日本は国際規格に合わない?新燃費基準WLTPで今より実燃費乖離する車種も(1/2)
- 筆者: 国沢 光宏
本日、一部の大手メディアが2018年度から燃費基準を『WLTP(Worldwide harmonizedLight vehicles TestProcedure)』と呼ばれる国際規格にすると伝え、話題になっている。
記事によればJC08モード燃費より実燃費に近いと言われているけれど、そんなことありません。WLTPだと不利になるハイブリッド車や軽自動車でも10%程度低い数値になるのみ。
しかもWLTPの施行は今日に決まったことではない。1年以上前から2018年開始をアナウンスしており、経産省と国交省から2016年10月31日に「本日発効します」と発表されている。おそらくどこかで聞きかじった記者が「誰も知らない、ニュース!」だと思ったのだろう。
>>経済産業省リリース【乗用車等の燃費基準達成判定にWLTPを導入します】
よい機会なのでWLTPについて紹介しておきたい。
この規格、現在国や地域によってバラバラの燃費計測方法を統一しようと国連が中心となって定めた燃費計測方法である。カタログ燃費と実燃費の乖離を縮小しようという狙いではなく、実際、車種によって有利不利も出てくる傾向。
大排気量車種だと基本的にJC08モード燃費と大差なし
例えば、日本勢の得意分野であるハイブリッドや軽自動車は10%程度落ちるものの、排気量が大きい車種だと基本的にJC08モード燃費と大差なし。大雑把に言えば、
1)平均速度と最高速度が若干高くなる。
2)停止時間(アイドルストップ時間)は減少。100%コールドスタートとなるという感じ。
もう少し詳しく紹介しよう。
平均速度上がると、パワーに余裕あるガソリン大排気量車は効率の良い高いギアを使える時間増えるため、マイナス要因をカバー出来てしまう。逆に軽自動車やハイブリッドの場合、速度域が上がることによりアクセル開度が大きくなるため燃費はダウンする。
そもそも日本の交通状況だとWLTPの指定最高速度となっている97.4km/hまで出さない(JC08モード燃費は81.6km/h)。欧米では郊外路に出た途端、高速道路で無くても100km/h走行が当たり前。
また、停止時間の減少は、アイドリングストップ時間を長く取る技術を磨いている日本勢の努力をムダにしている。
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