NISMOフェスティバル2018|GoGoニッサン!富士の裾野にこだまする日産ファンの想い

日本初走行となるフォーミュラEやニュルブルクリンク24時間レース参戦など21回目のNISMOフェスティバルは盛り沢山

2018年12月2日、静岡県にある富士スピードウェイにて「NISMO(ニスモ)フェスティバル 2018」が開催された。日産のモータースポーツ部門であるNISMO(ニスモ:NISSAN MOTORSPORTS INTERNATIONAL)の若手社員によって企画運営されてきたこの催しは、第1回の1997年から毎年開催され、今年2018年で21回目を迎える。

ただ、今年は一連の“ゴーンショック”の影響により、密かに中止ではないかという噂が流れるなど、いつもとはやや様子の違う中で開催されることになった。

ところが当日富士スピードウェイに足を運んだファンの数は31,500人(主催者発表)。気温が1桁という寒さにも負けず、早朝から多くの日産ファン、ニスモファンが訪れ、富士スピードウェイは熱気に包まれていた。

ファンの熱い想い以外にも、11月30日に発表された「日産e.damsチーム」のフォーミュラEや、新型リーフ NISMO RCのデモ走行、さらに近藤真彦監督率いる「KONDO RACING」のニュルブルクリンク24時間レース参戦車両のお披露目など、今年のNISMOフェスティバルは話題の多い1日となった。

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姿と音すべてが新しいフォーミュラE

NISMOフェスティバルは、広い富士スピードウェイの敷地をほぼすべて使用して行われ、サーキットだけでなく特設されたステージやショートサーキットなど様々な場所で多くのイベントが同時進行する。

ところが、フォーミュラEのデモ走行だけはそのほかのイベントと違い、この時間に行われるのはフォーミュラEのデモ走行のみ。また、長い富士スピードウェイのホームストレートにある芝生での取材が許可されたことからも、NISMOと日産の力の入れようが伺える。

内燃機関(エンジン)を持たない電動レーシングカーであるフォーミュラEは、ほぼ無音状態でピットロードに登場。今までのレーシングカーとは大きく異なる見た目と相まって、まさしく路面を滑るかのように進んでいく。

ホームストレートに出たフォーミュラEは、静かに観客の前を過ぎたかと思うと、突然大きな白煙を上げてスピンターンのサービス。その後徐々にスピードを上げながらホームストレートを往復していく。スピンターンの時もそうだが、200Km/h は優に超えるスピードで通過するときも、当然ながら豪快なエキゾーストノートは聞こえない。聞こえるのはロードノイズと、空気を切り裂く音のみというのは少々不思議な感覚である。

低く構えた姿がカッコイイ新型リーフ NISMO RC2

そして、フォーミュラEと同時にお披露目された新型リーフ NISMO RC2台も加わり、電動レーシングカー3台によるデモ走行。さらに、リーフ NISMOの2台が加わり合計5台による走行を披露。左右に4台並んだリーフの真ん中を次元の違うスピードで駆け抜けていくフォーミュラEの姿は圧巻である。

また、リーフ NISMO RCの1台は近藤真彦監督がドライブしていたというプチサプライズも用意され、会場は大きな盛り上がりを見せた。

ピットには最新のレーシングカーから伝説のマシンまでを展示

一般の方が普段入ることのできないピットには、このイベントで日本初走行を見せたフォーミュラEやリーフ NISMO RC、2018年シーズンを戦い終えたGT500、GT300のマシンなどの最新のレーシングカーが並ぶ。また、これまで様々なレースシーンで活躍してきた伝説のマシンも数多く展示され、観客はみな興味深げに眺め、思い思いに写真を撮っていた。

歴史はここから始まる

中でも注目したいのが、通称“富士号”と呼ばれる「DATSUN 1000 SEDAN FUJI」だ。このなんとも可愛らしいクルマは、日産が初めて国際レースに参戦し、1958年(昭和33年)のオーストラリアラリーでクラス優勝を果たしたというまさしく伝説のマシンである。

そのほかにも、1971年の東アフリカサファリラリーで初出場でありながら総合優勝を果たした「DATSUN 240Z」、豪快なアフターファイヤーが印象的な「TOMICA SKYLINE TURBO(通称シルエットフォーミュラ)」など、ここには書ききれないほど多くの伝説的マシンが並ぶ。尚且つ、全てのマシンが実際にサーキットを周回するオマケつきだ。

マシンそのものはもちろん、装着されたタイヤだけでも超貴重品で、スキール音の出るような激しい走行はなかったものの、日産と日本のレースを引っ張ってきたマシンたちの姿は、クルマ好きの大人だけでなく、一緒に参加していた子供たちの心にも強く印象に残ったことだろう。

エキシビジョンとは思えない本格的なレースシーン

往年のレースシーンや歴史に思いを馳せるだけでなく、モータースポーツファンの心を厚くするエキシビジョンレースも開催された。

スピードも音もプロ顔負けの迫力

まず行われたのは、一般のZ33/Z34オーナーによって行われるワンメイクレース「Z-CHALLENGE」。美しすぎるレーシングドライバーとして有名な塚本菜々美さん(カーナンバーは773)や、NISMO大森ファクトリー所属で、元グループAに出場していたR32 GT-Rチーフメカニックの方がエントリー。

現代のクルマにはない魅力

根強い人気を持つ1970年前後のレース車両による「日産 HISTRIC CAR EXHIBITION RACE」では、ハコスカ(KGPC10)やB110、B310サニーなど往年の名車が疾走。最先端のフォーミュラEとは真逆の音と臭いに、多くのファンが釘付けとなった。

本番レースさながらの接近戦

イベント終盤で行われたのは、スーパーGTやスーパー耐久など、様々なカテゴリーに参戦している現役のレーシングカーによる「NISMO GP 2018」。富士スピードウェイならではの長いホームストレートでは、本番さながらのレーシングスピードとブレーキング。コース終盤のインフィールド区間では高速でスライドさせながらコーナーを駆け抜け、会場のテンションは最高緒に達した。

どのレースもエキシビジョンであるにも関わらず、サイド・バイ・サイド、テール・トゥ・ノーズの接近戦が繰り広げられた。

150台を超えるNISMOロードカーとどこまでも熱い日産応援団

冒頭にも触れたが、昨今日産を取り巻く状況は良いとは言えないのはご存じ通り。しかし、今回のNISMOフェスティバルで感じたのは、そんな逆境にある日産とニスモを愛し、心から応援するファンの姿だった。

NISMOロードカーオーナーによるパレードラン

イベントの冒頭に行われたのは、一般ユーザー自らがステアリングを握り、NISMOロードカー154台によるパレードラン。リーフNISMOやノート NISMOといった最新モデルをはじめとして、フェスティバルの開幕を華々しく飾っていた。

思わず笑顔になる日産応援団の声援

今やすっかりおなじみとなった日産応援団の声援も、非常に印象深いものがある。フォーミュラEのデモラン後に行われたドライバーと片桐社長の挨拶、さらにフィナーレなど、「ゴーゴーニッサン!」という声援とともに、何本ものフラッグが振られる。

NISMOのスタッフやドライバーにはすっかりおなじみで、笑顔で手を振りあったり、軽く言葉を交わしたりする姿は、NISMOと日産が本当に愛されているんだという印象を強く受けた。

フォーミュラEとニュルブルクリンク24時間レースに挑戦する2019年に向けたNISMOの決意

最後に行われたフィナーレでは、寸前までNISMO GPを戦っていたマシンと、ドライバーや監督、レースクイーンなどがホームストレート上に並ぶ。そして、今期のS耐久ST-Xクラスを制した#99 Y’s distraction GTNET GT-R(浜野彰彦/星野一樹/藤波清斗)の表彰が行われた後、なぜかその場に居なかった近藤真彦監督が、2019年のニュルブルクリンク24時間レースに参戦する「NISSAN GT-R NISMO GT3」のステアリングを自ら握ってサプライズ登場。

シェイクダウンしたばかりだというマシンで登場したことに関して、「ドライバーやメカニックから絶対に壊すなと言われて緊張した」と話し、「すぐには無理かもしれないが3年後には優勝できるよう、着実にステップアップしていきたい」と、世界一過酷なサーキットで行われる24時間レースへの意気込みを語った。

最後に、NISMOの片桐社長から2018年1年間の感謝と来年への抱負が語られると、すぐそばのスタンドにいた日産応援団から「ゴーゴーニッサン!」のコールが始まり、その声はフィナーレ終了後にも続いていた。

[筆者/撮影:増田 真吾]

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増田 真吾
筆者増田 真吾

和太鼓とROCKを愛する自動車ライター。国産車ディーラー、車検工場でおよそ15年自動車整備士として勤務したのち、大手中古車販売店の本部業務を経験。その後、急転直下で独立しフリーの自動車ライターに転身。国家資格整備士と自動車検査員資格を保有し、レースから整備、車検、中古車、そしてメカニカルな分野まで幅広い知見を持つ。昔の彼女が付けた肩書は「熱血太鼓車バカ」。記事一覧を見る

監修トクダ トオル (MOTA編集長)

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