なぜ新型レガシィ アウトバックは北米よりも遅れて日本発売となったのか!? そのワケはアイサイトXの搭載とモデルラインアップにあった

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スバル 新型レガシィ アウトバックの予約販売が2021年9月2日にスタートした。正式販売は10月を予定しており、やっと販売されるといった状況である。“やっと”と書かせてもらったのは北米市場では2020年より販売されており、日本市場は遅れてのデビューとなったからだ。そこで気になるのは日本発売が遅れてしまった理由だ。一体何が原因なのか!? それには深い理由があったのだった。

目次[開く][閉じる]
  1. 派生モデルであったアウトバックがメイン車種に
  2. 日本発売が遅れた最大の要因はアイサイトXの搭載!
  3. 【日米アウトバック比較】日本仕様のヘッドライトや内装デザインは専用だった
  4. アイサイトXの搭載だけじゃない! 日本導入が遅れた理由はスバルのモデルラインアップにあり

派生モデルであったアウトバックがメイン車種に

スバル 新型レガシィ アウトバックもともとレガシィツーリングワゴンをベースに、樹脂フェンダーなど専用のアイテムを装備し、車高を挙げたクロスオーバーSUVであった。

ところが、現在はベースとなるレガシィツーリングワゴンが市場から姿を消し、アウトバックが本命モデルとなっている。もっとも北米市場などではセダンのレガシィB4もラインアップしているが、日本では新型モデルからアウトバック1本での勝負となっている。昨今のクロスオーバーSUVブームを考えれば至極当然の判断とも言えるのだった。

>>レガシィ アウトバックはクロスオーバーSUVのパイオニアだった! しかもアウトバックはアイサイトを初搭載した歴史的なクルマ

日本発売が遅れた最大の要因はアイサイトXの搭載!

今回の本題である「日本投入が遅れた理由」の話に移ろう。

結論からいえば、新型レガシィ アウトバックは日本独自の機能を搭載させたために北米市場から遅れての投入となったのだ。

もっとも大きな要因はアイサイトXの全車標準装備である。じつは北米モデルは先代アウトバック同様のアイサイトVer.3となっており、アイサイトXの代表的な機能「ハンスフリー機能」が搭載されていないのだった。

2020年末にデビューした新型レヴォーグのアイサイトXが全体の9割弱を占める装着率であること。そしてレガシィはスバルにとってフラッグシップモデルであるために、アイサイトXの装着は是が非でも実現せねばならない課題であったのだ。

【日米アウトバック比較】日本仕様のヘッドライトや内装デザインは専用だった

【内装比較】フル液晶メーターは日本の新型アウトバックだけ

そしてアイサイトXを装着するにあたり、フル液晶メーターも装備する必要があり、それは日本独自となる。ちなみに北米市場のアウトバックは物理メーターとなっているのだった。

ちなみにどちらも縦型ディスプレイを採用しているのは同じでああるが、北米市場のアウトバックは3グレードのうちベースモデルは装備されないと言った違いがあるのだ。

【外装比較】ヘッドライトやフロントバンパーも日本専用デザイン

わずかな違いであるが、ヘッドライトやフロントバンパーの衣装も日本と北米モデルでは異なるのだった。一見すると判断がつかないほどの違いであるが、日本で発売されるモデルはいわば専用デザインとなっているのだ。

アイサイトXの搭載だけじゃない! 日本導入が遅れた理由はスバルのモデルラインアップにあり

今回はスバル 新型レガシィ アウトバックの発売が北米市場よりも遅れてしまった理由をご紹介してきた。先にも述べた通り、アイサイトXの装備や専用デザインの採用が大きな要因なのだった。

筆者個人としては、先に挙げた理由にプラスしてスバルのモデルラインアップも大きな要因と考えている。現状日本専売となっている新型レヴォーグを華々しくデビューさせ、のちにアウトバックという流れにしたかったのではないだろうか?

もっともアイサイトXの採用などで開発期間が伸びたことも要因であるにせよ、日本市場を考えればアウトバックよりも、より販売台数が稼げるレヴォーグを! と考えるのは自然な流れだと考えるからだ。

>>デカすぎる新型アウトバックに待った! 次はレヴォーグベースのSUVモデルを投入か!?

新型レガシィ アウトバックは力の入ったモデル! 日本でもヒットなるか!?

いずれにしても先代レガシィ アウトバックは言葉を選ばずにいえば、北米市場がメインで日本はそれほど力が入っていたモデルとは考えにくい。一方で新型レガシィ アウトバックが日本専用装備やデザインを採用してことを考えれば、かなり力の入ったモデルであるとも言える。それだけに今後の売れ行きにも注目だ!

【筆者:MOTA編集部 木村 剛大】

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樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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