KTM「X-BOW(クロスボウ) GT」海外試乗レポート/嶋田智之(3/3)
- 筆者: 嶋田 智之
- カメラマン:KTM
やっぱり走りはスーパースポーツ級
とはいえX-BOWの真髄は、やはりその驚くほどのスポーツ性の高さにある。
ドライバーの背後に位置する1984cc直4ターボエンジンは、285hp/6400rpmと42.8kg-m/3200rpm。窓の追加などで50kg近く重くなってはいるが、それでも車重はたったの847kgだから、その加速力は強烈だ。3000rpmを超えるか超えないかの辺りから一気に力を放出していく感じで、500ps級のスーパーカーにも匹敵する勢いでスピードを上げていく。
シャシーは相変わらず絶品で、いかにもミッドシップらしく鋭く正確にインを差すが、いっぽうでミッドシップとは思えないほど全体的に挙動が掴みやすくコントロールもしやすい。リアタイヤがグリップを失って滑り出すときも、いきなりスパッとテールを振り出すのではなく、スルッと穏やかに流れ始めるのだ。慣れてさえしまえばずっとドリフト走行を楽しみ続けられそうなほどに従順な性格を持ってもいる。この辺りはロータスの得意分野だけど、全く遜色のないレベルに達していると思う。
「KTM X-BOW GT」主要諸元[欧州値]
全長x全幅x全高:3738x1915x1202mm/ホイールベース:2430mm/乾燥重量:847kg/乗車定員:2名/駆動方式:後輪駆動(MR)/エンジン種類:Audi製 2.0 TFSI 直4 DOHC ガソリン直噴 ターボエンジン/総排気量:1984cc/最高出力:285hp(210kW)/6400rpm/最大トルク:420N・m/3200rpm/トランスミッション:6速MT/サスペンション形式:(前後)ダブルウィッシュボーン式/タイヤサイズ (前):205/40R17/(後):255/35R18
◎関連リンク:
■クロスボウ ジャパン(ズーム)
KTMは、間もなく開幕の東京モーターショー2013にも出展予定。2輪モデルとともに「X-BOW GT」にもお目にかかれそうだ。こちらもお楽しみに!
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