ジャパン、鉄仮面、セブンス、不遇な時代を生き抜いたスカイライン【MOTA写真館】
- 筆者: MOTA編集部
日産 スカイラインは、日産の中でも長い歴史を持つ車種。また、日本国内にとどまらず、世界中にもファンがいる日本を代表するスポーツカーでもある。そんなスカイラインにも、排気ガス規制や流行などといった時代の波に翻弄され、今思えば不遇と言わざるを得ない時期があった。そこで今回は、根強いファンがいるものの、苦しみながら生き抜いた5代目から7代目のスカイラインをご紹介しよう。
「日本の風土が生んだ名車=SKYLINE JAPAN」不毛な時代を生き抜いた日産 5代目スカイライン
歌謡曲に乗せて日本のワインディングロードを颯爽と駆け抜けるスカイライン。日産自らが「日本の風土が生んだ名車」と名乗り、若かりし頃のデートを思い出させてくれるCMが特徴。CM最後の「SKYLINE JAPAN」表記から「ジャパン」の愛称で親しまれている。
初期のモデルは、昭和53年の排気ガス規制により、高出力のエンジンを搭載できなかった5代目スカイライン。1979年、トヨタ セリカから「名ばかりのGT達は、道を開ける。」のキャッチコピーで挑発を受ける。1980年ターボエンジン搭載モデルを追加、145馬力を発生させるエンジンを搭載し、トヨタからの挑発に対抗した。
スペック
■全長×全幅×全高:4,600×1,625×1,390mm(スカイライン 2000GT-E・L)
■エンジン
・水冷直列6気筒2000cc
・水冷直列4気筒1800cc
■ボディ
・2ドアハードトップ
・4ドアセダン
・3ドア/5ドアワゴンおよびバン
■駆動方式:FR
■トランスミッション:3速AT/4速MT/5速MT
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「New愛のスカイライン/史上最強のスカイライン」高性能を追求した日産 6代目スカイライン
1981年、R30型 日産 スカイライン発売。キャッチコピーは「New愛のスカイライン」。デビュー同年、ファン待望のDOHCエンジンが復活した。「4バルブなくしてDOHCは語れない」のキャッチコピーとともに、150馬力を発生させる直列4気筒4バルブDOHC FJ20E型エンジン搭載の「2000RS」を追加。
1984年「クールに乗れ」のキャッチコピーで、インタークーラー搭載モデル「2000ターボインタークーラーRS/RS-X」を追加し、最高出力は205psとなり、国産車で初めて“リッター100馬力”も壁を突破。通称「ターボC」と呼ばれ、現在でも多くの根強いファンが存在している。
スペック
■全長×全幅×全高:4,595×1,665×1,360mm
■エンジン
・FJ20E 直列4気筒 2000cc DOHC(2000RS)
・FJ20ET 直列4気筒 2000cc DOHCターボ(2000ターボRS)
■トランスミッション:3速AT/4速AT/5速MT/4速MT
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日産“7th”スカイライン(R31)はハイソカー? それともスポーツカー!?
通算7代目 R31 日産 スカイラインは、1985年に登場し1990年まで販売された。バリエーションは、4ドアセダンおよびハードトップ、2ドアクーペ、ワゴンをラインナップ。通称は、7th(セブンス)、都市工学スカイライン。ハイソカーブームの影響もあり、5連装カセットチャージャー、カードエントリーシステムなど豪華な装備が与えられているのも特徴だ。
ハイソカー時代に誕生した7代目 R31 スカイラインは、生産終了までスポーツグレード「GT-R」を名乗らなかったことでも知られている。その理由は諸説あるが、「GT-Rを名乗るにふさわしくない」という理由や「ハイソカーブームに乗ったコンセプトがらしくない」といったことが理由だったといわれている。
スペック
■全長×全幅×全高=4,650mm×1,690mm×1,385mm
■エンジンラインナップ
・直列6気筒 DOHC 2000cc ターボ RB20DET
・直列6気筒 DOHC 2000cc RB20DE
・直列6気筒 SOHC 2000cc ターボ RB20ET
・直列6気筒 SOHC 2000cc RB20E
・直列6気筒 SOHC ディーゼル RD28
・直列4気筒 SOHC 1800cc CA18S
■トランスミッション:5速MT/4速AT
■駆動方式:FR
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「技術の日産」はいつまでも
これら3世代のスカイラインを見ていくと、「GT-R」の設定していないことがわかる。今考えると「GT-R」を名乗ってもおかしくないほどのポテンシャルを秘めているが、日産が思い描くスポーツマシンでないことからGT-Rと名乗らなかったのかもしれない。
しかし、GT-Rが設定されていないジャパン、R30、R31のスカイラインは、中古車市場で予想外の価格で取引される個体もある。「技術の日産」を直に感じられるスカイラインは、時間が経過しても評価され続けているといえるだろう。
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