トヨタ 新型プリウスの“実燃費”を先代プリウス・アクアと比較してみた(3/6)

トヨタ 新型プリウスの“実燃費”を先代プリウス・アクアと比較してみた
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トヨタ 新型プリウス 燃費レポート/高速道路編

冒頭で「車としての質の向上」という言葉を何度か使わせて頂いたが、それについてはトヨタの主張通り「劇的」な向上を感じられた。

まず動力性能に関しては、新型プリウスはエンジンとモーターの出力を最大に発揮した際のシステム出力は122馬力だが、3代目プリウスのシステム出力が136馬力であったことを考えると、新型プリウスの動力性能はスペック上ではかなり劣るように見える。

トヨタ プリウス 燃費テスト 高速道路にて

しかし、新型プリウスに乗ってみるとどんな走行シーンでも3代目プリウスより「遅い」と感じることは一切なく、それどころかスタート時、巡航中からの追い越し加速や高速道路本線への合流を想定しアクセルを全開にすると、エンジンとモーターのマネージメントが要因なのか、空気抵抗を示すCd値が3代目の0.25から0.24に向上した恩恵なのか定かではないが、3代目より僅かながら「速い」と感じるほどの加速力を体感した。

そして、高速道路で強く感じたのが「静粛性の向上」。どの走行シーンにおいても3代目より劇的に静かで、例えるならば「エンジンが遠くで回っているような」静けさだ。静粛性の向上にはエンジンなどの各種マウント、各部の剛性や精度が改善されたことも大きく影響しているように感じ、トヨタが初代セルシオで提唱した“源流主義”と呼ばれる「騒音を遮音材で抑えるだけでなく、音が出る要素を徹底的になくす、小さくする」という手法を思い出したほどであった。

なお高速道路を走行すると入ってくる車内騒音の主な音源は「ロードノイズ」と「風切音」だが、この2つも小さい部類であるのに加え、「エンジンとモーターの音が静かなのでその中では目立つように感じてしまう」というくらい、全体的な静粛性は高い。

先代と比べ劇的な進歩を遂げたクルーズコントロール

トヨタ プリウス ACCトヨタ プリウス 車線逸脱警報

高速道路では、Toyota Safety Sense Pの先行車追従型クルーズコントロールなども試してみた。

先行車追従クルーズコントロールは、高速道路では3段階から選べる車間距離がそれぞれ適切であることに加え、加減速も「運転が上手い」と思えるほど的確かつ丁寧で、先行車追従クルーズコントロールの完成度も「無いよりはいい」という印象であった3代目プリウスに比べると、こちらも劇的な進歩を遂げている。

Toyota Safety Sense Pに関しては、車線逸脱の防止をサポートするステアリング制御を含む「レーンディパーチャーアラート(車線逸脱警報)」も事故防止に有効なものなので、8万6,400円という価格は内容を考えると非常にリーズナブルで、新型プリウスを買う際には必ず装着することを強く勧めたい。

安全装備に関しても劇的な進歩を見せた新型プリウスであるが、筆者が感じた新型プリウスにおける最大の不満点は、ある「安全装備の設定」についてである。

というのも、Toyota Safety Sense Pは標準装備、オプションを含めて全グレードで選択できるのは良いのだが、新型プリウスにはToyota Safety Sense Pとは別に、斜め後方の後続車をレーダーで検知しドアミラー内のインジケーターの点灯によってドライバーに注意を促す「ブラインドスポットモニター」が設定されている。

ブラインドスポットモニターが一部グレードのみの設定なのが惜しい

ブラインドスポットモニターの効果は、筆者が過去に所有していた「マツダ デミオディーゼル」に装着されていたこともあって、接触事故などの防止に絶大な効果を持つことはよく分かっているつもりだ。

だが、テスト車の新型プリウスにはブラインドスポットモニターが装備されておらず、カタログを見ると上級のAグレード系に標準装備される以外は設定が一切なく、標準のSグレードと廉価盤のEグレードには装着することができないのはとても残念に感じた。

グレード体系において「Aグレードならでは」という装備が必要なのも分からないではないが、ブラインドスポットモニターは事故防止に大変役立つ、命に関わる安全装備だけに、例えば「ブラインドスポットモニターをセットに加える代わりにオプションのToyota Safety Sense Pの価格を8万6,400円から10万8,000円にする」という形でもいいから、全グレードに選択権として与えて欲しいところである。

こういった有効な安全装備の選択を広げることは、日本でトップを走るトヨタがリードしていくべきことではないだろうか。

高速道路における実燃費は

トヨタ プリウス 燃費テスト 高速道路の燃費は「28.3km/L」

高速道路での燃費は、3代目プリウスとアクアを上回る「28.3km/L」を記録した。

3代目プリウスに対する燃費向上の要因は、各部の抵抗や空気抵抗の低減などと思われるが、何よりも燃費の絶対値に恐れ入る。なお、テスト前日に追い越し車線程度のやや速いペースで新型プリウスを走らせてみたが、3代目プリウスと同様に速度が少し速い程度であれば燃費の低下は意外と少ないことをお伝えしておく。

トヨタ 新型プリウス(4代目モデル) 高速道路における実燃費/28.3km/L

トヨタ プリウス(3代目モデル、マイナーチェンジ後)高速道路における実燃費/26.5km/L

トヨタ アクア(初期モデル)高速道路における実燃費/26.5km/L

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永田 恵一
筆者永田 恵一

1979年生まれ。26歳の時に本サイトでも活躍する国沢光宏氏に弟子入り。3年間の修業期間後フリーランスのライターとして独立した。豊富なクルマの知識を武器に、自動車メディア業界には貴重な若手世代として活躍してきたが、気付けば中堅と呼ばれる年齢に突入中。愛車はGRヤリスと86、過去には日本自動車史上最初で最後と思われるV12エンジンを搭載した先代センチュリーを所有していたことも。記事一覧を見る

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