アルファロメオ ジュリエッタ 海外試乗レポート(2/3)
- 筆者: 西川 淳
- カメラマン:フィアット グループ オートモービルズ ジャパン
まさにイタリアンベルリネッタの造形美
いかにもイタリア車らしい、華のあるスタイリングだ。
日本のコーションプレート取り付けなどまるで眼中にないフロントマスク、エッジを利かせた膨らみが象徴的なエンジンフードや前後のフェンダー、あえて厚みと丸みをもたせたルーフ、リアにむかって絞り込まれたサイドウィンドウ、2ドアに見える後ドアの細工、立体的な造形のリアセクションなどなど、見どころいっぱい。イタリアンベルリネッタの伝統的な手法とモダンなキャラクターが美しく融合している。
LEDなど、流行りのアイテムもしっかり使いこなす。 1.4TB(170hp)と1750tb(235hp)の、標準仕様に置ける違いは、前者が16インチアルミなのに対して、後者には17インチアルミ(+スポーツシャシー)が装備されていること。
もっとも、前者にもスポーツシャシーとセットで17インチや18インチがオプションで用意されているし、グレードを示すエンブレムも特に貼られていないので、エンジンルームを開けるか、テールパイプの出し方(左右に出しが1750TBだ)で見分けるほかない。
ちなみに、1750TBはクワドロフォリオ・ベルデと呼ばれる専用トリムを装備したモデルになる。
インテリアはクラシカルな装い
ボディサイズはアウディA3とほぼ同じだが、ホイールベースが2.63mと比較的長い。そのため後席の足下やラゲッジルーム容量といった、従来の147がライバルと比べて劣っていた部分において、ようやくヒケを取らないレベルになった。
実用と趣味の両立が期待される輸入コンパクトカーとしては、ひとつの成長である。
エクステリアと同様に、インテリアのデザインや雰囲気も、華やかでスポーティさに充ちている。これまでのアルファロメオのインテリアといえば、どちらかといえばシンプルにスポーティさを演出することが多かったが、このジュリエッタは違う。
クラシカルな装いながら、ディテールには8C由来のモチーフ(センターのスイッチ群など)を生かし、大胆なウィング状のダッシュボードで見る者を引きつける、といった塩梅だ。
そのぶん、ドアトリムなどにはいささか安普請が見受けられるが、ダッシュボード周りがきらびやかなためか、あまり視線がドア側に向かわず、チープな黒いプラスチックも気にならない。
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