日産 先進技術 試乗会レポート(4/6)

  • 筆者: オートックワン 編集部
日産 先進技術 試乗会レポート
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電気自動車&ハイブリッド車

日産 リチウムとイオンバッテリーの蓄積図
日産 ハイブリッド実験車両日産 ハイブリッド車専用リチウムイオンバッテリー

日産が懐の奥深く、いつの日か日の目を見せようと密かに(?)温存してきた、未来に伝えるこのリチウムイオンバッテリー。

我々は、早速このリチウムイオンバッテリーを搭載させたキューブの電気自動車(実験車)と、スカイラインのハイブリッド実験車で、いざ試乗開始。

まずは電気自動車から。

この車両は実験車両ということもあり、車内には太いセンターバーが前後に走り、車内を二分するレイアウトとなっている為必然的に4名乗りである。

早速、説明員の注意事項を聞いてから、広大なテストコースへ。直線でアクセルを踏みつけた瞬間、「ううっ!これはキューブじゃない!」と若干“G”を感じてしまうほどの加速感を得た。車内に“キュイーン”という高周波とも取れるモーター音、そして、わずかなロードノイズと風切音しか聞こえないほどで、いたって静かで快適。走っている姿をはたから見ると、まるでチョロQそのものだろう。

この実験車両は前輪駆動のFF仕様で、エンジンフード内には80kwの新開発モーターとインバーターシステムを搭載している。また高性能ラミネート型リチウムイオンバッテリーを床下に配置したため、居住空間を犠牲にすることなく快適に使えるとのことだ。

一方、ハイブリッド車はスカイラインベースの実験車両。こちらのシステムは駆動用・回生用を兼ねる一つのモーターとエンジン、トランスミッションを2つのクラッチでダイレクトに接続したパラレルハイブリッドシステム。これはハイパワーなリチウムイオンバッテリーでパワーアシストを行う前提で、モーターと2つのクラッチを走行モードに合わせて切り替え、モーター走行、エンジン走行、および減速時のエネルギーの回生を適切に行い、V6ガソリン車以上の運動性能とコンパクトカー並みに燃費向上を実現したとしている。

加速時にはモーターとエンジン両方の動力を使うことで、高い動力性能を発揮するというだけあり、私も直線とカーブなどでアクセルを踏みつけると、それぞれ違った滑らかな吹き上がりで、後ろからスムーズに押し出すような心地よい加速感を味わえた。嫌なモタツキ感が一切なく、力強いトルクフルな印象を受けたのだ。

これはエンジンとモーター、トランスミッションがトルクコンバーターを介さずにダイレクトに繋がっているため、レスポンスの良いリニアな加速を実現できているのだとしている。これは正直、現存するハイブリッド車とはまた違い、本来のドライビング感覚が味わえる“乗って楽しいハイブリッド”だと実感した。

日産はこれらゼロ・エミッション車でのリーダーを目指し、2010年度の日本及び北米で電気自動車を発売し、2012年にはグローバルな量産体制に入る予定だという。

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筆者オートックワン 編集部
樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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