マツダ 新型CX-8 燃費レポート|意外と良いぞ!?話題の3列シート・7人乗りSUVの実燃費を徹底検証!(5/6)
- 筆者: 永田 恵一
- カメラマン:小林 岳夫・永田 恵一
新型CX-8実燃費レポート|総合評価
マツダ CX-8の平均実燃費:16.3km/L
マツダ CX-8の実燃費|平均実燃費 | ||
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パワートレイン | 実燃費 | |
マツダ CX-8 | 2WD/2.2Lディーゼル | 16.3km/L |
マツダ CX-5 | 2WD/2.2Lディーゼル | 17.1km/L |
トヨタ ランドクルーザープラド | 4WD/2.8Lディーゼル | 11.6km/L |
新型CX-8は、ラージSUVとは思えない小食な燃費をはじめ、流麗なスタイル、SUVらしい機動力とラゲッジスペースの広さ、インテリアの質感の高さなどから感じる高級車の要素、そして使用頻度がそれほど多くなければ十分満足できる広さの3列目シートといった様々な用途に対応する面白い車だ。
トヨタ アルファード&ヴェルファイアのような大型ミニバンの購入を考えている人で、3列目シートの使用頻度がそれほど多くないというのであれば、CX-8も検討してみる価値は十分あるのではないだろうか。
それだけに、発表から3ヶ月で1200台の月間販売目標台数に対し、6倍以上となる約7400台を受注した新型CX-8の今後の売れ行きや、3列シートSUVというジャンルの盛り上がりは興味深い。
マツダ 新型CX-8とは
3列シートを持つラージSUVであるマツダ 新型CX-8は、世界的に人気となっているSUVの新型車というだけでなく、同社がミドルクラスのミニバンからの撤退(プレマシーとビアンテは次期型の生産を行わない)を明らかにしていることもあり、マツダユーザーのミニバン代替という役割も持つ重要なモデルだ。
新型CX-8はデザイン、特にフロントマスクがマツダのミドルSUVのCX-5とよく似ている。さらに、全幅がCX-5と同じ1840mmということから、CX-5をストレッチ(延長)したモデルと思われがちだが、新型CX-8の成り立ちは、北米を中心とした海外で販売される3列シートを持つラージSUVのCX-9の全長、全幅を縮小したモデルといったところだ。それだけに、CX-5を基準に考えれば車体の大きさや車重の増加に対するため、特に車の後部のボディの補強やリアサスペンションの容量アップは入念に施されている。
新型CX-8に搭載されるエンジン、トランスミッションは、CX-5やアテンザでお馴染みとなっている2.2リッターディーゼルターボ+6速ATのみで、駆動方式はFFと4WDが設定される。
2.2リッターディーゼルターボは、新型CX-8への搭載を期にFFで約1800kg、4WDで1800kg台半ばから1900kgという車重対応もあり、初めての大規模な改良を実施。具体的には制御を含む過給機(ターボチャージャー)関係の改良や変更、「急速多段燃焼」と呼ばれる燃料の燃焼コンセプトの採用により、スペックはCX-5の2.2リッターディーゼルターボの最高出力175馬力&最大トルク42.8kgmから新型CX-8では最高出力190馬力&最大トルク45.9kgmに向上。
アイドリングストップも全グレードに装備され、カタログに載るJC08モード燃費はFFで17.6km/L、4WDも17.0km/Lという低燃費を誇る。エコカー減税では全グレードが取得税と重量税の免税、翌年度の自動車税の75%軽減に加え、クリーンディーゼル車の購入補助金(4万3000円から6万4000円)も適応となる。
また新型CX-8は、750kg以下のキャンピングトレーラーなどのトーイング(牽引)が可能で、牽引ができるのはある程度以上のサイズのSUVではごく普通のことだが、日本車としては珍しくこの点をアピールしている。
牽引に関しては、牽引走行中に路面状態の変化や横風などによるトレーラーの横揺れを検知すると、状況に応じてブレーキとエンジンをコントロールしてトレーラーの横揺れを収束させ、安定して走れるようにサポートするTSA(トレーラー・スタビリティ・アシスト)と呼ばれるブレーキ制御を全グレードに標準装備する。さらに、ディーラーオプションで新型CX-8とトレーラー等を連結するためのトレーラーヒッチも用意しており、アクティブな趣味を持つ人にとっても面白い存在といえる。
グレード体系はCX-5やアテンザのディーゼル車と同様の、標準のXD、上級のXDプロアクティブ、最上級のXD Lパッケージの3グレードの展開で、全グレードにFFと4WDが設定される。
新型CX-8は、全グレード1列目2人乗り、3列目2人乗りというシート形状は変わらないものの、グレードにより2列目シートの乗車人数やシート形状のバリエーションがある点は注目ポイントだ。
具体的にはXDとXDプロアクティブには3人掛けのベンチシート(乗車定員7人)と、3列目へのウォークスルーが可能な左右独立のキャプテンシート(乗車定員6人)が設定され、XD Lパッケージはセンターコンソールボックス付きのキャプテンシート(ウォークスルーはできない乗車定員6人)のみの設定となり、使い方に応じたものを選びたい。
最近では車を選ぶ際の重要なチェックポイントとなることも多い自立自動ブレーキや運転支援システムといった安全装備は、高性能単眼カメラからの情報を基盤にした自立自動ブレーキ「アドバンスト・スマート・シティ・ブレーキ・サポート」(約80km/h以下の速度域で稼働)、車線逸脱警報システム、斜め後方を監視し進路変更の際の事故防止に絶大な効果を持つ「ブラインド・スポット・モニタリング」などが全グレードに標準装備される。
さらに、XDにはオプション、XDプロアクティブとXD Lパッケージには標準で、高性能単眼カメラにミリ波レーダーを加え停止まで対応する先行車追従型のACC(アダプティブクルーズコントール)とレーンキープ・アシスト・システム(LAS)も設定される。
新型CX-8の自立自動ブレーキの性能は、国が行うJNCAPのテストはまだ受けていないが、同等の性能を持つと思われるCX-5のテスト結果を見ると、対停止車両には50km/h、歩行者に対しても単純な飛び出しでは対大人で50km/h、身長の低い対子供で40km/h、駐車車両の陰からなどの飛び出しを想定した遮蔽物ありの場合でも対大人で45km/h、対子供で40km/hでの停止が確認されている。新型CX-8も、スバルのアイサイトと並ぶ日本で買える車の中でトップクラスの性能を持つ自立自動ブレーキを装備している可能性が非常に高い。
[レポート:永田 恵一/Photo:小林 岳夫・永田 恵一]
マツダ CX-8(CX8)の主要スペック | |
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車種名 | マツダ CX-8(CX8) |
グレード | XD PROACTIVE |
駆動方式 | 4WD |
トランスミッション | AT |
価格(税込) | 3,769,200円 |
JC08モード燃費 | 17.0km/L |
全長 | 4,900mm |
全幅(車幅) | 1,840mm |
全高(車高) | 1,730mm |
ホイールベース | 2,930mm |
乗車定員 | 7人 |
車両重量(車重) | 1,890kg |
エンジン | 水冷直4DOHC直噴ターボディーゼル |
排気量 | 2,188cc |
エンジン最高出力 | 140kW190PS/4,500rpm |
エンジン最大トルク | 450N・m(45.9kgf・m)/2,000rpm |
燃料 | 軽油 |
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