VW アルテオン 海外試乗レポート|フォルクスワーゲンの新たなフラッグシップは美しい5ドアクーペだった

  • 筆者: 竹岡 圭
  • カメラマン:フォルクスワーゲングループジャパン

アルテオンはVWのフラッグシップに相応しい仕上がりなのか!? 竹岡圭が徹底チェック!

フォルクスワーゲンがスイス・ジュネーブモーターショー2017で新たに登場させた5ドアクーペ“アルテオン”。CC(旧・パサートCC)の後継モデルであり、フォルクスワーゲン車の中でも実質的なフラッグシップモデルに位置する高級車だ。世界デビュー間もないニューモデルを、ドイツで速攻試乗してくれたのは自動車評論家の竹岡圭さん。果たしてアルテオンは、プレミアムと呼ぶに相応しい内容を持っているのか。女性目線も交えつつ、じっくり語ってもらいましたよ。

VWのプレミアムモデル“Arteon”“(アルテオン)ってどんなクルマ!?

世界のVW車における最高級モデルに位置するアルテオン

パサートの上級車となるArteon(アルテオン)。

ということは、全世界のフォルクスワーゲン(VW)のフラッグシップモデルになるわけです。特例として中国には“phideon”(フィデオン)というもうひとつ上の専用車がありますが、全世界でとなると今回のアルテオンがトップ。

ちなみにこの二つの名前を見てお気づきかもしれませんが、今後フォルクスワーゲンの上級車はこの「eon」がつくようになるらしいですよ。

パサートの優れた実用性をベースにカッコ良いスタイリングをプラス

アルテオンの場合、「art」と組み合わせたということだけのことはあり、とにかくカッコよさが身上。

とはいえ、ベースがパサートですから、使いやすさも持ち合わせているというのが強みですね。

そしてVWのクルマですから、目玉が飛び出るほどの価格にはならないはず…というわけで、多くの方が選びやすい上級車という位置づけになるのではないかと思われます。

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ドイツ・アウトバーンを中心に1000kmをロングドライブ試乗

土砂降りの中でも安心して走ることが出来るアルテオン R-Line 4モーションの頼もしさ

今回試乗したのは、VW アルテオンの中でも頂点のR-Line。スポーティなトップグレードで、280psを発揮する2.0TSIエンジンに7速DSGを組み合わせた4モーション(4WD)仕様。

北ドイツのハンブルグ~ドレスデンを経由し、フランクフルトまで約1000km走行してきました。

長い道のりの間では、前が見えなくなるような土砂降りにも出くわしましたが、さすがの4モーションは安定感バッチリ! アウトバーンもひるむことなく走行することができました。

20インチタイヤ装着とは思えない滑らかな乗り心地に驚く

そしてもうひとつ驚かされたのが、20インチという大径タイヤをものともしない、滑らかな乗り心地。パサートとはまた違う、シルキーな乗り心地で、やっぱり上級車というだけのことはありましたね。乗せてもらうなら、間違いなくコチラ!

というのも、リアシートにも乗せていただいたのですが、本当に静かで気持ちよくて快適なんですよ~。こういったフィーリングをカッチリ実用的か、あるいはスポーティでチャレンジングか、というフィーリングが持ち味のフォルクスワーゲン車で味わえるとは思わなかったですね。VWの幅の広さ、懐の深さにも改めて驚かされました。

大きなボディで後方視界もやや苦手だけど、取り回しの良さは抜群

自分で運転するとなると、パサートと比べると後方視界などは厳しめにはなりますが、とはいえ、あのサイズ感とは思えないほど手足感覚で取り廻せる、あくまでも超運転しやすいパサートと比べてのお話。普通の5ドアハッチバックの大型サルーンと比べたら、とんでもなく乗りやすいし、取り回しもしやすいです。ただ、これだけの広さにひとりで乗っていたら、あまりにも寂しいので、いまの私のライフスタイルには似合わないけれど・・・そうでなければ欲しい! と本気で思わせてくれるほどの1台でした。

[レポート:竹岡圭/Photo:フォルクスワーゲングループジャパン]

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竹岡 圭
筆者竹岡 圭

OLを経て、自動車専門誌を皮切りに、モータージャーナリスト活動を開始。国内外のレース、ラリーなど自らモータースポーツ活動に関わりながら、海外のモーターショーを精力的に回るなど、なにごとにも積極的に取り組んできた結果、近年は一般誌、女性誌、Web媒体、新聞、TV、ラジオなど、その活動はとても多彩なジャンルに広がっている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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