スズキ 新型スペーシアギアの価格は189万円〜? 発売は2024年8月ごろの予定
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:佐藤 正巳/茂呂 幸正
スズキ 新型スペーシアギアが2024年8月頃に発売される予定です。スペーシアギアは2023年11月に登場した新型スペーシアの派生車種です。
今回は東京オートサロンに出展された新型スペーシアギアのプロトタイプを取材。それを踏まえて、カーライフ・ジャーナリストの渡辺 陽一郎さんが新型スペースギアの発売日や価格、内装などを解説します。
新型スペーシアギアの発売や予約受注はいつ?
2023年11月に、スズキから新型スペーシアが発売されました。その際には標準ボディの「スペーシア」と、エアロパーツなどを装着した「スペーシア カスタム」の2種類が登場しました。
一方で従来から派生車種として設定されている、SUV風の「スペーシア ギア」と、商用車の「スペーシア ベース」は、モデルチェンジされませんでした。スペーシア ベースは、従来型をそのまま生産しています。
気になるのは新型スペーシアギアです。
販売店によると、「新型スペーシアギアの発売時期など、メーカーからの詳細は未定ですが、おそらく予約受注は2024年6月頃、発売は8月頃になると思います」とのことです。
新型スペーシアギアの気になる中身はプロトタイプから予想!
新型スペーシアギアのプロトタイプ(試作車)となる「スペーシア・パパボクキッチン」が、2024年1月12日(金)〜14日(日)まで千葉県・幕張メッセで開催された「東京オートサロン2024」に出展されました。
ショーモデルでは、アウトドアでの料理を楽しめるように改造されていましたが、市販車の新型スペーシアギアは、従来型と同様の位置付けになります。
新型スペーシアギアの外観(エクステリア)予想
新型スペーシアギアの外観(エクステリア)は、市販車でもショーモデルに近いデザインになるでしょう。
新型スペーシアギアのプロトタイプのヘッドライトは現行型と同じ丸型ですが、フロントグリルには縦方向のスリットが入り、現行型と比べて印象が大きく変わるように感じられます。
現行型の可愛らしい表情から、新型スペーシアギアのプロトタイプでは力強さを感じさせるデザインになりました。
新型スペーシアギア プロトタイプでは、フロントグリルの下側に装着される樹脂製バンパーも、ボディをガードするようなH型に変わっています。ライバル車となるダイハツ 新型タントファンクロスを連想させる軽SUVらしいデザインです。バンパー部分の内側はメッシュ状で、現行型のデザインを踏襲しています。
新型スペーシアギア プロトタイプのボディサイドの形状は、基本的に標準ボディの新型スペーシアと同様です。
ショーモデルではボディの下側を濃いグリーンに色分けしていますが、この色彩は採用されないようです。ルーフやヘッドライト周辺のブラウンの配色は、市販車にも採用する可能性があります。
また新型スペーシアギア プロトタイプの前側のドアには、ヒンジ風の出っ張りが付いていますが、これはショーモデルの装飾品で市販車は装着しないでしょう。ホイールも汎用品なので、新型に装着されるタイプはデザインが異なります。
その一方で、新型スペーシアギア プロトタイプの天井に装着されたルーフレール、ボディの下側に装着されたガード風の樹脂パーツなどは、そのまま市販車にも使われるでしょう。
つまり色彩と一部の装飾を除くと、外観(エクステリア)は市販版の新型スペーシアギアに準じたデザインと言えそうです。
ショーモデルと今後販売される予定の市販車を比べても、印象が大きく変わることはないと思います。
新型スペーシアギア プロトタイプの内装予想
新型スペーシアギア プロトタイプの内装については、インパネの基本デザインなどを見ても、新型スペーシアの標準ボディやカスタムと同様です。それでも、市販車ではショーモデルのように色彩を部分的に変える可能性はあります。
同じくスズキ 新型ハスラーでも、収納設備の縁取りなどの色を変更してアクセントを強めており、新型スペーシアも同様の手法を採用するかもしれません。
市販車のシート生地も、ショーモデルのような波状のデザインになることが考えられます。新型スペーシアギアもアウトドアでの使い勝手を重視するため、シート生地には現行型と同じく撥水加工を施すでしょう。
新型スペーシアギア プロトタイプの後席の座面の前端には、新型スペーシアの売れ筋グレードと同様のマルチユースフラップが装着されていました。
ミニバンのオットマンのように、ふくらはぎを支えて快適に座ることができるアイテムです。フラップを反転させると座面の上側に張り出すため、後席の上に荷物を置いた時、床に落ちにくいというメリットもあります。
新型スペーシアギアの荷室予想
新型スペーシアギア プロトタイプの荷室や後席の背面にも、汚れを落としやすい素材が使われていたため、自転車やアウトドア用品を気兼ねなく積めるでしょう。
シートアレンジは、新型スペーシアの標準ボディやカスタムと同様です。後席の背もたれを前側に倒すと、座面も連動して下がり、ワンタッチで平らな荷室に変更できます。
新型スペーシアギアのパワーユニット予想
新型スペーシアギアのパワーユニットは、新型スペーシアやカスタムと同様で、マイルドハイブリッドを搭載するでしょう。ノーマルエンジンのほかにターボも用意すると考えられます。
ターボモデルの最大トルクは10.0kg-mに達するため、ノーマルエンジンの1.7倍で、動力性能は大幅に力強くなります。
新型スペーシアギアの価格予想
新型スペーシアギアの価格は明らかにされていませんが、2WDのノーマルエンジンモデルは189万円前後、ターボモデルは197万円前後と予想されます。
新型スペーシアの標準ボディやカスタムの価格を見ると、安全装備や運転支援機能の充実、原材料費の高騰などにより、先代型に比べて17万円から19万円ほど値上げされているからです。
それでも新型スペーシアカスタムで売れ筋になる「ハイブリッドXS」の199万5400円、「XSターボ」の207万3500円に比べると、新型スペーシアギアの価格は約10万円安くなるでしょう。
前述の通りターボモデルでも200万円以下に収まり、カッコ良さと実用性を併せ持つ軽自動車として納得できる価格になると思われます。
新型スペーシアカスタムの場合、ターボモデルの価格は、ノーマルエンジンと比べて7万8100円の上乗せに抑えました。
メリットの大きいターボモデルがおすすめ
新型スペーシアギアでも、8万円程度の価格差です。この金額で最大トルクは1.7倍に増強され、WLTCモード燃費は8%しか悪化しないため、効率がとても優れています。
特にSUV風の新型スペーシアギアでは、アウトドアに出かけるなど高速道路を使った比較的距離の長い移動も想定されるため、ターボモデルを選ぶメリットは大きいでしょう。
2024年にはホンダ 新型N-BOXのSUVタイプも登場!?
なお2024年には、ホンダ 新型N-BOXにもSUV風の派生モデルが加わる可能性が高いです。
そうなると新型スペーシアギア、三菱 新型デリカミニ、ダイハツ 新型タントファンクロス(2024年1月中旬現在は出荷を停止中)なども含めて、全高が1700mmを超えるスライドドアを備えた軽自動車のSUVモデルが出そろいます。
新型スペーシアギアをはじめとする軽SUVは、ますます魅力的なカテゴリーになっていくでしょう。
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【筆者:渡辺 陽一郎 カメラマン:佐藤 正巳/茂呂 幸正】
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