価格は470万円? 復活したホンダ 新型プレリュードは2024年末に発売か

  • 筆者: 渡辺 陽一郎
  • カメラマン:佐藤 正巳/小林 岳夫/堤 晋一/茂呂 幸正/和田 清志/本田技研工業/トヨタ自動車/MOTA編集部
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スポーツカーコンセプトの「ホンダ プレリュードコンセプト」が、ジャパンモビリティショー2023に出品されました。詳細は不明ですが、外観は市販車に近い状態まで造り込まれています。

当記事では、かつて販売されていたプレリュードとはどんなクルマだったのか、プレリュードコンセプトのボディサイズ、新型プレリュードが市販化された場合の搭載エンジンや予想価格について、カーライフ・ジャーナリストの渡辺陽一郎さんに解説してもらいました。

目次[開く][閉じる]
  1. 歴代プレリュードはデートカーとして代表的なスポーツカーだった
  2. ホンダ プレリュードコンセプトの評価・レビュー
  3. 新型プレリュードのボディサイズ予想
  4. 新型プレリュードのエンジン予想
  5. 新型プレリュードの価格予想
  6. 新型プレリュードは2024年には導入か?

歴代プレリュードはデートカーとして代表的なスポーツカーだった

ホンダの国内販売状況を見ると、今は小さくて実用的な車種が中心です。軽自動車のN-BOXは、国内市場の最多販売車種で、新車として売られるホンダ車の40%を占めます。2番目に多いホンダ車も、コンパクトミニバンのフリードです。

しかし20世紀のホンダ車には、運転の楽しいスポーツカーが豊富にありました。その代表がプレリュードです。

1978年に初代モデルが発売され、2001年に5代目が終了するまで、約23年間にわたり販売されました。走りの良さと車内の快適性を高い水準で両立させ、カップルが使う「デートカー」の代表でした。

ホンダ プレリュードコンセプトの評価・レビュー

外観

5.0

★★★★★

内装・居住性

4.0

★★★★☆

走行性能

4.0

★★★★☆

運転のしやすさ

3.0

★★★☆☆

乗り心地

4.0

★★★★☆

燃費

4.0

★★★★☆

価格の割安度

3.0

★★★☆☆

ホンダ プレリュードコンセプトの良い点

・優雅な雰囲気の感じられるクーペで外観がカッコイイ

・4シーターのクーペではコンパクトで視界も良く、運転しやすい

・e:HEVは優れた動力性能と低燃費を両立させる

× ホンダ プレリュードコンセプトの気になる点

・価格は400万円を大幅に超える

・シビックと同様にスポーティな「タイプR」が欲しいが難しそう

・販売店では「発売時期は全然分かりません」とのこと

新型プレリュードのボディサイズ予想

プレリュードコンセプトは、かつてのプレリュード同様にミドルサイズのクーペです。全長は4300〜4500mm、全幅は1800〜1850mm程度でしょう。パワーユニットはハイブリッドと説明されました。

このサイズに該当するクーペとして、以前ホンダではシビッククーペが海外向けに用意されていました。後席を備えた実用的なクーペです。

ただしシビッククーペは、今は販売されていません。その代わりとしてプレリュードコンセプトの市販版を投入する可能性もあるでしょう。

販売を終えたシビッククーペのボディサイズは、全長が4500mm、全幅は1800mm、全高は1400mm、ホイールベースは2700mmなので、先に挙げたプレリュードコンセプトの予想サイズに近いです。

ちなみに国内で販売されている現行シビック5ドアハッチバックのボディサイズは、全長が4550mm、全幅は1800mm、全高は1415mm、ホイールベースは2735mmに達します。

シビック5ドアハッチバックのサイズは走りの楽しいクーペを成立させるには大きすぎるため、現行シビックから離れて少しコンパクトなプレリュードの市販版を開発するとも考えられます。

プレリュードコンセプトのホイールベースは、同じプラットフォームを使うホンダのSUVであるZR-Vの2655mmくらいでしょう。最小回転半径は5.4〜5.5mです。

このサイズであれば、曲がりくねった峠道でも運転の楽しさを味わえます。街中や駐車場でも、クーペとしては扱いやすい部類に入るでしょう。

ホイールベースも適度で、乗り心地も良好です。つまり走行性能が優れ、運転もしやすく、居住性も快適なデートカーの代表、プレリュードの再来になります。

新型プレリュードのエンジン予想

プレリュードコンセプトの市販版のパワーユニットはハイブリッドとのことでしたので、同車に搭載されるのはシビックに搭載されている直列4気筒2Lのe:HEVでしょう。

充電可能なプラグインハイブリッドも考えられますが、大容量のリチウムイオン電池によってボディが重くなります。

仮に15kWhのリチウムイオン電池を搭載して80km前後のモーター走行を可能にすると、充電機能も含めて車両重量が150kg前後は増えます。

プレリュードコンセプトは「操る喜びの継承」が開発テーマに挙げられているため、車両重量の増加は避けたいところです。

そうなるとプレリュードコンセプトのパワーユニットは、現行シビックと同様、2Lのe:HEVになる可能性が高いです。

エンジンは高速巡航時を除くと発電を担当して、駆動はモーターが受け持ちます。現行シビックe:HEVでは、モーターの最高出力は184馬力、最大トルクは32.1kg-mですが、プレリュードコンセプトの市販版はもう少しパワーアップする可能性があります。

現行シビックの動力性能は、ノーマルエンジンに当てはめると3Lに相当しますが、プレリュードコンセプトの市販版では3.5Lクラスまで強化するかもしれません。

新型プレリュードの価格予想

プレリュードコンセプトの市販版の価格は未定ですが、現行シビックe:HEVは、衝突被害軽減ブレーキ、運転支援機能、電動パワーシート、BOSEプレミアムサウンドシステムなどをすべて標準装着して398万900円です。

そうなるとプレリュードコンセプトの市販版はおそらく470万円前後でしょう。日産 フェアレディZの最も安価な標準仕様が539万8800円、同様にトヨタ スープラで最も安いSZが499万5000円なので、プレリュードコンセプトはこの2車種よりも安く抑えられます。

前輪駆動のミドルサイズスポーツカーとしては、たとえハイブリッドであっても、500万円を超えると割高感が生じます。

新型プレリュードは2024年には導入か?

プレリュードコンセプトの市販版の発売時期も未定ですが、2024年の末までには投入すべきです。なぜならプレリュードコンセプトは、今の国内市場におけるホンダのブランドイメージを立て直す上で、欠かせない車種になるからです。

冒頭で述べた通り、昨今のホンダの販売状況を見ると、国内で売られる新車の40%がN-BOXです。

そこにN-WGNなどを加えると軽自動車比率が50%を上まわり、フリードも含めると約70%に達します。フリードは発売から7年を経過しますが、ホンダではN-BOXに次ぐ2番目の売れ行きです。

フリードの販売が今でも好調な理由は、N-BOXのヒットによってホンダのブランドイメージがダウンサイジングされ、「小さくて背の高い実用車を造るメーカー」になったからです。

その代わりステップワゴン、ZR-V、シビック、フィットなどの販売は低迷しています。

しかもN-BOXは2023年10月に新型になり、2024年にはフリードもフルモデルチェンジされる可能性が高いです。2023年の末には、ヴェセルよりもコンパクトなSUVまで登場しそうです。

そうなるとホンダのブランドイメージは、ますますダウンサイジングされて定着しますが、これはホンダと販売会社、そしてホンダ好きのユーザーにとって幸せなことではないでしょう。

このダウンサイジングを食い止めるには、ミドルサイズ以上の魅力的な車種、できれば往年のホンダをイメージさせるスポーティカーを投入して、ブランドイメージを元に戻す方向へ変革するしかありません。

そこで新たにクーペを開発する際に「プレリュード」の名前を冠した事情もあるでしょう。要はブランドイメージの原点回帰です。

プレリュードコンセプトは、コンパクトで実用性に偏った今のホンダにとって、ターニングポイントにすべき車種なのです。

だからこそ、2024年の末までに発売する必要があります。悠長にしていると、N-BOXとフリードの売れ行きがフルモデルチェンジによって一層加速して、ホンダのブランドイメージが取り返しの付かない状況へ追い込まれるからです。

もはや残された時間は少ないため、プレリュードコンセプトを早急に救世主として召喚すべきでしょう。

当記事の情報は2023年10月時点のものです。価格やスペックなどはメーカーの発表により変更される可能性があります。最新の情報はメーカーの公式発表をご確認ください。

メーカーから公式発表次第、燃費などの情報を加筆予定です。

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【筆者:渡辺 陽一郎 カメラマン:佐藤 正巳/小林 岳夫/堤 晋一/茂呂 幸正/和田 清志/本田技研工業/トヨタ自動車/MOTA編集部】

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筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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