シトロエン 新型C1 海外試乗レポート/森口将之(1/2)

シトロエン 新型C1 海外試乗レポート/森口将之
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こういうクルマこそ日本に必要ではないか

シトロエン 新型C1

“C1”と聞いて思い浮かべるのはどんなシーンだろうか。東京都内のクルマ好きは首都高速の都心環状線かもしれないし、オートバイにも興味がある人なら、BMWが少し前に出した屋根付きシートベルト付きスクーターを連想するかもしれない。シトロエンに行き着く人は多くないかも。無理もない、正規輸入されていないのだから。

でもこの『シトロエン C1』、日本と無関係というわけじゃない。2005年にデビューし、78万台以上も販売された先代は、同じPSAグループの「プジョー107」、トヨタの欧州専売車「アイゴ」とともに共同開発されたのだから。生産もチェコにある合弁企業トヨタ・プジョー・シトロエン・オートモビルが3台すべてをまかなった。

プジョー 107トヨタの欧州専売車「アイゴ」

ここで紹介する2代目も体制は同じで、今年春のジュネーブモーターショーで、プジョー107改め108、2代目アイゴとともに発表された。PSAの2台とトヨタとでは顔やお尻のデザインは別物なれど、パワートレインやシャシーの構造は同一だ。すべてガソリン3気筒のエンジンは、ダイハツ製1リッターとプジョー製1.2リッターを使い分ける。

現地でのライバルはフィアット「パンダ」やフォルクスワーゲン「up!」など。日本では軽自動車が似た車格になる。C1のボディサイズは全長3466×全幅1615×全高1460㎜と、幅は広いが長さは軽自動車に近いのだ。旧型が正規輸入されず、新型もまた輸入予定がないというのは、そんなところが理由かもしれない。

でもオランダのアムステルダムで行われた国際試乗会で、先に紹介した「C4カクタス」とともにC1に乗ったら、軽自動車とはまったく違う個性を備えていることが分かって、こういうクルマこそ日本に必要ではないかと思ったのだった。

生意気っぽい顔つきに多彩な技で、若者にアピール

シトロエン 新型C1

旧型同様、C1のボディは3ドアと5ドアがあって、乗ったのは新型で採用されたエアスケープと呼ばれる電動キャンバストップを備えた5ドアの1.2リッター5速MTだった。

まずは丸い目玉に吊り上がった眉毛という、悪ガキ小僧(死語?)っぽい顔に圧倒される。C4カクタスにも導入された新世代シトロエンの象徴、上下2段のヘッドランプに、「生意気な視線」を織り込んだ結果だという。たしかに見るからに元気にあふれていて、キビキビ走りそうだ。

シトロエン 新型C1シトロエン 新型C1

それに対してキャビンまわりはファッショナブル。キャンバストップやドアミラーを明るい赤で染め、インテリアもセンターパネルやエアコンルーバー周辺を同色でコーディネイトしている。センターピラーのグラフィックは、シートのファブリックにも使われていたものだった。センスの良さに見とれてしまった。

見た目以外にも興味深い仕掛けがあった。たとえばミラースクリーン。手持ちのスマートフォンをつなぐことで、インパネ中央の7インチタッチスクリーンでナビやオーディオ、電話などを扱える。インフォテインメントシステムの頭脳部分をそっくりスマホから拝借したというわけ。フランスらしい合理主義だ。

日本の売れ筋軽自動車と比べると全高が低いので、後席は身長170㎝の僕が座ると頭が天井に触れるけれど、このサイズのクルマは1~2人で乗るパーソナルカーになる可能性が高いわけだし、生意気っぽい顔つき、おしゃれなキャビン、キャンバストップ、スマホとの連携など、多彩な技を使って若いユーザーにクルマの魅力をアピールする姿勢に感心したのだった。

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森口 将之
筆者森口 将之

1962年東京都生まれ。モータージャーナリスト&モビリティジャーナリスト。自動車専門誌の編集部を経て1993年フリーに。各種雑誌、インターネット、ラジオなどのメディアで活動。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。グッドデザイン賞審査委員。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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