スバル BRZ[2014年モデル]試乗レポート/マリオ高野(1/2)
- 筆者: マリオ 高野
- カメラマン:茂呂幸正
BRZ初の年次改良!!さてその変更点は?!
もっかのところ、スポーツカー好きの間ではBRZのSTIコンプリートカー「tS」のインプレで話題沸騰の様子でありますが、BRZは「tS」の発売に続いて標準グレードにデビュー以来初となる小変更が加えられており、9月24日以降の販売については、アプライドはひっそりとB型へ移行しております。
スバルの年次改良は、他社でいうマイナーチェンジレベルの大幅な変更が施されることが多いので、サスペンションセッティングなどに改良が施されたことに期待が高まりますね。「ハチロクとの差別化を拡大すべく、B型ではよりスバルAWDっぽい挙動がでるように仕立て直しました」などといった記事が載るのを期待するスバリスト諸兄も多いことでしょう。
しかし、今回のBRZは、スバル車としては異例と呼べるほど変更箇所が少ない!
B型BRZのほぼ唯一にして最大の変更点、それはアプライドA型(小変更前のモデル)ではメーカーオプションとして設定していた『フルフロアアンダーカバー』を、最上級グレードの「S」に標準装着としたことです。
「実はコッソリこういう変更を施してます(笑)」的な何かを期待したが・・・
そう、クルマそのものを変更したのではなく、上級グレードに標準装備品をひとつ増やしただけということであります!標準装備が増えた分、「S」は1.3万円ほど値上がっているので、お買い得感が増したともいえない状態(フルフロアアンダーカバーの原価が1.3万円以上だったとしたらお買い得ですが)ですが、本当にコレだけなのでしょうか。
さらに、「RA」グレードにはメーカー装着オプション「パフォーマンスパッケージ」で16インチフロントベンチレーテッドディスクブレーキやトルセンLSDなどを選択可能とした、ともありますが、コレもやはり装備設定が微妙に変わっただけでクルマの仕様を変えたのではありません。
発表された内容がたったコレだけなので、「実は発表はしていませんが、コッソリこういう変更を施してます(笑)」的な何かが隠されていることを期待して、関係者に探りを入れてみましたが、どうやらそういうモノもなさそうな気配。単にマリオの取材力が乏しいだけなのかも知れませんが、おそらく本当に何も変わっていないとみました。
(11/26 編集部注:実はダンパーの減衰力がわずかに変更されていました)
自分の推測としては、BRZの場合はトヨタ「86」との関係もあるので、BRZだけが勝手に進化していくわけにはいかないのでしょう。86も一緒に変更すればやりやすいのでしょうが、トヨタ的には年次変更ごときで乗り味面での仕様をイジることはありえないでしょうし、そういう他のスバル車と異なる事情があるのだと思います。ちょうど「tS」が出たタイミングでもあり、従来型からガラッと変わった乗り味を求める人はソッチがあるので、基準車はこのままでいいとの判断によるものでしょう。
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