autoc-one.jp 記事・レポート 特集 自動車評論家コラム 住友ゴム、世界33ヶ国でダンロップブランド展開か!?米・グッドイヤーと提携解消【コラム】

自動車評論家コラム 2015/6/5 15:18

住友ゴム、世界33ヶ国でダンロップブランド展開か!?米・グッドイヤーと提携解消【コラム】

住友ゴム、世界33ヶ国でダンロップブランド展開か!?米・グッドイヤーと提携解消【コラム】
グッドイヤー

6月4日のこと。日本では『ダンロップタイヤ』で知られる住友ゴムと、世界ビッグ3の一角を占める(米)グッドイヤーの提携解消が突如発表された。あまり知られていなかったことながら「住友ゴムのタイヤをダンロップブランドで販売してはまかりならん」と言う訴訟沙汰になるほどモメていた別れ話だったのだ。

かつては世界一のシェアを誇るグッドイヤーだったけれど、F1から撤退したあたりからブランドイメージを急速に失い始め、今や金額ベースでの世界シェアは9.4%。ブリヂストン(14.6%)とミシュラン(13.7%)の背中が遠くなってしまっていた。やはりタイヤのブランドイメージはモータースポーツで作られる。

DUNLOP プレミアムランフラットタイヤ「SP SPORT MAXX 050 NEO」、フラッグシップ低燃費タイヤ「エナセーブ NEXT」、世界初100%石油外天然資源タイヤ「エナセーブ100」
世界初100%石油外天然資源タイヤ「エナセーブ100」世界初100%石油外天然資源タイヤ「エナセーブ100」

一方、住友ゴムは世界6位のタイヤメーカーで、御存知ダンロップブランドのタイヤなどを開発&生産し、販売している。石油由来の原料を一切使わないタイヤを市販したり、転がり抵抗とウエットグリップを両立させる技術など世界一(この件、私も昨年初めて認識したのことなので皆さんイメージ無いかもしれません)。

意外なことに『ダンロップ』という老舗ブランドの商標、グッドイヤーも権利を持っており(ダンロップ75%。住友ゴム25%)、住友ゴムがダンロップブランドを使えるのは日本国内に限られていた。そんな状況の中、世界シェアの減少に歯止めを掛けたいグッドイヤーは、ダンロップブランドを住友ゴムから奪いたかったのだろう。

ダンロップ 岡山テストコースの様子

それが突如和解になったのだから驚いた。しかも住友ゴムにとって圧倒的に有利という内容。何しろ日本はもちろん、北米市場の日系自動車メーカー用タイヤ、ロシアを含む旧ロシア諸国、アフリカなど33カ国でダンロップブランドを展開出来る上(2輪用タイヤは全世界で権利を持つ)、工場設備などの精算代金として約400億円が入っている。

もちろんグッドイヤーとしても生産設備の増強などメリットがあるということなんだろう。とは言え優れたタイヤを作らないと生産設備あっても意味なし。むしろ得意分野のある住友ゴムの方が有利だと思う。アメリカで販売される日系ブランドの新車装着タイヤとして使えるということも、上手に利用すれば大きい。

ファルケン

また、ダンロップブランドを使えない欧州市場では、ファルケンタイヤのブランドイメージの向上を狙うようだ。すでにニュルブルクリンク24時間耐久レースのスポンサードするなど下地も十分。グッドイヤーへの遠慮が無くなれば、さらなるアピールも出来るようになる。技術力さえあれば、あとはアピール力を鍛えれば良い。

筆者: 国沢 光宏
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