autoc-one.jp 記事・レポート 新車情報 試乗レポート トヨタ 新型シエンタ 2列シート仕様試乗|ノーマルシエンタや好敵手“ホンダ フリードプラス”との違いに迫る

試乗レポート 2018/12/17 16:15

トヨタ 新型シエンタ 2列シート仕様試乗|ノーマルシエンタや好敵手“ホンダ フリードプラス”との違いに迫る

関連: トヨタ シエンタ Text: 渡辺 陽一郎 Photo: 小林 岳夫
トヨタ シエンタ
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マイナーチェンジで商品力がアップした新型シエンタを試す

トヨタ シエンタは、販売ランキングの上位に入る人気車だ。今は背の高い軽自動車の売れ行きが好調で、1位はホンダ N-BOXだが、小型/普通車に限るとシエンタもトップ集団に位置する。特に2018年の10/11月は、小型/普通車の2位であった(1位はトヨタ アクア)。

シエンタが2位まで浮上した理由は、2018年9月にマイナーチェンジを実施したからだ。そこで人気を高めた理由を探るため、マイナーチェンジを受けた新型シエンタに試乗した。

改良の概要は、2018年9月11日に掲載したので参照いただきたい。最も大きな注目点は、従来からの3列シート仕様に加えて、2列シート仕様の「ファンベース」を設定したことだ。

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低く平らな荷室は大人が横になれるほど広い

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もともとシエンタは薄型燃料タンクの採用で、ボディが小さい割に空間効率が優れ、3列シート仕様でも3列目を畳むと広い荷室に変更できる。3列目は2列目の下側に収納され、スッキリと広い空間になる。4名乗車時の荷室容量は、ミドルサイズのワゴンと同等かそれ以上だ。

2列シートのファンベースは、後席にチルトダウン機能を採用した。後席を床面へ落とし込むように畳めるから、前席の後ろ側は、すべて床の低い平らな荷室にアレンジされる。トヨタの計測値によると、最大荷室長は2065mmと長い。駐車時に前席を前側へスライドさせて背もたれも前方に倒すと、大人が横に寝られるくらいのスペースになる。

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そして2列シート車では荷室床下のデッキアンダートレイが大型になり、荷室の左右(壁の部分)には、ユーティリティホールが各9個設けられている。この穴を使うことで、荷室にポールやネットを装着して便利に使える。

荷室の後端部分は、ボードを使って高さを変えることも可能だ。ハイデッキ状態にすると平らな荷室になり、ローデッキでは80mm下がって背の高い荷物も積みやすい。ローデッキの荷室床面地上高はわずか530mmだ。

背もたれは柔軟性に乏しいがコンパクトな車種として不満のない後席

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居住性は3列シート仕様の1/2列目と変わらない。前席は特にサポート性が良いわけではないが、肩まわりも相応に支えて満足できる。頭上には十分な余裕があり、小型車でも開放感を味わえる。

後席は腰が少し落ち込み、膝の持ち上がった座り方になりやすい。背もたれも柔軟性がいまひとつで、小さく畳むことを重視している。それでもコンパクトな車種として不満はない。身長170cmの大人4名が乗車して、後席に座る乗員の膝先空間は握りコブシ2つ分だ。4名乗車にも適している。

試乗車のグレードは、2列シート仕様では最上級に位置するハイブリッドファンベースGであった。車両重量は3列シート仕様のハイブリッドと同じ1380kgだから、2列シートでも動力性能に違いはない。同じハイブリッドシステムを搭載するアクアに比べると、ボディが約300kg重いから走りが軽快とはいえないが、モーターの性能に余裕があってパワー不足も生じない。1.6リッターのノーマルエンジンを積んでいる感覚で運転できた。

腰高感がなくふらつきを抑え安定感のあるコーナーリング

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カーブを曲がる時は、車内の広い5ナンバー車としては軽快だ。コンパクトカーに近い感覚で回り込む。曲がりくねった峠道でも、ボディが左右に振られる印象を抑えて運転しやすい。

またカーブを曲がっている最中にブレーキを踏む操作を強いられても、不安定な状態に陥りにくい。スポーティではなく、安定性が特に高いわけでもないが、空間効率の優れた車種としてまとまりが良い。

3列シートのシエンタを含めて全高は1675mm(4WDは1695mm)だから、ヴォクシー&ノアのような背の高いミニバンに比べると、全幅は同程度でも天井の高さは150mmほど低い。車両重量もハイブリッド同士の比較で240kgくらい軽いから、腰高感が生じにくく、走行安定性では有利になった。

乗り心地や走行音は試乗にて要確認

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注意したいのは乗り心地だ。大きめの段差を乗り越えた時の粗さはないが、細かなデコボコを伝えやすく、タイヤの硬さを感じる。試乗車に装着されていたタイヤはオプション設定の16インチ(195/50R16)で、銘柄はヨコハマ・ブルーアースGTであった。指定空気圧は、燃費性能を重視したこともあり、前後輪ともに240kPaと少し高い。このタイヤの設定も乗り心地に影響を与えた。

販売店の試乗車を運転する時は、時速40km前後で街中を走り乗り心地を確認したい。ハイブリッドは巡航時は静かだが、アクセルペダルを深めに踏み込むとエンジンノイズが高まるので、ノーマルエンジン車も含めて注意したい。

オプション選択や視界確保に注意

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シエンタファンベースの全長は4260mmで、15インチタイヤ装着車ならば最小回転半径も5.2mに収まるが、16インチタイヤを履くと5.8mに増える。小回り性能が一気に悪化するので、アルミホイールをオプション装着する時には注意したい。最小回転半径が変わらない15インチアルミホイールも用意される。

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メーターは高く奥まった位置にあるから見やすいが、インパネの上端部分も持ち上がった。小柄なドライバーが運転すると、圧迫感が生じたり前方が見にくくなる場合がある。

ミニバンスタイルだからボンネットは視野に入らず、サイドウインドウの下端は高めで、側方や後方の視界も良好とはいえない。クルマの運転に慣れたドライバーなら問題ないが、不得意に感じている人は、購入時に縦列駐車や車庫入れを試しておくと安心だ。

独特の実用性と快適性を兼ね備えたコンパクトカー

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シエンタファンベースは、シエンタの2列シート仕様だが、機能は後席にスライドドアを備えたコンパクトカーに似ている。トヨタ車であればルーミー&タンクがあるが、全長はシエンタが560mm長いから、居住空間や乗車感覚に余裕を持たせた。

またホンダ フリードプラスはボックス感覚が強いため、車内の広さや使い勝手は、シエンタファンベースよりも優れている。その代わりシエンタファンベースは、外観のデザインや車内の雰囲気がステーションワゴンに近い。

このようにシエンタファンベースは、スペース指向の2列シート車として、独特の実用性と快適性を兼ね備える。3列シートのシエンタにも当てはまる話だが、広さだけを追求せず、内外装の個性を大切にしたことも特徴だ。このメリットとデメリットを考えて、ライバル車とも比較しながら選ぶのが良いだろう。

[筆者:渡辺 陽一郎 撮影:小林 岳夫]

トヨタ シエンタ ファンベースの主要スペック

トヨタ シエンタ ファンベースの主要スペック
車種・グレード名FUNBASE G(ハイブリッド仕様)
価格(消費税込)234万360円
駆動方式2WD
トランスミッションCVT(電気式無段変速機)
JC08モード燃費28.8km/L
WLTCモード燃費22.8km/L
WLTC市街地モード燃費22.7km/L
WLTC郊外モード燃費 23.9km/L
WLTC高速道路モード燃費22.1km/L
全長4260mm
全幅(車幅)1695mm
全高(車高)1675mm
ホイールベース2750mm
乗車定員5人
車両重量(車重)1380kg
エンジン直列4気筒
排気量1496cc
エンジン最高出力54kW(74ps)/4800rpm
エンジン最大トルク111N・m(11.3kgm)/3600〜4400rpm
モーター最高出力45kW(61ps)
モーター最大トルク169N・m(17.2kgm)

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