トヨタ 新型プロボックス/サクシード ハイブリッド 試乗|毎日使う商用車にこそ“エコ”を!(1/4)

  • 筆者: 渡辺 陽一郎
  • カメラマン:島村 栄二・トヨタ自動車

都市部でも扱いやすいボディサイズと水平基調で見切りの良いデザイン

すっかり数を減らした“ライトバン”の中でも根強い人気を誇るプロボックス/サクシード

ふた昔前くらいまで、商用バンといえばボンネットを備えた「ライトバン」が中心だった。セダンをベースに開発されることが多く、上級車種のトヨタ クラウン、日産 セドリック&グロリアにも、4ナンバー車として登録される商用バンが用意されていた。

ここ10数年はトヨタ ハイエースや日産 NV350キャラバンなどのワンボックスバン、スズキ エブリイバンやダイハツ ハイゼットカーゴといった背の高い軽1BOXバンが売れ筋で、ボンネットを備えたステーションワゴン風のライトバンは車種数が減った。

そんな状況だが、トヨタ プロボックス/サクシードの人気は根強い。両車は基本部分を共通化した姉妹車で、全長は4245mm、全幅は1690mmだ。コンパクトな4ナンバー車で、最小回転半径も4.9mだから小回り性能も優れている。

プロボックス/サクシードの外観は、サイドウィンドウの下端を低めに抑えた水平基調のデザインだから、前後左右ともに視界が良く、ボンネットも見えるために車幅やボディの先端位置が分かりやすい。視線の高さはコンパクトカーやセダンと同程度だから、着座位置の高い1BOXバンに比べ馴染みやすく感じる。全高も1525mmに収まるため、カーブを曲がる時も左右に振られにくいし、都市部に多くある高さ制限のある立体駐車場でも利用しやすいなど、利点も多い。

荷室長は後席を使った状態で1040mm、後席を畳めば1810mmまで拡大される。荷室幅も1420mmあるから、直線基調のボディと相まって、小型ながら荷室の床面積は十分に確保している。

>>営業マンのためのアイデアがいっぱい! 新型プロボックス/サクシードの内外装を画像で見る[フォトギャラリー]

【概要】プロボックス/サクシードの成り立ち

プロボックスはカローラバン、サクシードはカルディナバンの後継

プロボックスはカローラバンの後継に位置付けられ、取り扱いディーラーはトヨタカローラ店だ。

サクシードはコロナバン・カリーナバン⇒カルディナバンの後継で、トヨタ店とトヨペット店が扱う。

両車を合計した2018年の登録台数は5万1106台だから、1か月平均なら4259台だ。乗用車ならトヨタ クラウン、日産 エクストレイル、スバル インプレッサ(XVを含む)などと同等になる。人気車とまではいえないが、中堅水準に相当する。

プロボックス/サクシード ハイブリッドの燃費は27.8km/L

2018年12月に行われた一部改良に合わせ、トヨタはプロボックス&サクシードにハイブリッドモデルを加えた。

ハイブリッドシステムは、直列4気筒1.5リッターエンジンをベースにしたタイプで、アクア、ヴィッツ、カローラアクシオ&フィールダーが搭載するものと同じだ。エンジンとモーターの動力性能を合計したシステム最高出力は100馬力で等しく、駆動用電池はニッケル水素バッテリーを搭載する。

JC08モード燃費は27.8km/L、WLTCモード燃費は22.6km/Lだ。シエンタの28.8km/L・22.8km/Lと同程度となる。最終減速比の数値もシエンタと同じだ。車両重量はプロボックス&サクシードハイブリッドが1160kg、シエンタハイブリッドは2/3列シートモデルともに1380kgだから、ボディが軽い割に燃費数値は良くないが、商用車は燃費計測時の車両重量の増加量も異なる。直接比較しにくい面があることをお伝えしておきたい。

>>新型プロボックス/サクシード ハイブリッドに試乗した印象は[次ページへ続く]

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渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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