街乗りやセカンドカーに最適! コンパクトで小回りが利いて運転しやすい電気自動車「Honda e」(2/3)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:土屋 勇人
ノーマルモードとスポーツモード2種類の走行モード
Honda eの駆動用モーターやプラットフォームは、すべて新開発されている。駆動用モーターの最高出力は113kW(154馬力)、最大トルクは320Nm(32.6kg-m)とされ、車両重量は欧州仕様の場合で1500kg少々に達するものの、動力性能には十分な余裕を持たせた。
ノーマルモードとスポーツモードの設定にも注目したい。ステアリングホイールに減速セレクターが装着され、ノーマルモードは4段階、スポーツモードは3段階に切り替えられる。アクセルペダルを戻すと、減速エネルギーを利用して駆動用モーターが発電を行い、駆動用電池に充電する仕組みだ。
この時にはブレーキペダルを踏まなくても減速が行われ、最大減速の度合いはノーマルモードが0.1G、スポーツモードは0.18Gだ。信号の手前で行う緩やかな減速が0.1G前後だから、0.18Gはアクセルペダルを戻しただけで速度を積極的に下げる。ブレーキペダルをあまり踏まず、アクセルペダルで速度調節が可能だ。
駆動用リチウムイオン電池の容量は35.5kWhで、1回の充電で走行可能な距離は、WLTCモード走行で283km、JC08モードでは308kmになる。
ちなみにリーフの場合、駆動用電池の容量が40kWhと、62kWhのグレードがある。価格の求めやすい40kWhでは、最高出力が110kW(150馬力)、最大トルクは320Nm(32.6kg-m)とされる。1回の充電で走行可能な距離は、WLTCモードで322km、JC08モードは400kmだ。
リーフの車両重量は40kWhのXが1510kgだから、Honda eと同等だ。動力性能の数値もほぼ等しく、加速力などは互角と思われる。差が生じるのは、1回の充電で走行可能な距離だ。リーフは駆動用電池の容量も大きく、WLTCモードでは、ホンダeに比べて約14%長く走れる。
優れた小回り性能に、高い走行安定性
Honda eの特徴は、駆動方式にも見られる。開発の初期段階では、リーフやフィットと同様の前輪駆動(FF)だったが、市販モデルは後輪駆動だ。駆動用電池は床下(前後輪の間)に搭載され、モーターは車両の後部に配置した。
この方式によって前輪の最大切れ角が大きくなり、最小回転半径は4.3mに収まる。軽自動車の平均が4.4~4.5mだから、Honda eの小回り性能はかなり優れている。
またホイールベースの割に全長は短く、前後のオーバーハング(ボディがホイールから前後に張り出した部分)も切り詰めた。そのために外観に塊感が伴い、カーブを曲がる時などは慣性の影響を受けにくい。
後輪駆動の採用で前後輪の重量配分は50:50とバランスが良く、駆動用電池を前後輪の中央、しかも床下の低い位置に搭載したから、走行安定性でも有利になった。重心が下がると、車線変更などの姿勢変化も穏やかになり、乗り心地にも良い効果をもたらす。
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