コダワリのFRミドルクラスセダン 徹底比較(4/4)
- 筆者: 岡本 幸一郎
- カメラマン:島村栄二
往年のファンが再び振り返る仕上がり
先代V35の国内販売には、スカイラインとしてはまったくお寂しいものであった。とくに旧来のスカイラインファンに見向いてもらえない部分が大きかったといえる。
新型のV36は、先代V35のコンセプトを発展させたモデルであるが、V35のときと異なり、往年のスカイラインファンでも興味を持っている人が多いと聞く。そして実際の話し、V35のいわば「汚名」を返上できるだけの素性を持っているのがV36だ。
一新されたプラットフォームやエンジンは、V35での不名誉を覆すべく、ネガ要素をつぶした上で、スカイラインというクルマに求められる走りの楽しさが十二分に与えられている。4WASのような新機構の採用にも期待がふくらむ。
内外装の仕上がりもよく、エクステリアデザインによる明快なキャラクター性もV36の魅力だろう。
聞くところでは、V36の開発中にISがデビューし、それを見た日産の開発陣はかなり焦りを覚えたらしいが、それもあってか、V36の完成度はISを上回る点も数多く見受けられる。また、価格を考えるとスカイラインのほうがかなりバリューが高く感じられるのは誰しも同じだろう。
4つのドアを与えたスポーツカー
レクサスブランドの中で、もっともコンパクトでリーズナブルなモデルがISだ。とはいえ価格設定はそれなりであり、割高な印象もあるが、そのぶんレクサスブランドとして期待される味は十分に備えている。
内外装の質感が高く、スポーティにまとめられており、若々しさもある。走りのほうも、BMW並みとまではいわないが、一般的な国産セダンとは一線を画する仕上がりとなっている。
ただし、価格帯とクルマの素性を考えると、いまひとつユーザー像が見えにくいモデルであることも否めない。また、価格が高いことに対して、もう少しわかりやすい付加価値があってもいいと思われる。
クルマとしては非常に完成されたモデルであり、やはりレクサスブランドの1台であることは十分に理解できる。それだけに、もう一歩の「何か」が欲しいところである。
スタイリッシュかつスポーティ
今回、マークXを取り上げたものの、おそらく上記の2モデルに比べると明らかに見劣りすると予想していた。しかし結果的には、あらためてマークXのまとまりのよさを見直すこととなった。 マークXは、現時点でクラウンに次いで日本で売れているセダンであるが、それもうなずける仕上がりである。クルマとしての成り立ちは、ひとことでいうとゼロ・クラウンをリーズナブルに仕立てたものではあるが、価格差を考えると非常に買い得感は高い。
まずスタイリッシュであり、内外装や走りについても大きな不満のないよう仕上げられているし、スポーティグレードであれば、それなりにスポーティな走りへの期待に応えてくれるのだから。
今やセダンというカテゴリーも、何か付加価値がないと埋没してしまう時代となったわけだが、マークXは、ベーシックなセダンに求められる要素と、プラスアルファの魅力を程好く併せ持った、なかなかの実力車であることが再確認できた。
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