【2台対決】アウディ A3 Sportback vs. ボルボ V40 どっちが買い!? 欧州Cセグのプレミアムコンパクトを徹底比較(1/3)

Cセグメントのプレミアムな2台、アウディ A3 Sportbackとボルボ V40を評価する

世界には様々なセグメントにクルマが存在するが、そんな中で“ど真ん中”といえるのが、いわゆる欧州Cセグメント。そのボディサイズやエンジン排気量は、まさにいつの時代の世のクルマの標準であり、世界中がこのセグメントの動向を常にチェックしている。

このセグメントでは、ご存知フォルクスワーゲン(VW) ゴルフを筆頭に、実に様々なモデルが存在するわけだが、今回徹底比較するのは中でもプレミアムな2台。VWゴルフと基本を共にするアウディ A3スポーツバック(以下A3)と、非ドイツ系として欧州での人気が高いボルボ V40である。

では早速2台のプロフィールを見ていこう。

アウディ A3 Sportback vs. ボルボ V40|グレード選び

新世代アーキテクチャ“MQB”を採用するアウディ A3

A3はご存知のように7代目の現行VWゴルフも用いている、新世代アーキテクチャであるMQBを採用するのが特徴だ。

ラインナップは大きく分けて2種類で、1.4リッターの直列4気筒直噴ターボである1.4TFSI搭載モデルと、2.0リッターの直列4気筒直噴ターボである2.0TFSI搭載モデルが存在する。そして1.4と2.0のそれぞれに、ノーマルとスポーツという2グレードが存在する。また1.4リッターエンジン搭載車は駆動方式がFFだが、2.0リッターエンジン搭載車は駆動方式がクワトロ=4WDとなる。なおハッチバックのA3 Sportback以外にも、セダンタイプのA3セダンも用意されている。

今回はその中から、1.4リッターのTFSIスポーツをチョイス。なおかつSラインパッケージが与えられた仕様だ。

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ディーゼルモデルも含む多彩なラインナップを揃えるボルボ V40

一方のボルボV40は、アウディA3とほぼ同じ時期である2012年に登場したモデルで、V40としては2代目となる。ボルボP1プラットフォームを採用しており、2016年にフェイスリフトが施されて現在に至っている。

ラインナップは現在、自社開発のDrive-Eパワートレイン、1.5リッター直列4気筒直噴ガソリンターボ搭載モデルと、2.0リッター直列4気筒ディーゼルターボ搭載モデル、そして2.0リッター直列4気筒直噴ガソリンターボ搭載モデルの3種類が存在する。 

その中で1.5リッターエンジン搭載モデルには出力違いでT2(122ps)とT3(152ps)があり、2.0リッターディーゼル搭載モデルはD4、そして2.0リッター直列4気筒直噴ターボ搭載モデルはT5と呼ばれる。

T3とD4には、キネティック/モメンタム/インスクリプションと3グレードが用意され、T2はキネティックのみ。T5はRデザインのみの展開となっている。なおV40の兄弟モデルとして、クロスオーバーSUV風の装飾を加えたV40クロスカントリーもあり、そちらも加えるとさらにモデル数が増える。

そんな風に非常に多彩なラインナップの中から、今回はT3のモメンタムをチョイスした。

今回はこの2台を徹底的に比較していきたいと思う。

アウディ A3 Sportback vs. ボルボ V40|外装デザイン/ボディサイズ比較

アウディ A3はご存知のように、欧州Cセグメントの中でもプレミアムに属すモデルであり、3サイズは全長4,325×全幅1,785×全高1,465mmと、先代比で全長が35mm、全幅が20mm、全高が20mm大きくなった。またホイールベースは2,635mmで、先代よりも60mm拡大した。

デザイン的には2017年のフェイスリフトで現在の顔つきになり、アウディのファミリーフェイスにおいて重要なシングルフレームグリルがオクタゴン形状となったのが特徴だ。またヘッドライト形状が変更となって精悍な目つきとなり、前後のバンパーもよりスポーティな雰囲気を作り上げている。

一方のボルボ V40は2016年のフェイスリフトで現在の顔つきになり、主にヘッドライトの中にトールハンマーと呼ばれるデザインを与えられたLEDランプが与えられたのが特徴で、これによって他の新世代ボルボのモデルとの共通性を感じるものになっている。そして3サイズは全長4,370×全幅1,800×全高1,440mmとなり、ホイールベースは2,645mmとなっている。

比べて見ると、A3は精緻なキャラクターラインが印象的で、これによって高いクオリティを演出している印象。対するV40はオーガニックなボディ形状によって、ボルボならではの独特の暖かみを感じさせるものとなっている。同じ欧州のクルマでもそのデザインのテイストは大きく異なっているわけだ。

アウディ A3 Sportback vs. ボルボ V40|内装デザイン/機能使い勝手/居住性比較

A3のインテリアは以前から高い質感が特徴。上級モデルと変わらぬ品質が保たれていると同時に、ドイツ車らしく機能的な配列で理路整然とした印象を覚える。カラーもブラックで統一されており、男性的な印象ともいえるだろう。

メーター類はバーチャルコクピットと呼ばれる全面カラー液晶となるもので、ここにナビも表示することも可能だ(S3以外はパッケージオプションで装着可能)。そしてナビのモニターはダッシュボード上に独立した形で配されている(ナビもパッケージオプション)。またATのシフトレバーの後ろにはタッチパッドとロータリーダイヤルが一体化したコントローラーが備わっている。

一方でV40はまず、City Weaveという名称がつけられた北欧らしい雰囲気のチェック柄シートが印象的。インテリアそのものの質感に関しては、アウディの硬質な感覚とは全く異なっており、色合いもアイボリーとするなどして、とてもオーガニックな感覚が漂うのが特徴といえる。

また操作パネルがフローティングした造形となっており、この辺りにスカンジナビアンデザインを感じるともいえる。さらにメーターはデザイン的に区切りのある造形をしているものの、中身は全てカラー液晶となっており、先進的な雰囲気が漂うのも特徴だ。

比べるとA3はまさに走らせるための機能の中に居る感覚であり、V40はそれよりもモダンな家具の中でリラックスするような感覚といえる。この辺りは両者のキャラクターがハッキリ出るところであり、その雰囲気は同じクルマながらも全く異なるといえる部分だろう。

ボルボ/V40
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304.5万円477.7万円
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29.8万円339.6万円
アウディ/A3スポーツバック
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新車価格:
336万円509万円
中古価格:
23万円471.1万円
ボルボ/V40クロスカントリー
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新車価格:
360.6万円477.7万円
中古価格:
58万円257万円
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河口 まなぶ
筆者河口 まなぶ

1970年生まれ。大学卒業後、出版社のアルバイトをしたのちフリーランスの自動ライターとなる。1997年に日本自動車ジャーナリスト協会会員となり、自動車専門誌への寄稿が増え、プレイステーション「グランツーリスモ」の解説も担当。現在、自動車雑誌を中心に一般誌やwebで自動車ジャーナリストとして活躍。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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