autoc-one.jp 記事・レポート カーソムリエ “グランツーリスモ”を生んだ(株)ポリフォニー・デジタル 代表取締役「山内一典」氏×「学生カーソムリエ」対談/飯田裕子 2ページ目

カーソムリエ 2013/12/11 19:57

“グランツーリスモ”を生んだ(株)ポリフォニー・デジタル 代表取締役「山内一典」氏×「学生カーソムリエ」対談/飯田裕子(2/3)

Text: Photo: 茂呂幸正
“グランツーリスモ”を生んだ(株)ポリフォニー・デジタル 代表取締役「山内一典」氏×「学生カーソムリエ」対談/飯田裕子

マニアックなクルマが大好きな日本人

青山学院大学 北田さん

青山学院大学 北田さん(以下、北田)「グランツーリスモは、どのように車種選考しているのですか?」 山内氏「先ずは僕らがウォッチしている中でこのクルマはステキだな、と思えるようなクルマたちや新しく登場するクルマ、過去に存在したクルマも含め、優先順位をつけて採用していきます。あとは自動車メーカーから「このクルマを入れてほしい」という依頼もありますので、それらとのバランスですね。また、ユーザーの皆さんからのリクエストもありますので、その3つの条件の中でバランスをとっていく感じです」

北田「実は今日、後輩にもグランツーリスモでどんなクルマがあったらいいかを聞いてきたのですが、カリーナEDとかヴィヴィオEFSとか、あまりにもコア過ぎるクルマばかりになってしまい・・・。マイナーなクルマだけを登場させて欲しいみたいな話になってきてしまったんです。彼らにとってスポーツカーは、あって当たり前みたいなんですよ」

山内氏「なるほど。オモシロいなと思うのは、GTの希望車種リストを調べたりすると、日本のユーザーの皆さんはマニアックなクルマが好きですね。逆にヨーロッパのユーザーはもうベタですよ、『スーパーカー!』『フェラーリ欲しい!』とかそういう感じなんですよね。

おそらく日本の数十年の歴史がある自動車ジャーナリストの方が非常にマニアックだったんだと思うんですね。そういう土壌があったからグランツーリスモも生まれたワケで、そこはある意味、日本の自動車文化の成熟を表しているので、悪いことではないですよね」

ユーザーがどんな楽しみ方をするかは、計り知れない

東京大学 高木さん

東京大学 高木さん(以下、高木)「ゲームがリアルの世界に与える影響が興味深いと思っていまして、もっとクルマ好きが集まる場所としてグランツーリスモを提供したい、といったようなお考えはあるのでしょうか?」  

山内氏「グランツーリスモ5では、自分でルームを開いて人を招待したりすることはできたけど、コミュニティとかクラブは作れなかったですよね。グランツーリスモ6からはコミュニティ・ファンクションが充実するのでローカル、ナショナル、インターナショナルなチーム、クラブがオンライン上に出現するのでは、と考えています。

(株)ポリフォニー・デジタル代表取締役 山内一典氏

ユーザーのコミュニティは僕らの意思とは無関係にたくさんできるでしょうから、そういったコミュニティの中でコミュニケーションがどのように行われるかは、僕らはわからないですね。 一方、コミュニティ・ファンクションについて言うと、プレステ3、つまりリビングルームのテレビだけではなく、スマホやタブレットからもアクセスできるようにしようとしているんです。

スマホ版、タブレット版も同時にリリースされるので、まあレースをするのはリビングルームでやればいいと思うんですけど、今週末こんなレースを開催するよとか、友達とのコミュニケーションだとかコミュニティに係る掲示板だとかはあらゆるデバイスからアクセスできるようになります」

モータージャーナリスト 飯田裕子さん

飯田「すでに広がりつつあるコミュニティのチェックもされていますか?」

山内氏「YouTubeとかUstreamを見ると、グランツーリスモの中で自分達の力でコミュニティをホストしているような人達が沢山おります。グランツーリスモ5の発売から3年経ったのですが、3年経ってもまだ毎月125万人くらいがオンラインゲームで遊んでるんですよね。おそらく、プレイステーション・タイトルの中で一番オンラインの活動が活発なタイトルがグランツーリスモ5で、グランツーリスモ6もおそらくそうなると思います。

ユーザーがどんな楽しみ方をするかは計り知れません。今、YouTubeを見てもさながらスーパーGTみたいなものもあったりだとか・・・。もはや、TVより良くできているんじゃないコレ?みたいな。ちゃんと実況や解説者がいて、レースが終わったら編集してみたいなことをユーザーがやっているんですよね。今後はそれがより簡明にできるようになるんじゃないかと感じています」  

飯田「ただプレイするだけでなく、見る楽しみが増えるのかもしれませんね」

実際のニュルの攻略にも役立つ、グランツーリスモ

早稲田大学 石塚さん

早稲田大学 石塚さん(以下、石塚)「山内さんのパーソナルなお話をうかがいたいのですが、学生時代はクルマには乗られていたのでしょうか?」

山内氏「知識としては大好きだったんですけどお金が無くて、彼女の助手席で寝るというのがもっぱらでしたね(苦笑)。4年で免許を取ったので、以外とクルマに乗り始めたのは遅いんですよ。82年式のカローラを乗り始めたのが最初です」

飯田「それが今ではニュルのレースに出ているんですからスゴイ。その間を繋いでいるツールがグランツーリスモなんですもんね。自分で作って自分で速くなっちゃった、みたいな」

山内氏「グランツーリスモは意外とそういう動機づけが大きくて、僕だけじゃなくてスタッフみんなが自分たちの運転が上手になりたいから、そのためにシミュレーターを作りたいという気持ちがあったんです」

石塚「グランツーリスモ6を作る上でも、そういう気持ちはあったのでしょうか?山内さんクラスになると、実車を買えてしまうのではないかと?」

ポリフォニー・デジタル 代表取締役 山内一典氏×学生カーソムリエ対談

山内氏「でもね、運転の練習にグランツーリスモは役立つんですよ。実車に乗ることも大事なんですけど、実車で試せないこともグランツーリスモならできてしまう。また、実際にニュルを走っていると走りがだんだん濁ってきちゃうことがあるんです。リアルってすごく情報量が多いので、色々と考えてしまうんですよね。

その結果、だんだん走りが濁ってきてしまうんです。そこで、ニュルのレースのときには部屋とピットラウンジにグランツーリスモを置いて、レースマシンと同じセットアップにしておくんです。で、雨が降ったら雨仕様にすると。グランツーリスモで走ると、またピュアな状態に戻るんですよ。結構、面白いですよ」

飯田「雨仕様のシミュレーションまでできてしまうんですか!?」  

学生カーソムリエの皆さん「スゴイっ!」

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