本革、ファブリック、アルカンターラ……シートの素材の差はどこに表れるのか

  • 筆者: MOTA編集部
  • カメラマン:トヨタ/日産/ホンダ/スバル
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カタログなどにも記載されているシートの素材。ファブリック(布)、本革、レザレット・アルカンターラ(合皮)など、車種やグレードによってシートの素材が変わることも多いため、車種、グレード選びでは重要なポイントとなる。見た目の高級感以外に、どんな違いがあるのだろうか。それぞれの素材のメリット、デメリットを紹介しよう。

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  1. ボディサイズを問わず多くの車種に採用されているファブリック
  2. 本革シートは高級感があるが扱いは難しい
  3. 人工皮革はファブリックと本革シートの中間くらいの価格だ

ボディサイズを問わず多くの車種に採用されているファブリック

クルマの表皮で軽自動車など多くのモデルに使用されるのはファブリック(布を用いた生地・織物)だ。最もスタンダードなシート表皮でデザインのバリエーションも豊富、低コストなどのメリットがある。

本革シートは高級感があるが扱いは難しい

次に本革シートを紹介しよう。

本革は見た目の高級感はもちろんだが、耐久性や熱耐性、撥水性の高さ、過ごしやすい季節では座った際に気持ち良いなどメリットも多くある。そのため多くの高級車に採用されている。傷や擦れへの耐性も強いが、使い方によってひび割れが起きることがあるためクリームなどでの手入れが必要だ。

また、ワインディングなど横Gのかかるエリアではシートが滑りやすく、シートと接触している部分ががずれてしまうことが難点。

さらに冬場は冷たく、高温多湿の日本では夏場は蒸れるといった季節によって違いもあるものの、冬にはシートヒーターですぐに暖めることができ、夏はシートベンチレーションなどの装備があればシートと身体の間の熱気を吸い出して快適に過ごすこともできるが、コストはその分高まる。

ほかにも、ベージュやタンといった淡い色の本革シートではジーパンを座って擦れ、色落ちする可能性もあり、扱いが難しいのが原因だ。

人工皮革はファブリックと本革シートの中間くらいの価格だ

スエードは手触りや見た目の風合いは良いものの、汚れに弱いためクルマには使いにくい素材だ。そうしたデメリットを解消した人工皮革が登場している。

アルカンターラなどの名前で知られているスエード調のものは、1980年代からクルマのシートにも使われるようになる。コストはファブリックと本革の中間くらいでありながら、デザイン性や手触りは高級なスエードのようでコストパフォーマンスは高い。デメリットは静電気が起きやすいことだ。

かつてはコストが安いものとしてビニールシートが挙げられるが、アウトドアで使用するようなSUVでは汚れを取り除くのが容易なビニールシートのような合皮シートなども用意されている。実際、日産 エクストレイルなどSUVモデルに採用例がみられる。

また本革シート車でも、特に耐久性を求められる部位などにあえて合皮を用いているケースもあり、その旨がカタログや取扱説明書などに記載されていることがある。。

こうしてみると、扱いやすさでいえば合皮シートが良さそうだが、コストを気にしないのであれば本革シートとシートヒーター、シートベンチレーションなどを用意して快適な室内空間を演出する。また、アウトドアでの使用を考えるなら、防汚、防水のシートカバーなどを備えたり、ビニールシート調の合皮シートなども検討の余地があるだろう。

中にはレザーとアルカンターラなど組み合わせたシートなども存在しており、それぞれのメリット、デメリットを知って使い分けてほしい。

【筆者:MOTA編集部】

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筆者MOTA編集部

MOTA編集部。編集部員は、自動車雑誌の編集者やフリーランスで活動していた編集者/ライター、撮影も同時にこなす編集ディレクターなど、自動車全般に対して詳しいメンバーが集まっています。

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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