ホンダ N-WGNを2019年7月にフルモデルチェンジ! 気になる進化内容&価格を徹底予測(2/2)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:茂呂 幸正
新型N-WGN、注目すべきはN-BOXを超える“ホンダセンシング”
そして最も注目されそうなのが、安全装備の向上と運転支援機能の新採用になる。新型N-WGNは基本的に新型N-BOXと同じホンダセンシングが採用される見込みだ。N-WGNで新旧比較を行うと、緊急自動ブレーキの歩行者検知が可能になって作動速度の上限も高まる。さらに車間距離を自動制御できるクルーズコントロールも装着される。
これらの基本機能はN-BOXと同じだが、N-WGNではさらなるバージョンアップも行う。まず車間距離を自動制御できるクルーズコントロールは、全車速追従型になる。N-BOXのクルーズコントロールは、時速30km以下になるとキャンセルされるが、次期N-WGNでは制御を続ける。
全車速追従型にできたのは、パーキングブレーキが電動式になるからだ。電動式であれば、クルーズコントロールの制御で自動停止した後でも、電動パーキングブレーキの自動作動で停車状態を維持できる。そこで全車速追従型に発展した。クルーズコントロールの機能向上には、電動パーキングブレーキが不可欠だ。
安全装備も大幅進化、ホンダ初となる“自転車の検知”が可能に
緊急自動ブレーキを作動できる安全装備も進化させる。新型ではホンダでは初めて、自転車を検知できるようになった。これと併せて夜間の歩行者検知性能も高めている。
軽自動車の次期N-WGNが、ホンダ初の自転車検知などを採用するのが興味深い。以前の安全装備は、ホンダに限らず上級車種から充実していたが、今では軽自動車が先進的だ。
軽自動車は市街地で頻繁に使われるから、自転車や歩行者と衝突する危険性も高い。軽自動車から充実を図るのが合理的だ。軽自動車は国内の販売台数も多いから、安全装備を充実させれば、事故件数を抑制する効果も大きい。
このほかの特徴として、販売店では「後席のシートアレンジと、荷室の使い勝手も向上する」としている。現行N-WGNは、後席の下側に傘などが収まる横長の大型トレイ(幅99cm・奥行33cm)を装着したので、後席のシートアレンジは単純だ。前後に20mmスライドする機能はあるものの、ライバル車にあるような後席の背もたれを前側に倒した際、座面を下降させて、広くフラットな空間に変更する機能などはない。現行N-WGNの後席を倒した時に、広げた荷室の床には段差ができてしまう。
次期N-WGNはこの点を改めて、床が平らな広い荷室に変更できるという。ただしそうなると、現行型で注目される大型トレイはどうなるのか。そこが難しいところだ。
登場間近の新型N-WGN…気になる価格は!?
※写真は現行N-WGN
新型N-WGNの価格を予想してみよう。標準ボディで見ると、ベーシックなグレードは130万円弱に抑えるものと思われる。ワゴンR ハイブリッドFX、ムーヴX・SAIIIはいずれも価格が130万円以下に設定され、これを超えると売りにくくなるからだ。
ただしホンダセンシングの装着などによって、価格の上昇は避けられない。そこで標準ボディで実用装備を充実させた買い得なグレードは、ワゴンR ハイブリッドFZと同等の135万円付近に設定する。そうなればN-BOXで買い得なG・Lホンダセンシングが149万9040円だから、約15万円の価格差は維持できる。
ちなみにN-BOX/スペーシア/タントという全高が1700mmを超える軽自動車と、それ以下のN-WGN/ワゴンR/ムーヴを買い得グレードの価格で比べると、後者がおおむね15万円安い。この価格のヒエラルキーを破ると、ライバル車に対する競争力まで下がってしまうので、外れることはないだろう。標準ボディは125~135万円、エアロパーツを装着したカスタムは145~155万円が売れ筋の価格帯になる。
現行型に比べると、新型N-WGNでは安全装備がホンダセンシングに上級化されるために5~10万円の値上げになるが、機能と価格のバランスで考えると割高にはならない。N-BOXほどの広さを必要としないユーザーには、過剰な機能を省いた買い得車になるだろう。
ちなみに新型N-WGNのホンダセンシングに採用される自転車や夜間の歩行者検知機能は、今後マイナーチェンジなどの機会にN-BOXにも採用されるだろう。N-BOXのさらなる充実にも併せて注目したい。
[筆者:渡辺 陽一郎/撮影:茂呂 幸正]
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