VW 新型ポロ燃費レポート|スタイル良し、燃費良し、走り良しのドイツ産コンパクトカーが攻めてきた!(2/6)
- 筆者: 永田 恵一
VW 新型ポロ実燃費レポート|市街地・街乗り編
VW 新型ポロ 市街地での実燃費:14.6km/L
VW 新型ポロ実燃費レポート|市街地・街乗り編 | ||
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車種名 | 実燃費 | パワートレイン |
VW ポロ 2018年4月フルモデルチェンジ | 14.6km/L | 1.0Lガソリンターボ/2WD |
スズキ スイフト 2017年3月計測 | 17.0km/L | 1.0Lガソリンターボ/2WD |
トヨタ パッソ 2016年6月計測 | 18.0km/L | 1.0Lガソリン/2WD |
トヨタ アクア 2017年6月計測 | 27.0km/L | 1.5Lハイブリッド/2WD |
新型ポロの市街地での実燃費は14.6km/Lと、冒頭に書いたように同クラスの日本車に対し10%から20%近く劣る結果となった。市街地での燃費が振るわなかった原因は、ポロは車重が1160kgと、日本車勢に対し100kg程度重いことがストップ&ゴーの多い市街地では不利になったと考えられる。
新型ポロはトランスミッションがDSG(デュアルクラッチの2ペダル)で、ATやCVTが使うトルクコンバーターを使っていない。そのため、スタート時にはトルクコンバーターのロックアップ(直結状態)解除によるトルクの増幅作用はないが、発進直後の1000回転あたりからトルクが太いので運転しやすい。なおシフトアップは、1700回転前後の低いエンジン回転域でスムースに行われる。
しかし少し気になるのは、新型ポロのDSGは乾式クラッチであるため、アイドリングストップ中に急いで発進した時や、駐車のために車をゆっくり動かしたい時のクラッチのつながりに、若干ギクシャク感やタイムラグが時折あることだ。このあたりは各々で許容できる範囲や使い方も違うので、ディーラーでの試乗で入念に確認した方がいいだろう。
アイドリングストップは停止前からエンジンを停止するタイプ。アイドリングストップの再始動は素早く、セルモーターの音が気にならないのは申し分ない。しかし、一時停止や止まりそうで止まらない渋滞、もしくは停止寸前のブレーキの踏み方の調整をする際に、不必要なアイドリングストップが度々発生するのは不満に感じた。
テストした日のような気候だと、多少でもエアコンを使っているとアイドリングストップしないことが多く、アイドリングストップしても停止中再始動してしまうこともしばしばあった。
3気筒エンジンはその特性から振動が気になることが多いが、新型ポロのアイドリング中の振動は3気筒か4気筒か分からないほど少ないのは高く評価できる。
テストに使った最上級グレードには、停止まで対応する先行車追従型のアダプティブクルーズコントロール(以下ACC)が標準装備となっている。
ACCを市街地で使ってみると、加速や先行車への追従はスムースで申し分ないのだが、減速側はブレーキを掛けるタイミングが遅い傾向でやや怖さも感じた。ACCはあくまでもアシストと考えた方がいいだろう。とはいえ特に渋滞中は非常に有難い装備なのは事実なので、ACCがオプションとなる中間グレードのコンフォートラインを選ぶ際には装着を強く勧めたい。ちなみにブレーキホールド機能は搭載されない。
※メーカーでは市街地でのACC使用は推奨していない
その他市街地でポロに乗って気づいたこと
・コンパクトカーで1750mmという全幅には大きさを感じなくもないが取り回しに問題はない
・ボディサイズに関しては、キャビンが広くなったと考えればギリギリ許容できる範囲だと感じた。
・VWの純正カーナビは操作が日本車的で使いやすい
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