スズキ 新型スイフトスポーツ vs. 日産 ノートNISMOどっちが買い!?|人気のコンパクトカーをベースにしたMTスポーツモデルを徹底比較!(1/2)

スズキ 新型スイフトスポーツと日産 ノートNISMO Sのプロフィール

スポーツモデル=MT車だったのは過去のハナシ。最近では、ギアチェンジはクルマに任せた方が変速スピードも速いし、ドライビングに集中できるからより良いタイムが狙えるというのも周知の事実。しかし、それでもクラッチペダルを踏んで自分で変速したい! という人も一定数以上存在するのもまた事実で、あのポルシェですら「911 GT3 ツーリングパッケージ」というMTオンリーのグレードを用意するほどなのだ。

そんな絶滅危惧種であるMT車。さすがにポルシェは簡単に買えないが、我々でも少し手を伸ばせば届きそうな国産ホットハッチにはまだMTを選ぶ事ができるクルマが残っている。

そこで今回は先日発表されたばかりのスズキ スイフトスポーツと、日産ワークスであるNISMOが手掛けたノート NISMO Sの2台を比較してみたい。

スイフトスポーツとしては世界的には3代目(日本仕様は4代目)となるが、それまでのNAエンジンからダウンサイジングターボとなる1.4リッターターボエンジンを初搭載し、組み合わされるミッションも専用の6速となりフロントを駆動する。

トレッドを稼ぐために、これまた初めて3ナンバー化されたワイドボディに専用エアロパーツを纏って、より一層スポーティなハッチバックに仕上がっている。

対するノート NISMO Sはノート史上初の本格的なスポーツグレードだ。日本仕様のベース車には存在しない1.6リッターエンジンと5速マニュアルトランスミッションを搭載し、リアブレーキもディスクに換装。専用エアロパーツや専用足回り、ボディ補強など、至る部分がベース車からアップデートされている。

なにより車検証に輝く「E12改」の文字がマニア心をくすぐる1台である。

スイフトスポーツとノートの詳しい解説はこちら

>>【解説】スズキ 新型スイフトスポーツ最新情報|9月20日発売!価格は183万円ながら初の1.4Lターボを搭載した最新モデルを徹底解説!

>>【試乗】日産ノートe-POWER NISMO試乗レポート|激売れ日産 新型ノート唯一の弱点も克服?

スズキ 新型スイフトスポーツ vs. 日産 ノートNISMO S|価格・スペック比較

では早速2車の価格やスペックを比較していこう。どちらもモノグレード展開で、いくつかのメーカーオプションによって装備と車両価格が異なってくるといった状態だが、メーカーオプションの数も少ないため、それほど迷うこともないだろう。

スイフトスポーツはベース価格が1,836,000円、自動ブレーキやアダプティブクルーズコントロールなどの先進安全装備が付くセーフティパッケージを選ぶと86,400円高になり、さらに全方位モニター用カメラパッケージを選択すると、ベース車から144,720円高となる。

カメラパッケージを選ぶとハンズフリー用スイッチと6スピーカー(標準は2スピーカー)がセットとなるが、全方位モニターに対応しているのが、ディーラーオプションのパナソニックナビのみ(原稿執筆時点)となるため、他社のナビを検討している場合は注意が必要となる。

ノート NISMO Sはベース車が、2,328,480円で、選べるオプションは日産オリジナルナビ取付パッケージという、ステアリングスイッチ、GPSアンテナ、TVアンテナ、リア2スピーカー、ハーネスなどが一体となったものが27,000円で選べる。日産オリジナルナビと記載があるものの、スイフトと異なり社外のナビを選んでもほぼ対応できるため、ナビの装着を検討しているのであれば選んでおいて損はないだろう。

そしてもう一つのオプションがNISMO専用チューニングRECARO製スポーツシートだ。価格は270,000円と高額だが、ベースとなったRECAROのSportsterは1脚259,200円という高級モデル。さらに専用シートレールが必要になることを考えると、1脚の価格で2脚付いてくると言っても過言ではない(ただし、シートヒーター機能は省かれる)。

価格のみで比べてしまうとスイフトスポーツが圧倒的に買いやすい値段となっているが、ノート NISMO Sは何の変哲もないXグレード(1,502,280円)をベースにここまで仕上げているということを考えると、到底差額の826,200円でできる内容ではない。

そういった意味ではノート NISMO Sのコスパは優れていると言えるのではないだろうか?

勝者:ノート NISMO S

スズキ 新型スイフトスポーツ vs. 日産 ノートNISMO S|エンジン・動力性能比較

ホットハッチとして外すことができないのが走行性能だ。エンジンについては前項で解説したため、こちらでは主にハンドリングについてチェックしていきたい。

スイフトスポーツは3ナンバーに伴いサスペンションアームなどを延長し、ワイドトレッド化を実現。さらに先代に続きモンロー製のストラット&ショックアブソーバーを採用。さらに専用スタビライザーや強化された専用トーションビームなど、多くの専用部品を取り入れている。

もともと標準のスイフトのハンドリングも評価が高いが、それを一層上回る軽快なものとなっている。

ノート NISMO Sも専用サスペンションやスタビライザー径の大型化、フロントキャンバー角増加など、ベース車に対して大きく変更がなされている。しかし、ベースとなったノート自体がスポーティな味付けのクルマではないことや、ロングホイールベースであることが災いしてか、スイフトスポーツほどの軽快感は味わえなかった。

とはいえこれは「スイフトスポーツに比べて」という話で、単体で考えれば十分楽しめるハンドリングであったことを付け加えておく。

勝者:スイフトスポーツ

スズキ 新型スイフトスポーツ vs. 日産 ノートNISMO S|乗り心地比較

このクラスのホットハッチとなると、ワインディングやサーキットでスポーツ走行をするだけでなく、日常の足としても使われることが多い。

そのため、街乗りするのが辛いほどのハードな乗り心地はマイナスポイントとなるが、この点に関しては両車ともベース車に比べれば硬さは感じるものの、同乗者から大きなクレームが出るほどのものではないと言えそうだ。

ただ、どちらもタイヤが45扁平と薄いため、大きな入力があったときのタイヤでの吸収はあまり期待できない。

一方の後部座席の居住性については、ノート NISMO Sに圧倒的なアドバンテージがあった。これはノートの2600mmというロングホイールベースがその要因だが、この数値はスバル レヴォーグの2650mmに匹敵する数値であるといえば、どのくらいのものかお分かりいただけるだろうか。

もちろんスイフトスポーツも狭くて苦痛ということはないのだが、ノートに乗った後だと狭さを感じてしまう。

また、両車とも定員5名となっているが、どちらにしても後部座席に大人が3人乗るのはいささか窮屈と言わざるを得ない。

勝者:ノート NISMO S

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小鮒 康一
筆者小鮒 康一

1979年5月22日生まれ、群馬県出身。某大手自動車関連企業を退社後に急転直下でフリーランスライターへ。国産旧車に造詣が深いが、実は現行車に関してもアンテナを張り続けている。また、過去に中古車販売店に勤務していた経験を活かし、中古車系の媒体でも活動中。最近では「モテない自動車マニア」の称号も獲得。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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