車両盗難ワースト1位は“ランクル”! レクサス車も多数被害に┃日本損害保険協会が盗難の実態調査を発表

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一般社団法人 日本損害保険協会(損保協会)は2021年3月15日(月)に「第22回自動車盗難事故実態調査」を発表した。

車名別盗難状況では“ランクル”ことトヨタ ランドクルーザーがワースト1位で、第21回調査に続き不名誉な連続記録を更新した。このほかレクサス車の被害も多く報告されている。

発生した場所や時間、支払われた平均保険金額など、最新の車両盗難の実態についてご紹介する。

目次[開く][閉じる]
  1. 損保協会が2000年度から続ける自動車盗難事故実態調査も今回で第22回目
  2. 盗難ワースト1位は前回調査に続きトヨタ ランドクルーザー
  3. オーナーの自衛策が求められる新たな盗難被害“リレーアタック”とは

損保協会が2000年度から続ける自動車盗難事故実態調査も今回で第22回目

日本損害保険協会(以下、損保協会)が2021年3月15日に発表した「自動車盗難事故実態調査」は、自動車盗難防止対策の一環として2000年度から実施するもの。

自動車本体盗難事故や車上ねらい事故の実態を調査しており、今回で第22回目となる。2020年11月1日から11月30日の期間で損害保険会社18社を対象に調査が行われた。

平均支払保険金406.2万円と高額化の傾向に

前回調査(2020年2月)では401.4万円だった1件あたりの平均支払保険金は、今回406.2万円と増加傾向。ただし車両本体盗難の件数自体は、前回調査に比べ31.9%減少している。

警察庁「犯罪統計資料」によると、2020年の自動車盗難認知件数は年間5210件(前年比27.1%減少)。2003年の年間6万4223件をピークに、年々減少傾向にあるという。

盗難ワースト1位は前回調査に続きトヨタ ランドクルーザー

トヨタ プリウスとレクサス LXが同率2位に

第22回自動車盗難事故実態調査では、車両本体盗難の車名別盗難状況を発表している。ワースト1位はトヨタ ランドクルーザー(25件)。前回調査でも1位となっており、連続1位の不名誉な記録となった。

2位はトヨタ プリウスとレクサス LX(共に22件)。以下、4位がレクサス LS、5位がトヨタ クラウンとなっている。

プリウスも3回連続2位。ロングセラーモデルで総販売台数も多いためか、被害に遭いやすい車種となっている。

それ以外の傾向としては高額車両が多く、中でもレクサスブランドの各モデルはワースト13車種中4車種がランクイン。対象となる全122台中44台と、全体の36.1%を占めている。

多くの盗難は深夜の屋外駐車場で発生

盗難の発生時間帯は「深夜から朝(22時~9時)」が最も多く66.5%。

盗難発生場所としては「契約駐車場(屋外)」が40.5%となっている。「自宅(屋外)」37.3%を合わせると77.8%が屋外となり、圧倒的に屋外の車両が狙われやすい傾向にある。

オーナーの自衛策が求められる新たな盗難被害“リレーアタック”とは

かつてのワースト1位常連のトヨタ ハイエースはメーカーの対策が進む

2018年11月、2020年2月の各調査と、今回の2020年11月の結果を比べてみると、トヨタ ハイエースの被害が減っていることがわかる。

ハイエースは1BOX型の商用バンで、同クラスダントツのシェアを誇る人気モデルだ。

かつて2008年の第10回から2013年の第15回の回自動車盗難事故実態調査調査まで、5年連続でワースト1位となっていたハイエースだったが、近年は徐々に上位ランキング常連ではなくっている。

その間トヨタ自動車では、2012年4月の一部改良以降のハイエースに盗難防止システム(エンジンイモビライザーシステム)を全車標準装備化。さらに2017年11月の一部改良ではオートアラーム(警報装置)を追加するなどの対策を講じており、一定の効果が考えられる。

ただしイモビライザーなどは同様に多くの乗用車にも備わるものであり、高級車が盗難被害に遭っている現状と照らし合わせると、残念ながら万全とは言えないのが実態だ。

近年増える“リレーアタック”対策に注目

大手カー用品店「オートバックス」などを運営する株式会社オートバックスセブンによると、従来より取り扱うハンドルロックやタイヤロックといった物理的に車両を動かなくさせる防犯ツールに加え、近年は特に「リレーアタック」対策商品の売れ行きが伸びているという。

リレーアタックとは、近年普及が拡がるスマートキーの便利機能を悪用した新たな盗難の手口だ。スマートキーは、鍵を携帯しているだけでドアの解錠やエンジンのスタートが出来る。キーから常に微弱な電波を発することで機能するのものだが、これを悪用する。

例えば自宅やオフィスの玄関先に鍵を置いてあることがわかったら、特殊な機器で近付くことで微弱な電波をキャッチし増幅。車両近くの仲間の機器に電波を中継する仕組みだ。解錠のみならず、プッシュスイッチによるエンジンスタートまで出来てしまうというから恐ろしい。

先ほどご紹介した盗難防止装置のイモビライザーもスマートキーと照合するので、対策とはならない。そこでオートバックスなどのカー用品店などで売られるリレーアタックの対策商品が、ユーザーの自衛策として注目されているという訳だ。

微弱電波を遮断するキーホルダーやキーケース、ポーチなど多彩なグッズが用意されている。これはお菓子の缶などでも代用可能だから、玄関先などにキーを保管している場合は早急に対策を施したいところだ。

[まとめ:MOTA編集部]

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筆者MOTA編集部

MOTA編集部。編集部員は、自動車雑誌の編集者やフリーランスで活動していた編集者/ライター、撮影も同時にこなす編集ディレクターなど、自動車全般に対して詳しいメンバーが集まっています。

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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