三菱 新型ekクロス 実燃費レポート|三菱の“本気”が詰まった軽自動車の実力はいかに(2/6)

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三菱 新型eKクロス 実燃費レポート|市街地編

■新型eKクロス T(4WD)市街地での実燃費:16.8km/L

市街地実燃費WLTC市街地モード

eKクロス T(4WD)

16.8km/L

14.3km/L

eKワゴン NA+FF

20.0km/L

18.6km/L

ムーヴカスタム RS(FF+ターボ)

21.4km/L

27.4km/L(JC08モード)

eKクロスT 4WDは市街地で16.8km/Lという、数値自体は表に挙げたライバル車に見劣りするが、天候などのコンディションやカタログ燃費を考慮すれば納得できる燃費を記録した。しかし後述するドライバビリティ(運転のしやすさ)やアイドリングストップのフィーリングが改善されれば、実燃費ももう少し向上するように感じた。

市街編ではドライバビリティ、アイドリングストップ、停止まで対応する先行車追従型のアダプティブクルーズコントロール(以下ACC)と車線維持支援機能(以下LKA)から構成されるMI-PILOTを使った印象を報告する。

新型eKクロスのターボモデルは購入前に試乗すべし

現在の軽自動車のターボエンジンは、排気量を900cc程度に上げたような低速トルクの太さ、それによるアクセル開度の少なさにより「運転が楽」と感じるものばかりである。しかし、意外にもeKクロスのターボエンジンはそういった性格ではなく、常用域でのトルクの太さなどは感じない。

このことに加え、テスト車で950kgという軽ハイトワゴンとしては重い部類に入る車重や、CVTや操作に対し電子制御されるスロットル(=アクセルペダル)のマネージメントがまだ完成されていないのか、一定のエンジン回転でスムーズに走りにくい、ターボエンジンを積む軽自動車にしてはエンジン回転が回り気味という傾向がある。

この点は許容できる範囲で、片側一車線の道路や交通量が少なく自分のペースで走りやすい交通環境であればさほど気にならないが、交通量が多く流れが速い一般道や首都高などで敏感な人だと気になると思うので、ディーラーでの試乗の際には確認して欲しい。

ちなみにeKクロスは全グレード2.7馬力という超小型モーターにより加速時に最大30秒間のアシスト、減速エネルギーをバッテリーに溜めるエネルギー回生を行うマイルドハイブリッドとなっており、ゆるい加速の際にはなんとなくではあるがアシストを感じられた。

アイドリングストップはもっと自然な制御に改善すべき

アイドリングストップは、時速13km/hあたりからアイドリングストップが始まるタイプなのだが、NA+FFのeKワゴンと同様に、停止寸前の不快な揺り返しを起こさないようブレーキ操作の調整を行う必要がある。

MI-PILOT装着車は、電動パーキングブレーキに付帯するブレーキホールドを使うためにブレーキペダルを踏み足す際に一度アイドリングストップしても、エンジンが再始動してしまい、その後はアイドリングストップしないということが多々あった。

こういった悪い意味での敏感さによりアイドリングストップによる燃費節約は、かなりスポイルされているように感じたので、アイドリングストップのタイプは、軽自動車以外の登録車で多い停止後ブレーキを踏み足すとアイドリングストップが始まるものに変えた方がいいように思った。

こういったアイドリングストップに加え、テスト日はエアコンもかなり稼働していたこともあり、停止してもアイドリングストップしないことや、アイドリングストップしても短時間でエンジンが再始動してしまうことも多かった。エンジン再始動は、超小型モーターを持つためセルモーターの音なく静かで、素早かった。なおアイドリング中の振動は軽自動車の中でも大きい部類だ。

MI-PILOTは絶対に装着したいアイテム

市街地でMI-PILOTを使った印象(※)は、車間距離が停止中を含め実際の走行では三段階から選べる中から一番短くしても大き過ぎるように感じ、このことが原因になっているのか先行車に対する追従遅れや一発のブレーキで停止できない傾向があり、スムーズさに欠けていた。要改善ポイントはあるが、それでも特に渋滞中は有難いサポートであるのは違いないく価格もリーズナブルなので、デイズ&eKシリーズを購入する際には装着を勧めたい。

※メーカーは高速道路での使用を推奨

>>三菱 新型eKクロス 実燃費レポート|郊外路編[次ページへ続く]

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永田 恵一
筆者永田 恵一

1979年生まれ。26歳の時に本サイトでも活躍する国沢光宏氏に弟子入り。3年間の修業期間後フリーランスのライターとして独立した。豊富なクルマの知識を武器に、自動車メディア業界には貴重な若手世代として活躍してきたが、気付けば中堅と呼ばれる年齢に突入中。愛車はGRヤリスと86、過去には日本自動車史上最初で最後と思われるV12エンジンを搭載した先代センチュリーを所有していたことも。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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