ジャガー Xタイプ 試乗レポート
- 筆者: 安東 俊晶
- カメラマン:永元秀和
回す楽しみの2.5、余裕を味わう3.0。
ジャガー・サルーンはいつだって僕を虜にしてきた。何故だろう?XJサルーンを足に使っていた時、仕事が終わって家路につくと、疲れているはずなのに決まってそのままどこかへ行きたくなるのだ。そんな思い入れがある人間が、新しいジャガー・サルーンにどう対すれば良いのか。なんだか照れくささのようなものを感じつつ、そして大きな期待とともに試乗を開始する。
そのスタイリングは正しくジャガーである。鼻面に輝くグロウリング・ジャガーがなかったとしても、それはもうジャガーとしか言いようがない。
インテリアもステアリング同様、ジャガーであることを主張している。試乗したのはSEモデルだったので、クラシック・レザー・シートが装備され、本革の香りとウッドトリムに囲まれた贅沢な空間に身を置くことになる。
2.5L、3L共にV6エンジンはスムーズでパワーも充分だ。確かに3Lの方がトルクフルでオートマチック・ミッションとの相性も良く、全体のバランスも良く思えた。しかし、2.5Lの方でも回してやれば動力性能は充分だと思われる。エンジン・サウンドはそれなりにボリューム・アップするが、そのサウンドはなかなか快く、このV6は、嬉しいことに回すことが苦痛のタイプではない。ジャガー初の4WDシステムもいい。ただ、これがジャガー的かというと、その答えには若干時間を多く要しそうだ。
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