大家族でも余裕!? “新ハイエース”の室内が快適すぎる! トヨタ グランエース徹底分析|室内空間編
- 筆者: 遠藤 イヅル
- カメラマン:茂呂 幸正
2019年秋、トヨタ グランエースが発表・発売というアナウンスを受け、筆者をはじめとした商用車・はたらくクルマが好きな一部の人たちは、結構、色めき立った。その理由とは。はたらくクルマをこよなく愛するカーマニア 遠藤イヅルが新型グランエースを徹底解剖! 第一弾は室内空間編だ。
大きな話題となった“新ハイエース”=グランエースの室内を調査!
はたらくクルマ好きがグランエースに色めきだった理由。それは同じく昨年2月にフィリピンで世界初公開が行われ、海外では商用モデルと多人数向けコミューターが用意される「ミニバン型のハイエース」が、日本ではグランエースと名を与えられ、「上質かつ快適な移動空間を提供する新たなフルサイズワゴン」として導入されることになったからだ。
トヨタが発売する高級で大きなミニバン「アルファード/ヴェルファイア」との違いがどんなところにあるか、気になった人も多いだろう。
その違いは、グランエースには、個人ユーザーよりもパッセンジャーの移動を行うためピープルムーバーというキャラクターが与えられていること。
実際、カタログもエレガントな雰囲気で統一されており、“正装”をしたパッセンジャーがリアシートでゆったりくつろぐ写真がメインになっていることも、それを証明している。
運転席の紹介ページも後ろの方で、コピーにも「ドライバーを手厚くサポート」と書かれていたり、巻末の3面図が「名入れの指定」用になっているほどだ。
そんな、いろいろと気になるグランエースの公道試乗会が開催されることになったので、そのレポートをお送りしたい。
なお、グランエースの詳細については、MOTAでも数回にわたり記事掲載を行なっている。スペックやボディサイズの解説なども綿密に行なっているため、以下の記事もぜひ参考にしてほしい。
堂々とした体躯! 第一印象は「四角い」
久しぶりに対面したグランエースの第一印象は「大きいなあ」「四角いなあ」だった。
とくにリアから見た姿は、幅と高さがほぼ同じで、サイドパネルもほぼ垂直ということもあって、ほんとうに四角い印象だ。
限られたボディ寸法(といっても全長5,300mm、全幅1,970mm、全高1,990mmもある)スペースを最大に使っているのがわかる。
フロントに設えた大きなグリルは確かに派手だが、水平基調でまとめられていて、デザインコンセプトにある「圧倒的な存在感」と「高級感」を得ている。
アクが強い押し出しというよりは、「堂々」とした印象だ。
試乗というと通常は運転席に座ってのインプレッションが主だが、このクルマは「パッセンジャーが主役」なので、運転を編集部M氏に任せ、後席・2列目に乗り込む。
グランエースでは6人乗りの「プレミアム」と8人乗りの「G」をラインナップしているが、まずはグランエース一押しの「プレミアム」から試乗してみよう。
大きくて快適なシートは上質で高級
前輪駆動で床が低いアルファード/ヴェルファイアに比べると、後輪駆動で床下にドライブシャフトが走るグランエースでは床面が高く、ステップが装備されるとはいえ、乗降時には「登る」感覚が伴う。
全高をアジア圏や日本の駐車場高さ制限に合わせ約2mに抑えていることもあって、室内高も「もう少しあればなあ」と思うことしばしだった。
しかし、全幅約2mの絶対的数値は室内幅のゆとりにつながっていることは間違いない。
“競合”するアルファード/ヴェルファイアの高級仕様「エグゼグティブラウンジ」の2列目との違いも気になる。
アルファード/ヴェルファイアの3列目シートは、空間的には広く、シート自体は大きいが構造が跳ね上げ式になってしまうため、豊かなサイズを備えた2列目に比べると差がとても大きい。
だけどグランエースでは3列目も2列目と同じ「エグゼクティブパワーシート」が奢られていることがセールスポイント。パッセンジャー4名がゆったりと快適に着座することが可能だ。
座り心地はよく、スライド以外はオットマン・背もたれが電動で調整可能。アームレストにはシルバーと木目調の加飾が施されて高級感も充分。
カップホルダーも備わっており使い勝手も考慮されているが、乗降性を考慮してか、外側のアームレストの長さが内側よりかなり短く、腕の収まりが少々気になるところではあった。
足元も広く、視界も良好
素晴らしいポイントに、足元のゆとりもあげられる。ミニバンでは大きい部類のアルファード/ヴェルファイアでも広さを感じるが、全長がさらに30cm以上大きなグランエースでは、後席2列のレッグスペースはかなり充実。足を伸ばして快適に過ごすことができる。
さきほどは床の高さ、室内高の低さを指摘したが、逆にそれが生かされているのが視界の良さだ。着座位置が高いため、パッセンジャーは窓の外の景色を楽しむことができる。
内装全体の雰囲気も、ベースが商用車であることをまったく気がつかせない。品質感は高く、奇をてらったデザインも行われていないため落ち着きもある。
内装色はベージュシート×ベージュルーフ(標準設定色。トヨタではフロマージュルーフと呼ぶ)、ベージュシート×黒ルーフ、黒シート×ベージュルーフ、黒シート×黒ルーフの4通りが選べるが、黒ルーフは注文時に指定が必要だ。
高級感と明るさ、開放感が一番高いのがベージュ内装で、黒系は少し閉塞感がある。汚れが気になったり、タフな送迎用などでは、黒系内装が向いているのではないだろうか。
なお、グランエース「プレミアム」の価格は650万円、アルファード/ヴェルファイアの「エグゼグティブラウンジ」は703万円〜となっており、あくまでもトヨタのミニバンの頂点はアルファード/ヴェルファイアである、という意思がうかがえる。
[筆者:遠藤 イヅル/撮影:茂呂 幸正]
次回はいよいよ公道試乗編!
新ハイエースとして昨年の秋に登場したトヨタ グランエース。恐らく皆さんが想像していた以上に室内空間の広さや、外観サイズのインパクトは大きかったのではないだろうか。
次回は2月19日水曜日に更新する予定。次回はいよいよ公道試乗編なので、グランエースが気になる方、購入を検討されている方は引き続き要チェックだ!
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