BMW 新型Z4 M40i 試乗レポート|“i8”にも匹敵する実力とは(2/4)
- 筆者: 山田 弘樹
- カメラマン:和田 清志・佐藤 正巳
新型Z4は“全て”が本格的!? 最大のポイントは“邪魔しないダンパー”
そしてZ4は、その全てが本格的だった。通常は極めてラグジュアリーに乗り味を装いながらも、いざ鞭を入れれば「レーシングスポーツ」と言ってもまったく不足のない動的質感を、全面に押し出して来たのである。
特にダンパーの制御は素晴らしかった。
レーシングフィールドではよく、「邪魔しないダンパー」が良いとされる。これはダンパーが伸縮するとき、変に突っ張ったり、伸びたりしないことを表現しており、結果としてクルマの姿勢変化や、タイヤの接地性に悪影響が及ばないものが、一番よいダンパーとされている。
Z4のダンパーは、まさにこの感じだった。存在こそ強く主張しないから一見ハンドリングは薄味。しかしその分、タイヤの存在が明確になるのだ。そしてそのロールは、減衰力の高い低いに関係なく(M40iは可変ダンパーである)、極めて滑らかにコントロールされる。
だから前述したディメンションでも、その動きが極端にピーキーにはならないのだ。
「M40i」の走りが素晴らしいワケとは
よってZ4の乗り味は、装着タイヤであるミシュラン パイロット・スーパースポーツのグリップ感やキャラクターが支配的になるのだが、タイヤにBMW指定の「★」マークが付いていることを考えても、それはBMWと共に作られた味わいであり、性能であると言っても差し支えないだろう。
具体的には通常領域だと転がり抵抗が少なく、ブレーキングやコーナリングによる荷重で負荷を掛け、タイヤを潰すほどにグリップ力が上がって行く。
低荷重領域でタイヤのたわみを感じ取りにくいことがやや気になるが、これはよりハイアベレージな領域で高いインフォメーションを得ることにM40iが的を絞っているからだろう。そういう意味では、まだ未試乗だが4気筒ターボを搭載する「20i」系の方が、より一般的な領域でBMWらしい豊かなFRフィールを味わえるかもしれない。
しかしいざ鞭を入れた領域でのM40iの走りには、本当に目を見張るものがある。当日はあまりに速度域が高くなることを嫌って、ターンパイクからよりツイスティなワインディングまでアシを伸ばしてみたが、その思いは正しかった。ここでのM40iの走りは、まさにドライビング・ファンの塊と言える素晴らしさだったのだから。
>>スポーツモードでは圧倒的なグリップ力を発揮する[次ページへ続く]
この記事の画像ギャラリーはこちら
すべての画像を見る >愛車の売却を、もっと楽に!もっと高く!
-
一括査定はたくさんの買取店からの電話が面倒?
これまでの一括査定は、たくさんの買取店からの電話が面倒でした。MOTA車買取なら、最大20社の査定額をwebで簡単比較。やり取りするのは査定額上位の3社だけ。車の査定が楽に完結する仕組みです。
-
一括査定は本当に高く売れるの?
これまでは、買取店に会わないと査定額がわからず、比較がしづらい仕組みでした。MOTA車買取は最短3時間後、最大20社を簡単比較。加えて、買取店は査定額上位3社に選ばれるために競い合うから、どうしても高く売れてしまいます。