むしろ買わない理由が見当たらない!? スズキの軽ハイトワゴン スペーシアがフルモデルチェンジ!|新型車発表会レポート

  • 筆者: 松田 タクヤ
  • カメラマン:松田 タクヤ

新型スペーシアはスズキ セーフティ サポートを標準装備、打倒N-BOXなるか!?

2013年3月に発売され、およそ4年10ヶ月販売されていたスズキの軽ハイトワゴン”スペーシア/スペーシアカスタム”が2017年12月14日にフルモデルチェンジされた。

スペーシアは、2008年1月に発売された”パレット”の実施的な後継車種であり、両側スライドドアを備えた軽ハイトワゴンとして、スズキの主力販売車の一端を担ってきたモデルで、今回発表されたスペーシアは2代目のモデルとなる。

初代スペーシアは2013年~2014年の日本カー・オブ・ザ・イヤーにて「スモールモビリティ部門賞」を受賞するなど、その商品力の高さは誰もが認めていたほどだが、最近はすっかり販売数を落としてしまっていた。

その理由は、ライバル車である軽ハイトワゴン達の商品力が上がってきたにほかならず、そのなかでもホンダのN-BOXは、2017年1月〜6月までの新車販売台数で総合トップ(10万6230台)を記録するなど、軽ハイトワゴンの王者として確固たる地位を築いてしまっている。

軽自動車が主力販売車種であるスズキは、この状況に目をつぶっていられる訳がない。ライバル車たちよりもあらゆる面で魅力あふれる軽ハイトワゴンを作るため、4年10ヶ月というやや短いモデルサイクルでありながら、スペーシア/スペーシアカスタムのフルモデルチェンジを行ったというわけだ。

新型スペーシア/スペーシアカスタムの発表会は、2017年12月14日に東京都内のイベントホールにて大々的に行われた。オートックワン編集部も興味津々の、新型スペーシア/スペーシアカスタムの発表会レポートをお届けする。

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新型スペーシアは軽ハイトワゴン市場にスズキが投入する自信作!

「これからの自動車に求められる性能は、安全性能がとても重要になります。新型スペーシアはスズキの予防安全技術である、スズキ セーフティ サポートの技術ををふんだんに盛り込みました。

さらに今回は、軽自動車では初となる後退時ブレーキサポート、フロントガラス投影式のヘッドアップディスプレイ、360度3Dビューを導入し、安全装備をベースにした個性的なデザインと広い室内空間、利便性に優れたパッケージングをも実現し、さらに数々の装備を詰め込みました。

新型スペーシアは、軽ハイトワゴン市場にスズキが投入する自信作です! 年末年始の商戦は、この新型スペーシアを筆頭に良いスタートが切れるよう皆様のご支援を宜しくお願い申し上げます。」

このように、スズキ株式会社代表取締役社長の鈴木敏宏氏は熱弁した。

デザインモチーフはスーツケース!キーワードには”ワクワク”を採用

「新型スペーシアはワクワクや楽しさを詰め込んだ、家族や仲間と楽しく使える軽ハイトワゴンです。新型スペーシアは先代のモデルに対してフロントガラスを立て、フードの高さを上げることで大きさを表現しています。

ベルトラインを高くしてボディの厚みを強調、実際の寸法だけではなく、一目見ただけで室内の広さや大きさを感じられるデザインを採用しました。

新型スペーシアに乗って、家族や仲間とたくさんの思い出を作って欲しい、そんな願いを込めて一緒にいろんな所に出かける愛着のあるスーツケースがデザインのモチーフになっています。

ワクワク、楽しさを感じるデザインを表現した新型スペーシア、圧倒的な迫力と存在感を表現したスペーシアカスタム、特徴ある二つのデザインを用意しました。

新型スペーシアの発表の日を迎え、我々もたいへんワクワクしております、ぜひ皆さんのご支援を賜りたいと思います。」

と、新型スペーシア チーフエンジニアの鈴木猛介氏はコメントした。

新型スペーシアは、軽ハイトワゴン市場の次期王者となるのか!?

軽自動車市場で軽ハイトワゴンが占める割合は、2011年では約21%だった。しかし2017年では40%を超える構成比にまで増えてきている。

スズキ株式会社が2017年に販売した軽自動車の台数は約51万7千800台となり、前年比106.9%と上々の数字になってはいるが目標の54万台にはまだ足りない。

2017年も残り僅かとなってしまったが、新型スペーシアが投入されたことにより販売計画台数の54万台を超えてくる可能性も大いにある。

軽ハイトワゴンの王者である、ホンダN-BOX、さらにはダイハツ タントなどとの真っ向勝負になることが明らかな新型スペーシア/スペーシアカスタム。

利便性、燃費性能、デザイン、細かな気配りをふんだんに詰め込んだスズキの新型軽ハイトワゴンが、どこまでユーザーの心を掴むことができるのかこれから楽しみだ。

[Text/Photo:松田 タクヤ(オートックワン編集部)]

スズキ 新型スペーシア&スペーシアカスタム 主要スペック
車種名スペーシアスペーシアカスタム

グレード

HYBRID X

HYBRID XS ターボ

駆動方式

2WD

2WD

トランスミッション

CVT

CVT

価格(税込)

1,468,800円

1,787,400円

JC08モード燃費

28.2km/L

25.6km/L

全長

3,395mm

3,395mm

全幅(車幅)

1,475mm

1,475mm

全高(車高)

1,785mm

1,785mm

ホイールベース

2,460mm

2,460mm

乗車定員

4人

4人

車両重量(車重)

870kg

900kg

エンジン

水冷4サイクル直列3気筒DOHC

水冷4サイクル直列3気筒インタークーラーターボDOHC

排気量

658cc

658cc

エンジン最高出力

38kW(52PS)/6,500rpm

47kW(64PS)/6,000rpm

エンジン最大トルク

60N・m(6.1kg・m)/4,000rpm

98N・m(10.0kg・m)/3,000rpm

モーター最高出力

2.3kW(3.1PS)/1,000rpm

2.3kW(3.1PS)/1,000rpm

モーター最大トルク

50N・m(5.1kg・m)/100rpm

50N・m(5.1kg・m)/100rpm

燃料

無鉛レギュラーガソリン

無鉛レギュラーガソリン

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筆者松田 タクヤ
樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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