ドアセダンとは思えない身軽さ。スポーツカーをつくり続けてきたマセラティらしい動きだ。

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石川 真禧照
筆者石川 真禧照

1947年東京都生まれ。1970年日刊自動車新聞社入社。翌年同社退社後、フリーの自動車評論家となる。1982年「I.W.OFFICE」を設立し、自動車を中心としたメディア活動を開始。「自動車生活探検家」として、『GORO』『DIME』(小学館)、『HOT DOG PRESS』(講談社)、『カーセンサー』(リクルート)など多数のメディアで活躍、現在に至る。日本モータースポーツ記者会会員。日本自動車ジャーナリスト協会副会長。記事一覧を見る

監修トクダ トオル (MOTA編集長)

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