日産 新型モコ 試乗レポート/藤島知子(2/2)
- 筆者: 藤島 知子
- カメラマン:茂呂幸正/オートックワン編集部
“モコ”らしさを残しつつレベルアップした新型モコ
新型モコは、土台となるプラットフォームが一新されている。それにともなって、前後のタイヤ間は65mm拡大されており、前席を身長162cmの私の運転ポジションに合わせると、前席と後部座席の私の膝までの距離は、ゲンコツ6個分ものスペースが確保されていた。
広い面積がとられた頭上スペース、スクエアな室内空間も手伝って、先代モデルと比較すると、身体周りのゆとりは相当広く感じられるだろう。
さらに、XとGのグレードには、後部座席の左右シートが独立して160mmの前後スライドができるほか、くつろぎたいときには、リクライニングすることもできる。
また、大きな荷物を積み込むさいは、背もたれを前側に倒すとフラットな床をもつ荷室スペースが現れる。シートは6通りのアレンジが可能なので、お友達や家族と出かけるさい、乗車人数や荷物の量に応じて使い分けることが可能だ。
シート素材はブラウン色のみを設定。日産専用デザインのファブリック素材が採用されていて、点描画のように濃淡の異なるドットで構成された千鳥格子の模様が描かれている。大人女子が使っていても、子供っぽく見え過ぎないあたりがちょうどいい。
オーディオはX以上のグレードに標準装備されており、iPodなどのデジタルオーディオプレーヤーを外部入力端子で繋げば、お気に入りの音楽をクルマ側のタッチパネルを使って操作して、選曲、再生することができる。内外装のオシャレなデザインに加え、使い勝手にもトレンド感が盛り込まれているので、お友達とドライブする時間も盛り上がりそうだ。
先代モデルを振り返れば、モダンなカラーリング、上品なキャラクターがウリだったモコが、オシャレにクルマを乗りこなしたいという独身層のハートを射止めた理由にも頷ける。無論、新型モコも人気の秘訣を見逃すハズはなく、先代のテイストが受け継がれているのだが、走行フィールについては、静粛性、乗り心地ともに快適性がレベルアップしているところも大きな進化を遂げたところだといえるだろう。
自然吸気、ターボエンジンの走行フィールの違いについては、『スズキ 新型MRワゴン 試乗レポート』で報告したものを参考にしていただきたい。
そのうえで、モコについて言えることは、低燃費で様々なシチュエーションで扱いやすいエンジン×CVTの性能向上に加えて、『より広くなった室内空間』、『トレンド感のある内外装』を盛り込むことで、現代の女性ユーザーにとって『オシャレ』に、『モダン』に、『快適』に乗りこなせる軽自動車として、いっそう魅力的な存在になったということだろう。
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