アルファロメオで北海道を爆走！ドリフト！ ステルヴィオのパフォーマンスを体感(2/5)
- 筆者： 嶋田 智之
- カメラマン：FCAジャパン株式会社
ステルヴィオを支える“重要”な役割を持つアルファロメオQ4とは
“アルファロメオQ4”と名付けられているステルヴィオの4WDシステムは、電子制御によるオンデマンド式。エンジンからのアウトプットは、通常は100％リアタイヤに送られて路面を蹴り飛ばし、必要が生じたときのみ最大50％までの割合でフロントタイヤに送られ、駆動力となる。普段はFRならではのレスポンスのいい走りが楽しめて、いざとなれば4WDならではの安定性を得ることができる、というわけだ。
フロントタイヤにどれくらい駆動力を持たせるかは、速度の加減速や横Gの強弱の度合い、各タイヤの回転速度、ステアリングの操作角の大きさ、アクセルペダルの踏み込みの深さ、そして車体のスライド角などを連続的にセンシングすることで決められる。もちろんスタビリティ・コントロールやトラクション・コントロール、アンチスリップ・レギュレーションといった様々な電子デバイス類や、統合制御システムであるアルファDNAとも密接に作用し合っている。
アルファロメオ独自の4WDシステムを肌で感じる
もう少しだけ深く見ていくなら、ジュリアとも基本を同じくするジョルジオというプラットフォームはあくまでも後輪駆動ベースの設計で、エンジンのパワーとトルクは8速AT、カーボン製リアプロップシャフト、リアドライブユニット、リアタイヤという流れで路面に伝達される。
そしてアルファロメオはアクティブ・トランスファー・ケースという機構を開発し、ATユニットとリアプロップシャフトの間に配置している。そのアクティブ・トランスファー・ケースにはクラッチが内蔵されていて、クラッチの繋いだり切り離したりを細かく制御しながら、フロントプロップシャフトを介してフロントタイヤへ駆動力を送る、というのがQ4システムの基本。
ものすごーく手抜きっぽい説明だけど、要はかなり複雑で緻密な制御を瞬間的かつ連続的に行う機構を持ったアルファロメオ独自の最新式4WD、というぐらいに認識しておいていただければいいと思う。小難しいことなんて知らなくても、効果は充分に体感できるのだから。
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本人いわく「ヤミ鍋系」のエンスー自動車雑誌、『Tipo』の編集長を長く務め、スーパーカー専門誌『ROSSO』の総編集長を担当した後、フリーランスとして独立。2011年からクルマとヒトに照準を絞った「モノ書き兼エディター」として活動中。自動車イベントではトークのゲストとして声が掛かることも多い。世界各国のスポーツカーやヒストリックカー、新旧スーパーカー、世界に数台の歴史的な名車や1000PSオーバーのチューニングカーなどを筆頭に、ステアリングを握ったクルマの種類は業界でもトップクラス。過去の経歴から速いクルマばかりを好むと見られがちだが、その実はステアリングと４つのタイヤさえあるならどんなクルマでも楽しめてしまう自動車博愛主義者でもある。1964年生まれ。記事一覧を見る
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